(その1から つづき)


ルツは言いました。

「あなたを見捨て、あなたに背を向けて帰れなどと、そんなひどいことを強いないでください。

 わたしは、あなたの行かれる所に行き

 お泊りになる所に泊まります。

 あなたの民はわたしの民。

 あなたの神はわたしの神。

 あなたの亡くなる所でわたしも死に

 そこに葬られたいのです」(16~17節)


ナオミはルツと二人で故郷に帰りました。

故郷ベツレヘムに着くと、町中の人が「ナオミ(快い)さんじゃありませんか」と声をかれてくれたのです。


ナオミがその時に言った言葉が冒頭の聖書の言葉です。


「ナオミは『快い』という意味です。

 神様にひどい目にあわされたのです。

 そんな名前で呼ばないで下さい・・・」


ナオミはすべてを失ったと思っていました。

外国人の嫁のルツは数に入っていませんでした。


しかし、やがてルツはナオミの家族として一人の男性と再婚します。

ボアズという人です。

ボアズという人の系図を下っていくとイエス・キリストの母マリアの夫ヨセフに至ります。


夫エリメレクと出会ってマフロンとキルヨンが生まれ、キルヨンがルツと結婚し、ルツがナオミを離れなかったので、ボアズという義理の息子ができました。


イエス・キリストの誕生は、一人ひとりの命が貴いものであったことの証しです。


ルツは、イエス・キリストのメッセージを生きた女性です。


「わたしは世の終わりまで、いつもあなたと共にいる」

(マタイによる福音書28章20節)


たくさんの人の命がつながって、あなたは神様の宝物として生まれたのです。