新約聖書 マタイによる福音書 20章27~28節
「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕(つか)える者になり、いちばん上になりたい者は、皆の僕(しもべ)になりなさい。人の子が、仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのと同じように」

イエス・キリストのところに弟子のヨハネとヤコブが来て願いました。
イエスが王となられる時、自分たちを右と左に座れるようしてしてほしいと(21節)。

イエス・キリストの隣りは右と左に二つしかありませんから、特別席です。
二人はこの席に座りたいと思ったのです。

イエス・キリストは答えられました。
「わたしの右と左に誰が座るかは、わたしの決めることではない」(23節)
やんわりと断られたわけです。

この話を聞いた時、他の弟子たちは腹を立てました。
二人の願いどおりにならなかったわけですから、「ざまあみろ」で済みそうなものですが…

王として支配されるイエス・キリストのすぐそばに座れること…
他の弟子たちにとっても微妙な問題だったのです。

「どうやったら隣りに座れるだろう?」

どうやったら、隣りに座れるくらい「偉く」なれるだろう?

この考えを知ったイエス・キリストが言われたのが、冒頭の聖書の言葉です。

弟子たちは大きな考え違いをしています。

神の国において、イエス・キリストが王の席にふんぞり返って座っているものだと思っています。

とんでもない!

(その2に つづく)