配布物が足りないときの私の行動


先生が配布物を配るとき、だいたい前から後ろに回しますよね。


もしその配布物が足りなかったとしても、私は「足りません」と言えません。


幼稚園年長のとき、私は後ろから2番目の席に座っていました。


先生が前からお知らせの手紙を配ります。


私に回ってきたのは1枚のみ。


…どうしよう。


足りないってどう伝えようか…


もしこのまま回してしまったら…


後ろの子が「早く頂戴」と言ってきますが、私はそのまま手紙を自分の鞄に突っ込んでしまいました。


何をしているんでしょうね。


その後、後ろの子は自分で先生に足りないことを伝えに行き、手紙をもらってきました。


帰り際「なんだよ。お前」という目で見られたことは、忘れられません。




なぜこんな行動を取ってしまったのでしょうか。


本来は足りないと言えなくても、とりあえずそのまま回すべきなのでしょう。


でも私はそれをしなかった。


なぜなら、一番避けたいのは「私だけ貰えず、そのことを言えないこと」だから。


はい。本当に自己中だと思います。


言えたら全然言うんですよ。


「足りません」って言ってもう一枚もらうだけですもん。


何も難しいことはない。


そのはずなのに…私はそれができない。


後ろの人に意地悪したいわけじゃない。


むしろ申し訳ないなと思っています。


でも、もしこのまま回してしまったら自分だけもらえないんじゃないか、そのまま誰にも気づかれず、自分でも言えないままになるんじゃないか。


そんな不安が襲うんです。