新約聖書 ルカによる福音書 1章22~25節
「ザカリアはやっと出て来たけれども、話すことができなかった。そこで、人々は彼が聖所で幻を見たのだと悟った。ザカリアは身振りで示すだけで、口が利けないままだった。やがて、務めの期間が終わって自分の家に帰った。その後、妻エリサベトは身ごもって、五か月の間身を隠していた。そして、こう言った。『主は今こそ、こうして、わたしに目を留め、人々の間からわたしの恥を取り去ってくださいました。』」

祭司ザカリアが神殿の奥で香をたく大切な仕事をしていた時、天使が現れました。
天使はザカリアに男の子が生まれることを告げました。

ザカリア、エリサベト夫妻は長年子供が与えられるように祈ってきましたが、ずっと与えられないままでした。
自分が年老いていたので、ザカリアは天使の言葉が本当である「しるし」を求めました。
すると、天使はザカリアがものを言うことができないようにしました。
そして「今度言葉を話せるようになるのは子供が産まれる時」と告げました。

天使の言葉の通り、妻エリサベトは妊娠しました。
流産でもしてしまったら大変です。
エリサベトは5カ月間家に引きこもっていました。
そして妊娠が安定した時、エリサベトは言いました。

「主は今こそ、こうして、わたしに目を留め、人々の間からわたしの恥を取り去ってくださいました。」

エリサベトが「子どもがあたえられないこと」をどれほど“恥ずかしく”“情けない”ことだと感じていたのかよく分かります。

当時、「子供ができないこと」はとてもマイナスなことと考えられていました。
ましてや、夫のザカリアは祭司です。
神様と人々をつなぐ神聖な働きをする祭司の妻に子供ができない…

考えないようにしようとしても、仲間の祭司たちの家族を見れば嫌でも思い知らされます。

何度も何度も泣いたことでしょう、言葉にならない叫びをあげてきたことでしょう。

ところが、年老いてから妊娠することができました。
心の底から神様をたたえています。

聖書全体を通して発せられている神様のメッセージは、

「あなたは私の宝物。だから、宝物として生きよ!」

神様のメッセージは全くブレません。

しかし、人の愚かさ・罪が神様のメッセージに覆いをかけてしまいます。

「こんな私」あるいは「あんなあの人」が「神様の宝物であるはずがない!」と考えるようになってしまいます。

子供ができないエリサベトそして夫のザカリアはみじめな思いを何度もしてきていました。
しかし、神様は二人に特別の祝福を準備しておられ、それによって二人の恥を取り除いて下さいました。

あなたのアイデンティティーを傷つけているものがなんであれ、神様はそれを取り除いて下さいます。

まずは、まったくブレることのない神様のメッセージをしっかり受け止めていてください。

あなたは、まぎれもない「神様の宝物」です。

神様がそのアイデンティティーを傷つけているものをすみやかに取り除いて下さいますように。