平成のベストアルバム 30位~21位(邦楽) | とかげ日記

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【日記+音楽レビューブログ】音楽と静寂、日常と非日常、ロックとロール。王道とオルタナティブを結ぶ線を模索する音楽紀行。
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新元号が発表される前に、平成のベストアルバム30枚をまとめてみたよ!
今日は30位から21位までカウントダウン!!
明日は20位から11位までカウントダウンする予定です(18時台にはアップします)。


【30位】チャットモンチー『告白』(2010年)

告白告白
2,100円
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2人体制になってから実験的なオルタナティブ路線に走っていた頃の彼女たちよりも、3人でバンドサウンドをストレートに鳴らしていた頃の方が好きだ。「染まるよ」は歌詞もサウンドも心に沁みる別れの歌。イントロのギターもキャッチーな歌メロもセンチメンタル。終わった後の恋を描いた福岡晃子によるオトナな歌詞と、あどけないボーカルの歌声のギャップがたまらない。3ピースバンドの余分な装飾音がないサウンドが情景を余分な装飾なく描いていく。

【29位】Hi-Standard『MAKING THE ROAD』(1999年)





1999年に発売されたハイスタの『MAKING THE ROAD』は日本のメロコアの名盤。ノータイアップ、最小限のメディア露出で100万枚以上売り上げた。メロコアはその名の通りメロディが命だけど、これでもかという程のキャッチーなグッドメロディの応酬にシビれる。

ハイスタの他の作品じゃダメなんだ。『MAKING THE ROAD』は僕の魂に訴えかけるんだ。メンバーのプライベートとか知らないけど、なんというか、血の通った人間の音楽が本作では流れている。一曲を通して無駄がない、スリムでハイエナジーな楽曲。

【28位】羊文学『若者たちへ』(2018年)

若者たちへ若者たちへ
2,000円
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塩塚モエカによるUKシューゲイザー的ギターサウンドと、洗練されて大人びたボーカルが印象的なスリーピースバンド。リバーブを深くかけたギターの音響の醸し出す繊細な質感は必聴。

僕は正直言って、羊文学の歌詞にはあまり文学を感じない。だが、その歌われ方に文学を感じるのだ。幼くありきたりな言葉が、表情豊かで大事に芯を持って歌われると、文学になる。ファズギターの音の痙攣と歌われ方の文学は僕の実存をなだめてくれる。

【27位】SAFETY SHOES『Big Smile』(2006年)


(『Big Smile』収録曲ではありませんが、名曲です。)

日本で良質なポップスを鳴らすバンドといえば、SAFETY SHOESだということを僕は定着させたい。コナミの音楽ゲームのパイオニアである桜井敏郎をフロントマンとする2003年結成のバンド。マニアックに走らず、王道のロックとポップスを演奏しています。歌ものの最高峰。

【26位】大森靖子『絶対少女』(2013年)

絶対少女絶対少女
2,066円
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僕が神聖かまってちゃんや大森靖子、CHAIを尊敬している理由の一つは、社会へのメッセージを大げさなメッセージソングとしてではなく、日常のレベルまで落として歌っているから。コンプレックスや問題を抱えていても、なるべく多くの人が自分の居場所を得られるように小さな革命を起こしてほしい。

『絶対少女』くらいの音の情報量が好きだ。近作は音の情報量が多くて、刺激が強すぎる。「ミッドナイト清純異性交遊」はポピュラーソング史に残る傑作だと思う。幾重にも張りめぐらされたメタファーがあるが、それを知らずとも名曲だと感じる。

【25位】宇多田ヒカル『First Love』(1999年)

First LoveFirst Love
2,100円
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日本にR&Bを定着させた先駆者。若さゆえのエナジーが満ち満ちたアルバム。早熟だし、現在までずっとその才能が持続しているのはすごいこと。僕と同い年だとは、昔も今も信じられない。

【24位】サカナクション『sakanaction』(2013年)

sakanactionsakanaction
2,100円
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サカナクションは暗いという人がいるけど、あの仄かな暗さがいいんですよね…。サカナクションの音楽は畸形なのだ。どこかしら奇妙。そして暗い。まぁ、僕はそこが好きなんだけど。暗さを振り切った明るく即効性のあるシングル曲もまたいいんですよね。クリシェに陥らないノレるサビと、夜を深く潜っていくような文学的な歌詞が最高です。

サカナクションはその歌心の核心にフォークがある点がくるりと共通していると思う。wikiによると、サカナクション山口さんの最初にコピーした曲は、イルカの「なごり雪」なんだって。

【23位】銀杏BOYZ『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』(2005年)





ノイジーでカオティックな衝動がパンクに昇華されている本作。ボーカルの峯田さんのあの太い声が良いんですよね。ラストを飾る「東京」の抒情的美しさに感嘆する。

【22位】GOING UNDER GROUND『ハートビート』(2003年)

ハートビートハートビート
2,100円
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GOING UNDER GROUNDは日本のウィーザー? ハンサムでなくても、メガネをかけていても、ロックバンドをやっていいことを示した点で。くるりやアジカンなど先達がいますが、松本素生のイケてなさは岸田さんや後藤さん以上。イケてないのがイケてて素敵という逆説のバンドがゴーイング。大人になっても純朴を守るゴーイングのイノセントな歌に聴き惚れろ。

【21位】ゲスの極み乙女。『両成敗』(2016年)

両成敗(通常盤)両成敗(通常盤)
1,573円
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みんなで聴いて楽しいだけでなく、音楽の中に孤独と内省も併存している。ギターロックで孤独と内省の要素もあるのはありがちだけど、鍵盤もあって華やかなパーティーチューンのような明るさの中に孤独と内省があるのがいいな。本作は最初から最後までポップでキャッチーな彼らの代表作。


★とかげ日記が選ぶ平成のベストアルバム 30位〜21位★
【21位】ゲスの極み乙女。『両成敗』(2016年)
【22位】GOING UNDER GROUND『ハートビート』(2003年)
【23位】銀杏BOYZ『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』(2005年)
【24位】サカナクション『sakanaction』(2013年)
【25位】宇多田ヒカル『First Love』(1999年)
【26位】大森靖子『絶対少女』(2013年)
【27位】SAFETY SHOES『Big Smile』(2006年)
【28位】羊文学『若者たちへ』(2018年)
【29位】Hi-Standard『MAKING THE ROAD』(1999年)
【30位】チャットモンチー『告白』(2010年)

続きは明日の18時台に更新します!
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