マスコミで報道されない事実・・ | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 例えば、先日の悲惨なニュース報道では・・


 大阪市北区曽根崎新地の心療内科クリニックで起きた放火殺人事件で、クリニック内の防犯カメラに、住所・職業不詳、谷本盛雄容疑者(61)とみられる男が火を付け、炎に飛び込む姿が映っていたことが、捜査関係者への取材でわかった。大阪府警は、谷本容疑者が自殺しようとしたとみて、詳しい状況を調べている。

 火災は17日、8階建てビルの4階に入る「西梅田こころとからだのクリニック」で発生。約80平方メートルのクリニックのうち約25平方メートルを焼いた。
 府警がクリニック内の防犯カメラの映像を確認したところ、谷本容疑者とみられる男は、クリニックに入って受付付近で立ち止まり、両手に持った二つの紙袋を床に置いて蹴り倒した。袋からは液体が漏れ出し、男がその場にしゃがみ込んだ後、火が上がる様子が映っていた。その後、男は天井付近まで達した炎の中に、自ら飛び込んだ。現場からはライターが見つかっており、府警はクリニックに通っていた谷本容疑者が、院内に多数の患者がいることや、奥に出入り口がない構造を知った上で火を付けたとみている。


 谷本容疑者は2011年、長男を殺害しようとしたとして殺人未遂容疑で逮捕、起訴されていた。有罪とした1審判決は、谷本容疑者は妻と離婚後、孤独感から自殺を考えるようになり、心中目的で長男を包丁で刺したとした。府警は、事件の動機につながる可能性があるとみて、調べている。


 クリニックで起きた事件では、患者ら男女27人が心肺停止状態で救急搬送され、うち24人が死亡した。谷本容疑者は搬送後に蘇生したが、重篤で治療を受けている。残る女性2人も重篤という。


 府警は19日、死亡した24人のうち、新たにクリニックの西沢弘太郎院長(49)ら8人の身元を明らかにした。これで身元がわかったのは計14人になった。中には、ともに犠牲となった夫婦もいた。亡くなった24人の司法解剖が終わり、13人の死因は一酸化炭素(CO)中毒と判明。残る11人は確認中としている。


 谷本容疑者について、府警は19日未明、逮捕前に氏名を公表したが、その理由について「体調に問題がなければ逮捕状を請求して逮捕したいが、できる状態ではない。被害者やご遺族が容疑者の特定を望んでおり、事案の重大性も踏まえた」と説明している。


 谷本容疑者が通っていた飲食店の店主は数か月前の様子をこう話す。


「いつもはおとなしい、いい人ですよ。それが酒を飲むと変わってしまう。『うまくいかないことばっかりだ』とよく酒を飲み、文句を言っていた。この心療内科に通院しているが、『クスリばっかりがたくさん出されるがあわない』と話していたこともあった。放火なんてできるような肝っ玉がすわったような人ではなかったが…」


 クリニックのホームページによると、クリニックではうつ病などで休職した患者らの職場復帰を支援する「リワークプログラム」を定期的に実施していた。多くの患者が訪れていたといい、患者ら「心の支えだった」「命の恩人」といいます。

 事件から一夜明けた18日、現場には犠牲者を追悼して献花する人が絶えず、依然として安否がわからない院長を「心の支えだった」と話す患者らは、憤りと悲しみをにじませた。
 西沢院長は15年10月にクリニックを開業した。職場復帰を目指す人を支援する「リワーク」に力を入れ、会社帰りにも利用できるよう夜間も診療をしていた。患者同士で話し合うプログラムを実施し、この場所で出会い、互いに励まし合う患者も多かったという。
 西沢院長はクリニックのホームページで「自分自身が患者様の立場になった時にこうであればいいなと思い診療してまいりました」と記していた。


  大阪市北区のビル火災で、死亡が確認された現場の「西梅田こころとからだのクリニック」院長の西沢弘太郎さん(49)は、温厚な人柄で、親身に寄り添う診療で患者の信頼も厚かった。
 クリニックのホームページなどによると、西沢さんは1997年に埼玉医科大を卒業し、内科医や精神科医として勤務後、2015年に開業。うつ病などを患っても働きながら通院できるよう午後10時まで診療し、休職した人らの職場復帰にも情熱を傾けていた。
 大阪市の50代男性は「『つらいことがあったら全部話してください』と言ってくれ、アドバイスがありがたかった。朝から晩まで患者に向き合ってくれた」と感謝した。トラブルは聞いたことがないといい、「僕らみたいな人に言えない苦しみを持っている人のために開業したと聞いた。心優しい先生だった」と話す。
 「病院に行くのが楽しかった」。発達障害があり、4~5年前から通っていた大阪市の小学校教諭の男性(53)は振り返る。昨年のクリスマスに受診し、火災直前の診療で西沢さんから「今年もまたここで過ごしましょう」と笑顔で言われたという。「あんな良い先生がいなくなるなんて理解できない」と悲しんだ。
 西沢さんと面識があり、発達障害者の就労支援などに取り組む「Kaien」の鈴木慶太代表(44)は「悪いうわさは聞いたことがない。働いている人を助けたいという思いでクリニックを立ち上げた。診療で恨みを買うとは思えない」と評した。


 ▽「めちゃくちゃ人気があった」と通院患者


 府警によると、犠牲になったのは男性14人、女性10人。火元となった入り口付近から建物奥の診察室へと連なるように倒れ込んでいた。ビルの外に出られるエレベーターと非常階段は、入り口に1カ所だけ。捜査幹部は「炎がない方、煙がない方に向かっていったんだろう」と話す。  


 被害がここまで大きくなったのはなぜか。理由として考えられるのは、閉鎖性が高く逃げ場が少ない雑居ビルだったこと。加えて「めちゃくちゃ人気があって、いつも大勢が並んでいるクリニック」(通院患者)だったことだ。

 通院していた50代の女性は「働いている人にすごく好評で、人気店、繁盛店という感じだった」と語る。内装も全体が白に統一され、清潔感があった。他の患者も「予約不要なので、待合室はいつも混雑していた」「20人くらいが待っていたこともある。ソファに隙間なくぎゅうぎゅうに座る感じだった」と証言した。

 通院患者らは、院長の対応の良さを挙げる。約4年前から通院しているという50代の男性は「私たちみたいに苦しい気持ちを持った人に寄り添ってくれる。心優しい人だった」と語る。


「西梅田こころとからだのクリニック」の受付付近(同クリニックのホームページから)


 元患者の1人は「会話のレスポンスが早い。論理的で回答も簡潔。ビジネスマンが多い地域なので、受けが良かったのではないか」とみる。

 さらに事件当日は、このクリニックが力を入れる「リワークプログラム」が午前10時から予定されていた。


 ▽復職に欠かすことができない「リワーク」


 一般社団法人「日本うつ病リワーク協会」によると、リワークとは「return to work」の略語。うつなどの精神疾患を原因として休職している人が、復帰に向けて取り組むリハビリテーションで「職場復帰支援プログラム」とも呼ばれる。全国で200以上の病院、診療所が実施しているという。

 厚生労働省が2020年度に実施した労働安全衛生調査によると、「メンタルヘルスの不調」を理由に1カ月以上休業した労働者がいた企業は、全体の7・8%。18年の前回調査より増加している。リワークプログラムは、一度休業した人たちが再び職場に復帰するため、欠くことのできない仕組みとなっているのが実情だ。

 事件現場となったクリニックのウェブサイトによると、プログラムは心理学の講座やストレスマネジメント、認知行動療法など八つの項目の組み合わせで構成され、職場復帰を想定した集団療法もある。入り口と診察室の間にあるリワークルームでは、十数人から20人程度が参加して実施されていたようだ。

 1年前まで通院していた30代の男性は「リワークプログラムが予定されている日は人が多い。朝一番に行くと待っている人で混雑していて、立って待つこともあった」と振り返る。クリニックの診療は午前10時から。火災発生はその15~20分後だった。大勢の患者で特に混み合っていた可能性が高い。


 ▽「死んでやる」と取り乱す患者も


 リワークで重要なのは、大勢の他人と1カ所に集い、衆人環視の中で平常心を保てるかどうかだ。兵庫県の施設でプログラムを経験した30代の女性のケースでは、毎日のように通い、部屋の中に机を並べた“疑似職場”で終日過ごすことが多かったという。午前中はやるべきことは特に決められておらず、新聞のコラムを書き写したり、塗り絵をしたり、それぞれがやりたいことに取り組んだ。午後には臨床心理士を交えた集団討論などがあり、休職に至った経緯を分析したり、リワーク中の心の動きを点検して、患者同士で対処法を話し合ったりした。


現場のビル前に手向けられた花


 プログラムの受講者は30~50歳が多かったという。中間管理職になりしんどくなった、と打ち明ける人も多くいた。人間関係を築くのが元々苦手な人や、家族関係が悪化して職場にも家庭にも居場所がなくなったと訴える人もいたという。
 復職に向けたプログラムの過程では、感情も大きく揺れ動く。思わず自分の意見をまくしたててしまう人や、診察の前後では「死んでやる」と泣いて取り乱す人もいた。

 クリニックの医師やスタッフは、患者にとっては復職に向けて「命綱」となる存在。治療方針や波長が合わず、病院を変えたり、「気持ちを受け止めてもらえない」「自分の状況がなかなか改善しないのは先生のせい」と一方的に負の感情を募らせたりすることもありえる。

 この女性は「あくまで推測だが」と断った上で「うまくいかず、しんどい思いを抱えていると、取るに足りないことがきっかけで自暴自棄に陥ってしまうこともある。自分と同じ弱い人を狙って道連れにしようとしたのかもしれない」と涙声で語った。


 事件の詳細や動機はまだ分からないが、犠牲者の多くはこの社会で、職場で、何とか生き抜こうとしていた人たちだった。彼らが命を奪われた事実。その重みが変わることはない。

 

あるブログからの引用です。


 最近、CS放送で海外ドラマの「シカゴ・メッド」っていう医療系人気ドラマのとある回で、とある事情で精神科の医師が診察・カウンセリングを後回しにしたばっかりに、病院入口で、その患者から拳銃で撃たれるというエピソードがあった。助けが欲しかったからそうなったシナリオだった。
 撃たれた医師は犯人である患者を裁判でもかばう。普通の思考なら「え?なんで?」となるだろう。そういうことだ。

 コロナ禍というこの世の中、今まで以上にたくさんの方が”助けを求めて”いる事はたしかだけど、救ってくれる方々にも限界はあるのだろう。
 僕も最初の頃はそうだった。日常生活を取り戻せる”新しい生き方”のアドバイスが欲しかった。そのアドバイスはどんな形でもいい。
 やさしく包まれたほうがいいという患者さんもいれば、逆に突き放してメラメラさせてくれるアドバイスでもいい。僕の場合は後者だったかな(笑)
 どちらにせよ、みんな【助けが欲しい】というか、”かまってほしい”んだと思う。
 その”かまって”が不安定のまま、途絶えたり、絶たれたりすると、どうしていいか分からなくなるし、やっぱりよく言われる「攻撃的」になってしまう事もあるだろう。

 

 

 

 

 以上が、今回の大阪・北新地の雑居ビルで起きた放火殺人事件の概要です。
 マスコミ報道では、こうした雑居ビル火災が防げなかったのかということに論点が集中しており、本質から逸脱しているようにしか思えません。
 報道されているように、犯人に計画的に実行され、確実に殺人行為が完結できるように仕組まれておれば、防ぐ手段はまったくありません。外部への出入り口が、エレベーターと非常階段しかなく、これが医院の受付に接して存在し、その奥に診察室・待合室が位置している間取りからすれば、受付の前で放火すれば、確実に大量殺人が完結でくるであろう、ということはバカでない限り想像できたはずです。
 ということは、今後も、計画的に放火を行う限り、100%の確率で成功するはずです。

 すなわち、こうした犯罪自体防ぐことは極めて困難になっていることを教訓とすべきです。結局、このような雑居ビルに診療所を設置すること自体が問題なのです。
 一般内科であれば、感染性医療用廃棄物処理の問題があることから、容易には雑居ビルでの診療所開設には制限がかかるでしょうが、精神科・心療内科であれば、問題なく認可されることになるのは当然のことです。


 しかしです。今回の「間取り」をみる限り、医師の診察室に、非常用の出入り口がないことです。これは、火災の時にも必要なことは当然ですが、自分の身を守るための非常口が必要であるということです。
 私も、平成元年まで、大阪のミナミ近くの大国町で診療をしておりましたが、ここでは、こうした非常用出入り口が必ず設置されておりました。この頃は、医師が診察中に患者さんに刃物で刺されたり、斬り付けられることは日常茶飯事でした。
 平成元年当時、大国町にも路上生活者が屯し、ホームレスと同様の時代であり、このような自分の身を守る心得は毎日の医師としての生活のなかから生み出されてきたものです。

 西沢院長は15年10月にクリニックを大阪・北新地の雑居ビルに開業した際に、まさか自分だけで計画した訳ではないでしょう。当然、経営コンサルタントの意見を取り入れて開院されたはずです。いくら、賃貸料が安かったにしても、今回のように患者さんを犠牲にしてまで賃貸すべきではなかったように思われます。
 余程、有名な心療内科医だったようですので、もっと適当な場所がなかったのでしょうか。
 最近の傾向として、自殺願望の方々は、昔のように人知れず静かに命を絶つことはされません。大勢の人々を道連れに自殺していくのが、この時代の特徴のようです。
 こうした自殺願望の方々の夢が現実に叶えられたことになり、遂に「やったか」という感覚でしかなく、これまで、有識者とされる方々は何をされてきたのでしょうか? 起こってしまってからでは遅いのですが、国は雑居ビルの調査だけでお茶を濁し、核心に触れることは無視されます。今後、同様の犯行は繰り返されることになります。


 西沢院長は、患者さんに極めて評判がよく、院長のことを悪くいう患者さんは、どなたもおられないようです。ところが、谷本容疑者もこの心療内科に通院していて、『クスリばっかりがたくさん出されるがあわない』と不満を述べていたとのことです。

 このように患者さんの評判には天と地ほどの差異があります。

 この差異をどのように解釈すべきなのでしょうか???
 問題は、精神科医・心療内科医は、本来、患者さんの自殺願望をなくしてしまうことを最も得意とする医者のはずです。今回、こうした谷本容疑者の自殺願望を食い止めることができなかったために、こうした大惨事を引き起こしたということになります。
精神科医・心療内科医として、西沢院長は、どのような診察をされていたのでしょうか?
 これでも、患者中心の医師と言えるのでしょうか??


 結局のところ、患者さんに好感を持たれた理由は、西沢院長は患者さんの言いたいことを最後まで、遮ることなく、一言も文句を言わずに、吐き出させた忍耐強さが患者さんに好感を持たれた理由だったと考えられます。悪く言えば、聞き上手だけのことでしかありません。これが医師として、すべきことなのでしょうか。肝心要のことを忘れているのでは、ないでしょうか?


 このように考えてみれば、心療内科医療とは何なのかを考えさせる今回の大惨事でした。 余りダイレクトに記述すれば、不謹慎だとの、誹りを免れ得ないためやめますが・・