「やせ我慢」と「開き直り」
世相を爽快に斬ってくれる人には、
誰しもが納得と共感をすることと思いますが、
このブログのどこかで綴ろうと思っていたことを、
今日は載せたいと思います。
まぁ、
サブカルチャー的な思考に偏ってしまうことも
あるかと思いますが。。
以下に紹介する文章は、
もうすでにご存じの方も多いことかも知れません。
何せ超有名な方のコラムですから・・・
「激安に長蛇の列を作る人々」
政治も経済もドンヨリしてる中で、
あふれんばかりに人が
押し寄せているところもあるんだよな。
去年は「ファストファッション」なんて言葉が
流行語大賞にノミネートされていたけど、
900円だか800円だかのジーンズなんかを売ってる
激安ファッションの店あたりは、
いまだに大盛況だっていうじゃねェか。
とにかく安いものばかりに、
人が群れちまっているんだよな。
だけど、
行列に並んで、何時間も待たされて、
やっと1杯のラーメンを食う。
いくら安いカネで満足できるからって、
そんな思いまでして並ぼうっていうのは、
情けないじゃねェかって、
オイラは思っちまうんだよ。
配給を待っているわけじゃあるまいし、
腹を減らした動物じゃないんだからって思うんでさ。
並んでまでメシを食うのは
文化とはいわないぜ。
昔のニッポンだったら、いくら貧乏だって、
「あそこの店は安いから」って
並ぶような真似はしなかった。
オイラのお袋だって、
「並ばないと食えないんなら、
食わなきゃいい」って
よくいってたもんでさ。
それは言い換えりゃ
やせ我慢なんだけど、
今の世の中じゃ、
そのやせ我慢がなくなって、
みんな開き直るようになっちまったんでね。
貧乏だけど、
恥ずかしいことはしたくないじゃなくて、
「貧乏だもん、しょうがない!」
って、格差をそのまま認めちゃってる。
要は、「開き直り」の世の中なんだよ。
よく考えてみりゃ、
お洒落のために服屋に行列するってのも、
なんだかおかしな話なんだよ。
3回安いモノを買うのを我慢して、
ひとつ高級品を買う。
それが本当のお洒落だったはずなのに、
そんな価値観はどこかに消え失せちゃった。
結局、安くていい買い物をしたつもりが、
大資本の手のひらの上で、
大量消費の口車に
うまく乗せられちまってるってことなんだよな。
オイラなんて、根がビンボー性なんでさ。
一度高い服買っちまうと、
「これ着られなくなったらもったいねェぜ」って、
なぜかダイエットになっちまうんだよ。
もしかしたら、
すぐ買い換えられる激安衣料ってのは、
健康に良くないのかもしれないぜっての!
このコラムは、
北野武氏(ビートたけしさん)の雑誌のコラムで、
「そこまで言って委員会」でも取り上げられたものです。
人それぞれ、
価値観のとらえ方は違うでしょうが、
「安物買いの銭失い」的な理論に、
粋な生き方を重ね合わせた独特の語りには、
私は唸ってしまいました。
この文章に限らず、
成功している人の文章を読んで、
「成功している人だから、こんなことが言えるんだよ。」
という言葉で片付ける人を多々見ますが、
そうではなくて、
成功している人は、成功する前からそういう考えなんだよと、
私は思う方なんです。
いい意味での「やせ我慢」を心がけ、
勘違いした「開き直り」もせず、
自分が「いい!」と思ったモノ、こと、に、
邁進した人生を送らなきゃなぁと思ったコラムでした。