新約聖書 ルカによる福音書 8章26~29節
「一行は、ガリラヤの向こう岸にあるゲラサ人の地方に着いた。イエスが陸に上がられると、この町の者で、悪霊に取りつかれている男がやって来た。この男は長い間、衣服を身に着けず、家に住まないで墓場を住まいとしていた。イエスを見ると、わめきながらひれ伏し、大声で言った。『いと高き神の子イエス、かまわないでくれ。頼むから苦しめないでほしい。』イエスが、汚れた霊に男から出るように命じられたからである。この人は何回も汚れた霊に取りつかれたので、鎖でつながれ、足枷をはめられて監視されていたが、それを引きちぎっては、悪霊によって荒れ野へと駆り立てられていた」

イエスが大嵐を一言で静められるのを体験した弟子のペテロたち。
驚きの内にゲラサ人の地につきました。
商売の町です。
活気もありますが、人間の欲望がうずまく地でもあります。
舟がその町の岸に着き、みんな陸に上がりました。

その時、ペテロたちは近づいて来る一人の男に気づきました。

おい、ヤバイやつがいる!
何にも着てない。
体中泥だらけ、傷だらけ…
なに? なに? あいつこっちへ来るぞ!

イエスは近づいて来る男をまっすぐに見ています。
そして言われました。

「汚れた霊ども! この人から出なさい!」

(その2に つづく)