このLGBTQソング4選を聴いてくれ【ジェンダーフリー社会に向けて】 | とかげ日記

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なぜ、評論家やブロガーには男性の方が多いのだろう? 男性の方がオタク気質だからかな。ジェンダーレスの時代といえど、持って生まれた気質は変わらない気がするね。粉川しの、岡村詩野、有泉智子の御三方は僕も応援する女性の音楽評論家です。

以上のツイートをしたところ、「男性が目立っているだけ」というご指摘をフォロワーからいただいた。

確かにそうなのかもしれない。しかし、性差による気質の違いは確実にあるというのが僕の立場だ。

産業医の先生に面白い話を聞いた。家庭内での力関係は結婚当初は夫優位だが、時間が経つにつれて妻優位になる傾向がある。これは、経年による夫の男性ホルモン低下と、妻の女性ホルモン低下が関係している。男性ホルモンが多いと攻撃性を増すし、女性ホルモンが多いと穏やかな性格になるのだ。

体内の男性ホルモンと女性ホルモンの比率は、その人のセクシャリティーにも密接に結びついているのではないかと僕は思う。その振れ幅で個々人のジェンダーのグラデーションが出来上がっているのではないか。

僕はジェンダーレス社会は支持しない。性差は科学的にも認められており、性差による違いを無くしていこうとするのは、動物的本能に反する行いだと思う。ジェンダーレスではなく、ジェンダーフリー社会を僕は支持する。どんなジェンダーの性自認や性的志向も認めるべきという立場だ。

僕の性自認は男でも女でもないXジェンダーだ。そして、恋愛志向は女性が好きだ。Xジェンダーやノンバイナリーという概念は性差の文化があって初めて成り立つ。性差を無いものとするジェンダーレス社会では、それらの概念は成り立たない。

「人種のるつぼ」や「人種のサラダボウル」という言葉がある。個々人のジェンダーを統一しようとして「ジェンダーのるつぼ」社会にするよりも、個々人がその人のジェンダーのままで輝ける「ジェンダーのサラダボウル」社会になってほしい。

僕は自分がXジェンダーであることにも、統合失調症であることにも、アイデンティティを持っている。"普通"の人と違うからこそ見えてくる視点にアイデンティティを感じているのだ。"普通"と違うことで悩んでいる人達が少しでも減るように祈っています。

今回のとかげ日記では、ジェンダーフリーを推し進めるような歌をご紹介します。


①Blur -Girls And Boys



ジェンダーフリー(≠ジェンダーレス)な歌詞【下記拾い画像参照】も時代に先駆けているブラーの曲。

オルタナ期以降のブラーを聴いてポップじゃないと思って聴くのを止めた方には、ブリットポップ期の彼らを聴いてほしい。頭がむず痒くなりそうなくらいポップ!



②カルチャークラブ - Karma Chameleon (カーマは気まぐれ)



ゲイであり、言わずと知れたクィーンのボーカルであるフレディ・マーキュリー。バイセクシャルであり、ブリットポップ先駆者であるスウェードのフロントマンであるブレット・アンダーソン。トランスジェンダーである女性歌手アノーニ。そして、モダンで切実なポップスを歌うゲイのサム・スミスなど、LGBT当事者のアーティストは書ききれないくらい数多くいる。

今回の記事では、カルチャークラブを紹介したい。日本のヴィジュアル系にも影響を与えたボーカルのボーイ・ジョージ(ゲイ)の妖艶なビジュアル。そして、飛びっきりキャッチーな歌。既に聴いたことがある方が多勢な気もするが、未聴の方はぜひ!

③中村中 - 友達の詩



美川憲一はどうなのだろうとか、昭和歌謡の歴史を知らないので疑問もあるが、この曲は日本のMTFトランスジェンダー【♂→♀】当事者で唯一のスマッシュヒット曲といえるのではないか。(ちなみに、FTMトランスジェンダー【♀→♂】ではKAB.がいる。)

カミングアウトする前の中村中をCDショップで聴いたことがある。その時は椎名林檎のフォロワーといった感じの売り出し方をしていたように記憶しています。

「友達の詩」は曲も良いけど、歌詞がとっても切ないのですよ。

手を繋ぐくらいでいい
並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから
大切な人は友達くらいでいい
友達くらいが丁度 いい


④神聖かまってちゃん - ズッ友



神聖かまってちゃんでは「自分らしく」にするか、この曲にするのか迷ったのだけど、この曲で。(男らしくでも女らしくでもなく、自分らしくと歌う「自分らしく」はLGBTQソングの名曲なので、機会があれば聴いてみてください。)

「ズッ友」のMV、素敵で素晴らしいので是非見てください。これほどジェンダーフリーを切実に訴えるMVは他に無いと思うくらい、強くしなやかなメッセージが込められています。LGBTでラベリングすることができないくらい、愛は自由なのです。

以上、いかがでしたか?
気になる曲があれば、聴いてみてくださいね!

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