川村泰祐監督『映画 ひみつのアッコちゃん』 感想&レビュー | とかげ日記

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【日記+音楽レビューブログ】音楽と静寂、日常と非日常、ロックとロール。王道とオルタナティブを結ぶ線を模索する音楽紀行。
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赤塚不二夫の漫画を実写化。今日が公開初日です。

お化粧、鏡、王子様のような男性、そして何にでも変身できる魔法のコンパクト…。
女の子の憧れがつまった映画だ。

小学生のお調子者の女の子が魔法のコンパクトで大学生に変身し、
化粧品会社でバイトとして働くことに。

この映画を見ていると、大人は童心に帰り、子供は大人の世界をのぞき見ることができる。
何よりも夢がある。
映画を観た子供たちに素敵な将来を想像してほしい。
大人が小中学生くらいの子供に対してできることは、
夢のある未来を語ること。
映画館では大人の観客の方が多かったが、
子供にも楽しめる作りなので子供にもぜひ見てほしい。

大の大人、
それも僕みたいな30代にさしかかろうとしているおっさんが観て楽しめるかというと、
微妙な人もいるかもしれないが、僕は楽しめた。
ひねくれていない女性だったら、間違いなく素直に楽しめると思う。

会社のシーンのあれこれは少し子供じみていて苦笑。
こんな株主総会あるかよ…笑

だが、思わず笑ってしまうシーンがたくさんあった。
綾瀬はるかのコメディエンヌとしての天真爛漫さも堪能できる。
本当に小学生が大学生になったかのような演技をしている。

ギャップは笑いの源になる。
大人のはずなのに中身は小学生。
社長(おじさん)のはずなのに中身は女の子。
大杉漣が乙女の仕草をしているシーンは大爆笑だった。

日本テレビが企画・製作幹事をしているが、
まさにテレビ会社が作った娯楽作品という感じ。
映画は全て娯楽のはずだが、娯楽に還元できない文学性や芸術性のある作品もある。
同じ日本テレビが作った「桐島、部活やめるってよ」は作家性の強い作品だったが、
「ひみつのアッコちゃん」は純粋な娯楽作品だ。

原作漫画と全く違うことが指摘されているが、
原作の「ひみつのアッコちゃん」も子供たちが楽しめるように娯楽に徹した作品であるし、
その点では原作に忠実だと言えるかもしれない。