【報告】3.25「徴用工」問題解決のための統一行動 | ロシア・CIS・チェチェン

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おいプーチン、チェチェンから撤退しろ!今ならまだ間に合うぜ by アンドレイ・バビーツキ

3月25日東京において、「徴用工」問題解決のための、統一行動が決行された。この問題は2023年3月、韓国大法院が日本企業に強制動員された元徴用工・女子勤労挺身隊員らに賠償を命じた判決の債務を、韓国の財団が肩代わり(第三者弁済)する案を韓国政府が示して、政治決着が図られた。しかし、日本企業に賠償も謝罪も求めないこの解決案に納得できない原告は、受け取りを拒否。


その後2023年末から2024年にかけて、日本製鉄・三菱重工・日立造船・不二越の被害者への賠償を命じる大法院判決が、相次いで下された。しかし、各企業は「日韓条約ですべて解決済である」として、被害者に会おうともしていない。


そこで、判決を履行しようとしない各日本企業に対して、謝罪と補償を求めて直接要請を行うために、被害者 家族・遺族が来日し、支援者とともに、日本製鉄・三菱重工・不二越の本社への要請行動や門前集会が行われた。また夕方からは、合同で院内集会が開催された。
 

筆者も、不二越東京本社の門前集会に、組合旗を持って参加した。発言要旨は、以下の通り。
 

「富山不二越でも東京不二越でも、門前集会に参加するたびに感じることがあります。なぜ不二越は、韓国から来た元社員や、その遺族や家族を、暖かく迎え入れないのでしょうか。なぜ門を閉じ、ガードマンを配置するのでしょうか。


少子高齢化が進む現在の日本でも、外国人労働者が増えています。彼らの在留資格は、技能実習生、留学生、永住者、その配偶者など様々です。そして自民党政府は今、技能実習制度を改変・拡大すると同時に、永住資格の剥奪をいつでも可能にする法案を準備しているらしい。要するに、外国人労働者の使い捨てを、容易にする法案です。


技能実習生について言えば、転職の自由もなければ、職を辞めて帰国する自由もない。仮に帰国しても、ブローカ―に搾取されて、多大な借金を負っているケースが少なくありません。周囲に助けを求めるにしても、土地勘も無ければ日本語も分からない。こうして、圧倒的に使用者有利・労働者不利な関係の中で、長時間労働・賃金未払い・セクハラ・パワハラなど、奴隷労働の温床に、技能実習制度はなっているのです。
 

これは現在の話ですが、考えてみて下さい。外国人労働者をめぐるこうした構造は、戦時中、不二越など「戦犯企業」が、「徴用工」に対して行った強制労働と、ほとんど同じです。当時も、門を閉ざし壁を高くしていたに違いない。何とか逃亡したが捕まり、今度は「慰安婦」にされた人さえいます。昔も今も変わっていない。なぜなら、不二越など「戦犯企業」は反省がなく、謝罪も賠償も、企業体質を変える気もないからです。
 

1960年代、私の父親は川崎日本鋼管の争議の中で解雇され、最後は三菱重工の期間工でした。1970年代、川崎を拠点にして在日の朴鐘碩さんが決起し、日立就職差別裁判闘争で完全勝利。そして1991年、金景錫さんが日本鋼管強制連行裁判を開始して勝利和解。さらに彼は1992年、不二越訴訟を起こし、彼が亡き後も闘争は続き、やっとここまで来ました。かつて不二越の施設があった川崎市中原区には、今では平和公園ができ川崎平和館が建っています。時代は前へ進んでいます。
 

私たち佼成学園教職員組合は、たんに日本人としての贖罪意識ではなく、現代の労働問題に直結する課題として、この問題に主体的に取り組んでいくつもりです。あと一息です。共に頑張りましょう」。