ALSという病気になり、苦しい事が山ほどある。自由に歩くことが出来ない、好きに喋る事もままならない。靴を履く事も、着替える事も、用を足す事でさえも難しくなってきている。
おそらく出来ないことは、これからもずっと増え続けていくだろう。
そして近い将来、呼吸をする事さえも出来なくなる。医療技術が進歩し、人生100年だとしたら、あと70年はそんな状態で生きなくてはならない。
今でも週に1〜2回、何も出来ない自分自身が情けなく泣いてしまう。今後もその度に嫌になり、酷く落ち込み、自暴自棄に陥るかもしれない。
そんな時、とある絵本作家のお笑い芸人がYouTubeで卒業を迎える大学生にこんな事を言っていた。
長針が短針を追い越したり追いついたりを繰り返し、毎時1回は重なるように出来ている。
伝えたい事は「鐘が鳴る前は必ず報われない時間がある」という事。
日本でALS患者は約1万人いる。その7割は周りにこれ以上迷惑をかけたくない、と生きる上での尊厳を失い、時計の針を進める事を諦めてしまう。
もし今が人生における11時台だったとしたら、本当に鐘が鳴る日は来るんだろうか?それは誰にもわからない。
ただ僕には応援してくれる人達が沢山いるのは間違いない。
妻の為、親兄弟の為、仲間の為、新しい命の為。なにより自分の為に。
いつか鐘が鳴る日まで僕は針を進め続けるしかないのだ。