旧約聖書 列王記上 19章11~12節
「主は、『そこを出て、山の中で主の前に立ちなさい』と言われた。見よ、そのとき主が通り過ぎて行かれた。主の御前には非常に激しい風が起こり、山を裂き、岩を砕いた。しかし、風の中に主はおられなかった。風の後に地震が起こった。しかし、地震の中にも主はおられなかった。地震の後に火が起こった。しかし、火の中にも主はおられなかった。火の後に、静かにささやく声が聞こえた」

かつてイスラエルにアハブという王がいました。
彼は、人を愛して導かれる神に信頼せず、自分の都合のいいように「苦しい時の神頼み」をしていました。
その時々の必要に合わせて色んな神々にお願いごとをしていましたので、その神々に仕えるたくさんの預言者を雇っていました。

そんな時、神はエリヤを預言者としてアハブ王に送られました。
エリヤはアハブ王の預言者達と対決します。
850人の偽預言者たちを前にしてもエリヤはひるまず、神はエリヤの祈りに答えて力をあらわされました。

この戦いの後、預言者エリヤはアハブ王の妻から命をねらわれます。
すると、以前の戦いの時の信仰はどこへやら…
恐くなって逃げ出し、カルメル山にのがれていきました。

その山の洞窟に隠れていると、神がエリヤに呼びかけられたのです。
それが冒頭の聖書の箇所です。

エリヤは、神が力で守って下さることを期待していたのでしょう。
神は、エリヤにご自分の力を示されました。
風、地震、火・・・
そのすべてに「主はおられなかった」と書かれています。

(その2に つづく)