新約聖書 コリントの信徒への手紙 2章2節
「わたしはあなた方の間で、イエス・キリスト、それも十字架につけられたキリスト以外、何も知るまいと心に決めていたからです」
使徒パウロがイエスキリストのメッセージを伝えるために港町コリントに行ったことがあります。
その時の状況を彼は次のように言っています。
「そちらに行ったとき、わたしは衰弱していて、恐れに取りつかれ、ひどく不安でした」(3節)
弱ったり、恐れたり、不安になること・・・
実は、それは神様を知る絶好の機会となります。
神様は人間が神様と一緒に、まわりの人たちと助け合って生きるように創造されました。
でも、人は自分の力で生きられると思いがちです。
自分ができる時はそう思います。
100パーセント「できない時」が来ますが、できる内は気づきません。
パウロはいろんなことができる人でした。
しかし、彼は決心します。
「十字架につけられたキリストを知ろう」。
「十字架につけられたキリスト」にできることは一つだけでした。
「それでも人を愛し、一つ一つの命を大切にしようとしておられる神様に信頼すること」です。
神様はパウロを試すように、彼が衰弱し、恐れにとりつかれ、不安になる状況に導かれました。
パウロは自分が決めたことを何度も思い起こしながら毎日過ごしたことでしょう。
その記録が聖書となって残されているのです。
あなたを宝物だと言われる神様は、あなたを確かに導いておられます。