大人になれない男たち。
エドワード・ワンという監督を最近、知りました。
この映画は、1985年製作で監督の没後10年にリマスター版が公開されたそうです。
DVDで鑑賞しました。
80年代台北。
日本と同じく台湾もまた、高度経済成長を経て、大きく時代が移り変わっているようです。
男は、少年時代、野球の有望選手で、今は布の卸売りをしています。
女は、不動産デベロッパーに勤務し、男の幼馴染。男がアメリカに行っている間、同僚と気まずい感じになっています。
男は野球に未練があるというより、将来を見たくないのか、見れないのか、時代が流れ自分も年齢を重ねているのに、それに歩調を合わせられません。結婚には踏み切れなず、移住にも踏み切れず、自分も苦しいのに少年野球時代のチームメイトや女の父親にお金を渡します。
台湾の言葉がわからないので、ニュアンスまでは正確に感じられないのですが、女の友達と、飲んでいて、仕事を紡績業と言われると布の卸売りと、しつこく訂正して変なこだわりを見せます。男は、人生に上手く折り合いをつけられていない感じがします。
一方、女は、男に依存しているようで、自立しています。
女にも、日常的でそんなに劇的でもないけれど、上手くいかないこと、嫌なこと、面倒なことが、いろいろ起きていきます。しかし、それなりに、上手く折り合いをつけていきます。
デベロッパーの仕事を失ったあと、データ入力の仕事、いわゆるIT関係の仕事に就きます。
85年当時に、IT関連は成長産業と位置付けられていたのでしょうか。ちょうどWindowsの初代がリリースされた時期ですが、成長や前進といった意味で、とてもわかりやすいです。
時は否応なく流れ、人を不可逆に押し流していきます。
結局、どんなに悔いようが、顧みようが、立ち止まることも、戻ることも許されず、流れてゆくだけです。