(その1から つづき)

ぶどう園の所有者がブドウ園で働く労働者を雇うために労働者の集まるセンターに出かけていきます。
朝早く。

そこで何人かの人たちを雇いました。
その時に1日に1デナリオンの契約をしました。
当時の労働者の一日の賃金です。

労働者をもう雇っていたのですが、その主人はまたセンターに行きます。
9時ころ。
すると、朝一番で雇ってもらえなかった人たちがそこにいました。
主人は彼らに声をかけ、ぶどう園に送りました。
彼らに言いました。

「ふさわしい賃金を払ってやろう」

聞いた労働者たちは、一日分から減額されたとしてももらえないよりはいいと思ってぶどう園に行ったことでしょう。

さて、その主人は12時ころと3時ころにまたセンターに行きました。
そして、同じように言ってまだ残っていた人たちを雇いました。

彼はなんと5時ころにも出かけて行きました。
すると、まだ立っている人たちがいたので言いました。

「なぜ、何もしないで一日中ここに立っているのか」

彼らは答えました。
「だれも雇ってくれないのです」

主人は、日没がまもなくなのでほとんど働く時間もないのに彼らを雇ってぶどう園に送りました。

仕事が終わった時、最後に雇われた者たちから賃金をわたしました。
最後に雇われた人たちは、「きっとわずかの給料しかもらえない」と思っていたにちがいありません。

ところが、1デナリオンもらったのです!

(その3に つづく)