第6回チェックテスト解答解説

問1

(1)誤

 加熱すると熱運動が激しくなるため,ヨウ素とデンプンがヨウ素デンプン反応を起こさなくなってしまうからですね。

(2)誤

 アンモニアが酸素と反応しにくいので第一段階で触媒を使用します。一酸化窒素は“空気に触れるだけで”赤褐色の二酸化窒素になることは,センター試験でもよく出題されます。触れるだけでいい反応に触媒は不要です。

(3)誤

 逆。反対。リバース。。。。。

問2

(1) 誤

ハーバーボッシュ法の触媒は酸化鉄,オストワルト法の触媒が白金。

(2) 正

高圧はアンモニア生成量,速度のいずれにも有利、高温はアンモニア生成量には不利だが低温にした時の速度ダウンのデメリットが大きすぎるので高温で行います。

(3) 誤

肥料の原料なのはアンモニア,硝酸は爆薬の原料。

(4) 正

アンモニアを酸素と反応させたいから白金を使います。

問3

(1)誤

 一つのケイ素原子には四つの酸素原子が共有結合してほぼ正四面体の構造を形成しています。ケイ素の数×4÷2=酸素の数なので,SiO2という化学式になっています。

(2)正

60×3÷2ですね。

(3)誤

 グラファイトは黒鉛,1枚の板はグラフェンです。

問4

感光性

 光で分解し,二酸化窒素を生じます。少量のため赤褐色にならず,黄ばんだ感じの溶液になってしまいます。

問5

(1)11g

 pH=2.0,65Lなので,0.01mol/L硝酸水溶液65Lとなり,硝酸は0.65mol溶解しています。0.65molのアンモニアが反応したことになるので,0.65×17≒11gになります。

(2)80%

 できた濃硝酸中の硝酸は0.90×1000×1.4×0.7÷63=14molです。アンモニア17.5molから生成する硝酸は最大で17.5molですから,収率は14÷17.5=0.8すなわち80%です。

 確認ですが。

0.90×1000mLの硝酸水溶液

0.90×1000×1.4gの硝酸水溶液

0.90×1000×1.4×0.7gの硝酸

問6

(1)87%

(2)1.0mol/L

 0.50g中のCaCl(ClO)・H₂O=n[mol]としましょう。塩酸との反応は以下の通りです。

CaCl(ClO)・H₂O+2HCl→CaCl₂+Cl₂+2H₂O

 これにより生成したCl₂=n[mol]です。これがヨウ化カリウム水溶液中で以下の反応を起こします。

Cl₂+2KI→I₂+2KCl

 この反応によって,50[mL]の溶液中にn[mol]のI₂が生成しています。その5分の1である10[mL]を用いて,チオ硫酸ナトリウムで滴定します。つまり滴定されるI₂はn/5[mol]です。反応は以下のとおりです。

I₂+2Na₂S₂O₃→2NaI+Na₂S₄O₆

 ヨウ素滴定の立式は授業の通り,I₂×2=使ったチオですから下の通りです。

n/5×2=0.10×0.012 より,n=0.003[mol]

 CaCl(ClO)・H₂Oの式量=145なので,0.003×145=0.435[g]が0.50[g]中の量です。よって,0.435÷0.50×100=87[%]になります。

 一連の計算で唯一用いていない数値がヨウ化カリウム水溶液の濃度1.0[mol/L]ですね。用意しておくヨウ化カリウムの量は不足しないのであれば,生成するI₂の量を左右することはありません。Cl₂が自身の量の1倍のI₂を作るシステムの障害にならなければいいだけですね。たっぷり準備するのが基本です。