旧約聖書 申命記 1章29節
「わたしはあなたたちに言った。」

立ちはだかる大きな壁(問題)を前にして怖気(おじけ)づいている民に、預言者モーセはかつて彼の伝えた神様の言葉を思い出させます。

「うろたえてはならない。彼らを恐れてはならない。
 あなたたちに先立って進まれる神、主御自身が、エジプトで、あなたたちの目の前でなさったと同じように、あなたたちのために戦われる。
 また荒れ野でも、あなたたちがこの所に来るまでたどった旅の間中も、あなたの神、主は父が子を背負うように、あなたを背負ってくださったのを見た。」(29~30節)

実は、かつてモーセのこの言葉を聞いた民は神様に信頼することができませんでした。

ほんとに神様がそんなことをしてくれるだろうか…
もしやってくれなかったら、自分たちはひどい目に合う…

モーセは続けて言いました。

「こう言っても、あなたたちの神、主をあなたたちは信じなかった・・・」(32節)

結局、民は壁に立ち向かわずに逃げ、そのために40年も荒れ野をさまようことになりました。

しかし、この「さまよい」は本当の「さまよい」ではありませんでした。

神様が彼らを離れることがなかったからです。

「こう言っても、あなたたちの神、主をあなたたちは信じなかったが、この方こそ、あなたたちの先頭に道を進み、あなたたちのために宿営の場所を探し、夜は火、昼は雲によって行く手を示された方である。」(32~33節)

あなたを創造された神様は、あなたを愛し導いて下さっています。

あなたの前を進み、宿れる場所を探し、夜も昼も私たちの霊が見分け聞き分けられる「しるし」をもって導いて下さっています。

ここまでこれたのは、神様が導いて下さったから。
そして、神様は最後まで責任をもって力強く導き続けて下さいます。

信じて壁(問題)に向かっていきましょう。

たとえ倒れるようなことがあっても大丈夫。

「主(しゅ)は倒れようとする人をひとりひとり支え、うずくまっている人を起こしてくださいます。」(詩編 145篇14節)

底知れない力と愛をもって導き続けて下さる主と一緒に壁に向かっていきましょう。