元SAFETY SHOESの桜井敏郎さん、5年ぶりのライブ! 会場はユギムラ牧場という八王子にある牧場。美味しい空気と無料で賄われていた美味しいトン汁を味わい、牧場とは思えない良い音も味わってきました。
桜井さんはコナミの音楽ゲームの礎を築いたパイオニア。コナミを退社した後、バンド"SAFETY SHOES"を結成。その後、今はソロで活躍している。歌ものとして強度のある、リスナーの琴線に触れるポップスを演奏し、渋谷クアトロで何度か演奏したこともある、知る人ぞ知るポップス界の良心だ。
「降りそそぐ太陽の下に」でライブはスタート。
「僕はこんなことがあったよ、君はどうだった?」とでも言うかのような観客の一人一人に話しかけるような歌いぶり。歌声がノリに乗っている。声に乗った桜井さんの生き様を思って、涙腺が緩んだ。
自分は音楽的なことは分からないのだけど、一緒にいた友人によると、「世界中にラブソング」と「再生のうた」(他にも?)は原曲よりもキーが上がっていたという。普通、年を経るとキーは落ちていくものなのに、桜井さんは上がっている。ミックスボイスを鍛えるなどした桜井さんの努力の賜物だろう。
ギタリストのギターソロも華があって素晴らしかった。ドラムと藤原さん(元SAFETY SHOES)のベースも鉄壁のリズムを鳴らす。SAFETY SHOESのライブではおなじみの朝永さんのキーボードも色を添える。徹頭徹尾、最高のバンドサウンドでした!
新曲の「THE ONE」もカッコいい仕上がり。ファンの皆さん、これは期待して良い曲ですよ。
まだ10月下旬だけれども12月下旬の気分で楽しんでくださいというMCを挟んで演奏された「I wish all a merry Xmas」もポップで歌詞も沁みて良かったなー。この曲は美少女か美女が出演するMVにすれば(昨今、流行りのね)、100万回再生されるポテンシャルを持った良曲だと僕は考えています。
クサい言い方をすれば、ポップスとは「愛」だと思う。ロックは「意思」。桜井さんのライブには愛も意思も感じた。あたたかで憎悪の入り込む隙間のないウェルメイドなポップスが会場では鳴らされていた。
失ったと思っていた経験も自分の人生を豊かにしてくれたというようなことをMCで言っていて、その年季と年輪の豊かさを感じるようなライブだった。一つ一つの音に厚みと自負があり、こだわりを感じた。
こんなに良い曲なのだから、世の中に広がってほしい。そう思っているファンも多いと思う。今日も愛知や北海道(だったっけ?うろ覚えですみません)など、遠方から駆けつけているファンも少なくなかった。
ロックでゴキゲンな「SOUL DRIVE 55」でシメ。「ありがとうっ!」と爽やかに言う桜井さん。こちらこそ、感謝しています。ありがとうっ!
4曲入りのCD-Rを千円で売っていたので、もちろん買いました。僕の「よーよー」というハンドルネームも書いてくれたので家宝にします! 近々リリースされるであろう新しいアルバムも楽しみです。
10月27日(日)
場所/ユギムラ牧場(八王子市)
出演時間/14:15~15:00
桜井敏郎 Vo, guitar, piano
青栁昇太郎 Drums
藤原宏樹 Bass
qurosawa Guitar
朝永陽子 Keyboards
2019.10.27 ユギムラフェス セットリスト
1. 降りそそぐ太陽の下に
2. 世界中にラブソング
3. I wish all a merry Xmas
4. 同窓会-Classmate-
5. 再生のうた
6. THE ONE
7. SOUL DRIVE 55