◆爺の会社です

ピーテック (ptech.jp)

 

 

 

 

知り合いから、

”お気に入りのポットが壊れた!”

と聞きまして・・・

 

 

 

 

 

レコルト クラシックケトル リーブル 

10th アニバーサリーエディション 

モカベージュ RCK-2

 

 

 

限定品で、今では入手困難らしい

しかも、メーカーでは、同デザイン品での修理は非対応とか

 

 

 

 

 

フフフフフ・・・・・・

チャレンジしたいな

 

 

 

 

で、送ってもらいました

 

 

 

 

オサレなポットを置くと、

作業台の、ガサツさが"増々"になる・・・・(苦笑)

 

 

 

 

発売元は「ウイナーズ株式会社」とな

 

調べてみると、この会社、デザインがメインの会社の様で、

実際の製造は中国の業者のような

 

輸入してるのは、岡野商事か?

 

 

ということは、メカニカルな機構は、

汎用品の流用か、

もしくは同一機構を多品種に応用したものと推察され、

それは、持ち主がメーカーに問い合わせた時の返事

「他のモデルと交換修理対応」とも符合する

 

 

要は、中国の業者に予定数量だけ発注して、

製品が入荷した後は、

日本にパーツの在庫は無いってことネ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、症状の確認

 

 

予め、テスターで、

ショートや絶縁低下していないのを確認したうえで、

電源を入れてみる

 

インジケーターランプは点灯するものの、

ヒーターは温まらない

 

 

 

あわよくば、温度ヒューズが切れているだけを期待したが、

インジケーターが点くって時点でチガウよな

 

 

ヒーターの断線なのか?

 

 

 

では、分解

 

 

と思ったら、底蓋の取り付けが、イタネジ!(イタズラ防止ネジ)

 

 

 

 

 

ジャストサイズの特殊工具を手配するのも面倒なので、

余り物のドライバーを削って作ります

 

 

 

 

 

トライアングル・ドライバーの出来上がり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャストフィット!

 

 

 

 

 

オープン!

 

 

 

 

 

予想はしてたけど、

中身は、電子制御ではなく、昭和家電バリのアナログ構造

 

 

 

 

 

 

ポットのレバーを下げると、

アームが接点を押さえて通電する仕組み

 

 

 

 

 

 

 

 

 

温度が上昇すると、バイメタルが変形して、

レバーを押し戻して端子が離れる

 

 

しかも、ポットを台から持ち上げると、

ロックが解除されて、

レバーが自動的に戻るという、絶妙なバランス構造です

 

 

コントロール機構に、

全く電力を使わないんですね

上手くできてます

 

 

 

 

さて、肝心のヒーターを確認します

 

 

↑100V-1000W の 汎用ヒーターの様です

 

これなら、もし断線していても、

同等品が入手できそう

 

~知らんけど

 

 

 

 

おっ、ありがたいことに断線しておらず、

抵抗は規定値です

 

 

100V-1000W ってことは、10A が設計値ですね

電圧・電流・抵抗値の計算式、

みんな、学校で習ったよね!

 

 

 <電力計算>

 W(電力W) = V(電圧V) × I(電流A)

 

 <オームの法則>

 V(電圧V) = R(抵抗Ω) × I(電流A)

 

 今回のヒーターの場合、

 消費電力:1000W , 電圧:100V から

 電流は10A

 となり、

  100 / 10 = 10

 

 抵抗は10Ωとなります

 

 

 

 

他にも、各部を調べてみたが、

断線している個所は見当たらない

 

おかしいな?

 

これなら、ヒーターは温まるハズ

(インジケーターも点灯してるし)

 

 

 

じゃ、実際に、

見える状態で動態テストしてみよう

 

 

 

てことで、裏蓋を開いたまま、

逆さの状態で通電台を取り付けて電源を入れてみた

 

 

 

 

結果・・・・・・ダメ

 

 

 

ヒーターの両端電圧は、ゼロ

 

 

えっ、どこで切れてるの?

 

 

 

 

 

ヒーターの手前で、

インジケーターと分岐している部分の絶縁被覆が

無駄に長くて、金具で固定されているのが気になって開いて見た

 

 

 

 

 

 

 

温度ヒューズ発見!

 

 

 

 

 

お前、こんなところに隠れていたのか

 

居ないなぁ~とオモテたんだよ

 

 

 

で、やっぱり温度ヒューズが切れてました

 

 

 

 

 

 

分岐後の、ヒーター側にだけ温度ヒューズが入っているとは思わなかった

 

これじゃあ、切れても、インジケーターは点灯するワな(呆)

 

 

 

直結で通電を確認できた

 

 

 

 

アマゾンで交換用の温度ヒューズを手配したら、

正月にもかかわらず、2日で届いた

 

 

 

 

 

 

 

で、交換

 

本来、温度ヒューズは圧着端子で取り付けるべきだが、

適当な端子の在庫がナカタんで、

ハンダ付けしましたヨ

 

これ、温め過ぎたら、使用する前に断線しちゃうので、

慎重に、テカ、アツアツに温めたハンダゴテで、

一瞬で付けないとダメなんですな。

 

 

で、失敗してなイカ、

テスターでチェック

 

 

 

オケ!

 

 

 

 

 

 

耐熱&絶縁チューブを被せて、金具で固定

 

 

 

 

 

では、動態テストおば

 

 

通電したら、暖かくなってきた

 

 ⇒オケ!

 

 

 

 

んじゃ、底蓋を固定します

(イタネジ!)

 

 

 

 

 

いよいよオオヅメ!

 

実稼働させます

 

 

 

水を満タン入れてぇ~

 

 

 

 

 

通電します

 

 

 

 

沸騰しましたぁ!

 

 

 

 

 

 

噴き出す湯気を撮ろうとしたんですが、

上手く写らず(笑)

 

 

 

 

 

沸騰すると、レバーが跳ね上がり、

インジケーターも消えて、加熱完了!

 

 

 

 

 

 

 

 

後は、なぜ温度ヒューズが切れたのか、

の検証だなぁ~

 

 

温度ヒューズは、経年劣化もあり得るし、

水が少なくて、想定以上に温度上昇してしまった可能性もある

(これは、故障ではないし)

 

 

何度か稼働を確認して、

ある程度の耐久性・安定動作を確かめて、完了としよう

 

 

 

今日はここまで