見られてると書くこともできない
私は人に見られていると、上手く字を書くことができなくなります。
見られてると思うと緊張してしまうんです。
絶対に書けないわけではないのですが「見るな、見るな」と念じながら手を止めてしまいます。
書こうとすると手が震えます。
何なんでしょうね。
書くだけ、喋るだけ。
なんでこんなことでいちいち不安になって緊張しなくちゃならないのか…
疲れる。
テストでも、先生に覗かれているうちは手が止まります。
手を止めて、必死で考えているフリ。
先生が進んだのを確認して、少し経ってから書く。
書けなくはないのですが、どうせ数秒見られるだけなら、待ったほうが良い。
そんなふうに思ってしまいます。
黒板になにか書かされるときでも、手が震えますし、だんだん文字が小さくなっていきます。
でも、視線から完全に背を向けている状態で書くので、上から覗き込まれるよりかはマシです。
見られている人数というより、見られてる感覚が強い方がより緊張してしまうのかなと思いました。
今でもこんな感じですが、前はもっとひどかったんです。
見られてると思ったら、書こうとすらしないほどに。
この状況から、少し症状が緩和した出来事があります。
私が小学生のとき、小2〜小4の3年間担任になってくれた先生からこんなことを提案されました。
「放課後、これで少しお話しよう」
そう言って、このような紙を出されました。
質問をされて、答えに丸をつけるだけなのですが…
ずっと見られているので、書けませんでした。
ペンを持ったまま固まります。
10分経過。
その間「好きなものがない?」「もしかして全部好き?」等と聞いてきましたが、答えられず…
すると、先生は急に立ち上がり「すぐ戻ってくるから、ちょっと待ってて」と言って、教室から出ていきました。
チャンスだ。
今しかない。
丸をつけました。
先生が帰ってきます。
先生「お、書けたね。やっぱり見られてると緊張しちゃうか。ごめんごめん」
…もしかして、私が見られてると緊張して書けないことに気付いて一回出ていったの?
小2ながら、本当に嬉しくなったのを覚えています。
たまたまかもしれない。
でも、分かってくれた。
喋れなくて伝えられないのに、私のことを理解しようとしてくれた。
その後も同じように「お話」を週にニ、三回しました。
段々と、先生に見られていても丸がつけられるようになり、小4の頃には自分で質問ごと書けるようになりました。
やっぱり慣れなのかな。
きっと「見られてても書いて大丈夫」と思えたら、この症状は消えていくはずです。
頑張るしかない。
今後は見られていても、書いてみようと思います。
※先生についてはここで少し紹介しています↓