男女不平等な片頭痛・・性差別なのか??? | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 片頭痛は、女性には毎月生理があり、これに伴って起きる人も多く、生理現象は避けられないが故に、不治の頭痛と長い間、私達は思い込まされていました。
 女性の一生は、女性ホルモンに支配されていると言いますが、“女性の頭痛も女性ホルモンにかなり支配されています”。
  エストロゲンが急に変動することで、脳の血管や脳内物質のセロトニンに影響を及ぼして、頭痛が起こりやすくなります。
  このように、女性ホルモンのエストロゲンの影響があげられます。
 そして、女性の片頭痛は、思春期に初潮が始まる頃から出現し、更年期に入って、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が次第に減少し、最終的に分泌の終了する老年期になって、片頭痛は消滅していきます。老年期では、緊張型頭痛のみになります。
 ということは、更年期以降、なお35年前後「片頭痛なし」で生活していくことになります。これ以降の生活が生死を分けることになります。


 一方、ミトコンドリアの働きは私達が生きるためのエネルギーを産生することです。
 私達のエネルギー産生には解糖系とミトコンドリア系の2つがあり、この2つのシステムを使い分けることで、外界の様々な環境に適応して生きています。
 そして、年齢によっても以下のように変化します。

 

   ・20歳位までは、解糖系が優位
   ・20~50歳代:解糖系とミトコンドリア系の比率が1対1
   (年代により、多少の比率は変わります)
   ・40~50歳代:解糖系からミトコンドリ系への移行が強くなります。
   ・60歳代以降:ミトコンドリア系が主体

 

 ミトコンドリアのエネルギー産生は、思春期にある20歳以下では、解糖系が優位になっており、20歳から40歳の成熟期では、ミトコンドリア系と解糖系は1:1の同比率になり、更年期に入ってからはミトコンドリア系への移行が強くなり、60歳になりミトコンドリア系が主体になってきます。
  20歳から40歳の成熟期では、女性ホルモンのエストロゲンの分泌も安定し、ミトコンドリア系と解糖系は1:1の同比率になり、片頭痛発作を繰り返すことになります。
 それは、生理時と排卵期に女性ホルモンのエストロゲンの分泌が低下することによって、「脳内セロトニンが低下する」ことによって、片頭痛発作を引き起こしてきます。
 さらに、この時期では、ミトコンドリア系と解糖系は1:1の同比率になっています。
 解糖系が働きやすい「低酸素」「低体温」「高血糖」の環境下に置かれると、ミトコンドリア系が働かなくなって、片頭痛発作を引き起こしてきます。


 思春期や更年期は、エストロゲンの分泌が安定しておらず、エネルギー産生系も一定していないため、片頭痛の起こり方も変わってくることになります。
 このように、60歳を過ぎますと、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が止まり、エネルギー産生系がミトコンドリア系が主体になって、片頭痛は終息してきます。
 このように、60 歳以降では、片頭痛は、男性・女性ともに消滅し、緊張型頭痛だけが残存することになります。それは、「体の歪み(ストレートネック)」が生涯を通じて継続しているからです。
 ということは、片頭痛は、女性では、思春期から更年期までの間、男性では、20歳以降 60 歳までの約40年間だけの人生の1コマだけに出現するものです。
 生涯を通じて、診られるものではないということです。
 ただ、生まれつきミトコンドリアの働きが極端に悪ければ、小児期から診られることもあり得るということです。


  ところが、60 歳を越えても、ミトコンドリアの機能を悪化させるような以下の要因が継続すれば、「酸化ストレス・炎症体質」が残存することにより、「後天性ミトコンドリア病」である現代病の生活習慣病、がん、認知症を引き起こしてくることになります。
 片頭痛を完璧に予防することは、将来、生活習慣病・がん・認知症を予防することに直結していますので、極めて重要になっています。
 ミトコンドリアの機能とセロトニン神経系の機能は連動していることから、セロトニン神経系の機能を悪化させる要因、例えばストレスが持続的に加われば、「脳内セロトニンの低下」がもたらされることによって、緊張型頭痛やうつ状態にまで進展することになります。

 

 ミトコンドリアの機能を悪化させるような要因としては・・


   1.生活習慣の問題
 

       睡眠不足
       運動不足
        食べ過ぎ・過食
       早食い・ドカ喰い・・インスリン過分泌
       薬剤による影響・・とくに市販の鎮痛薬

 

  2.食事内容の問題
 

      マグネシウム不足
       必須脂肪酸の摂取のアンバランス 
       鉄不足
         食生活の欧米化・・腸内環境の悪化

   
   3.生活環境の問題

 

     活性酸素    野菜不足・・抗酸化食品の摂取不足
     有害物質
    

  4.年齢的な問題


    女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下


 こうしたことから、60 歳までの片頭痛が消失するまでの間に、こうした「ミトコンドリアの機能を悪化させるような要因」をすべてなくしておかなくてはなりません。
 これが、後の「後天性ミトコンドリア病」である現代病の生活習慣病、がん、認知症の予防に繋がってくることになります。

 片頭痛は”未病”の段階にあるもので、最終段階は「後天性ミトコンドリア病」である現代病の生活習慣病、がん、認知症です。
 片頭痛とは、この途中の段階にある、いわば”症状”に過ぎないものです。
 すなわち、「健康的な生活」が送れていないという警告信号である”症状”として、”片頭痛という症状”で、危険信号を発しています。
 言い換えれば、「治癒反応」として、片頭痛発作を起こしているのです。
 専門家達は、片頭痛に対して、トリプタン製剤の服用を勧めます。
 ところが、「治癒反応」である「頭痛(片頭痛)」をこうしたトリプタン製剤で「ホメオスターシス(自然治癒力)」を一方的に抑え込むことによって、「治癒反応」が停止・固定され、その結果 片頭痛は慢性化し、悪化してきます。
 これが、片頭痛が慢性化する最大の原因になっています。


 このように片頭痛とは、永い人間の一生のなかの「1コマ」の症状に過ぎないものです。


 女性の片頭痛の最大の特徴は、このように、女性には「生理」があることです。
 女性には、このような「生理」があるために、逃れることのできない生理現象であるが故に、「片頭痛が不治の病」とされていた理由にもなっています。
 しかし、生理に伴う「生理痛」で女性の”すべて”が苦しんでいるとは限らないことを知っておく必要があります。
 そして、 kaoluneさんによれば、ブログの「kaolune のSweet Days 」のなかで示されるように、片頭痛も生理痛も同一のものであり、生活習慣を見直すことで、なくすことができると明快に示されています。


生理周期と片頭痛発作


 女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)は、月経周期でその分泌量は大きく変わります。
 特にエストロゲン(卵胞ホルモン)が減ると、それに伴って神経伝達物質であるセロトニンも急激に減ります。
 その時に頭の中の血管が拡張することで片頭痛が起こると考えられています。このエストロゲンが減少するのが排卵日や生理の初日前後です。
 つまり排卵日や生理の初日前後にはエストロゲンが減少するためにセロトニンも減少→頭の中の血管が拡張して片頭痛が起こりやすいということなのです。


 女性は健常男性より 約52% 脳内セロトニンを産生する能力が低く、またセロトニンの前駆物質であるトリプトファンが欠乏すると、女性では脳内セロトニン合成が男性の4倍減少する、と言われています。


 このため、だいたいこうした時期は、女性の場合、初潮を迎える13歳頃に一致します。 こうした年代に女性の場合は、片頭痛を発症してきます。
 エストロゲンが低下することでセロトニン神経の機能が低下し、脳内セロトニン濃度が低下すると考えられています。


 このように、排卵や月経に伴うエストロゲン血中濃度の急激な低下がセロトニン濃度の低下、ひいては脳血管の拡張を引き起こすことが指摘されています。


 これが、片頭痛の発作を引き起こすと考えられています。
 このため、片頭痛は男性より女性に多い頭痛なのです。

 

 


女性のライフステージからみた片頭痛


 以上のように、女性ホルモンのエストロゲンの影響があげられます。エストロゲンが急に変動することで、脳の血管や脳内物質のセロトニンに影響を及ぼして、頭痛が起こりやすくなるのです。片頭痛と気づかずにいる人も少なくありません。生理時に頭痛が起こると、生理痛と思って我慢している人の中に、実は片頭痛の人がいます。
 同様に、更年期障害と思っていても、実は片頭痛ということもあるのです。
 女性の一生は、女性ホルモンに支配されていると言いますが、“頭痛も女性ホルモンにかなり支配されています”。
 初潮から、妊娠、出産、更年期、閉経と、女性ホルモンの変動がある時期に、片頭痛が増加・減少する傾向があるからです。


 受験、就職、結婚、育児、仕事と家庭の両立、子供の独立、親の介護、夫の定年…、と女性のライフステージのポイントとなる時期が、女性ホルモンの変動する時期と重なることもあり、片頭痛が起こりやすく、女性を悩ませているのです。


 このように、女性は、男性よりも片頭痛に悩みやすいという特性があります。
 同じ痛みのようでも、小児から更年期まで大きな変化に富むライフステージが進んでいくに従い、片頭痛の内容は変化していきます。
  ここでは、片頭痛に悩む女性がたどりやすい、症状の変化を説明します。


 月経周期に関係した片頭痛が始まる


 片頭痛は、初潮を迎える12歳頃から増加し始め、14歳ごろには“魔の14歳片頭痛”と呼びたいほど、頭痛症状が”一度”悪化します。
 これは生理周期による片頭痛に加え、友人関係や高校受験などの要因が加わるためです。 メンタル面の病気を気にしながら、片頭痛の治療をすることが重要です。
 これは「脳内セロトニンが低下」するために、悪化します。


 この思春期の 20 歳位までは、エネルギー産生系は解糖系が優位になっていることを忘れてはなりません。
 この時期はミトコンドリア系は優位になっていませんので、セロトニン神経系も脆弱な状態にあり、ストレスの影響をダイレクトに受けることになります。
 ですから劣位にあるミトコンドリアを保護するためにも、規則正しい生活が求められ、睡眠時間を減らさないことです。これが原則です。
  スマホをこの年齢で買ってもらう人も多く、友達とlineで遊んでいて、睡眠不足は厳禁。


仕事は待ってくれない!鎮痛薬を多用する人も


 18歳頃には片頭痛はいったん落ち着き、学生時代は生理時の片頭痛が主となり少し一段落します。
 卒業して社会人になるとまた悪化します。月経周期による片頭痛に加え、生活リズムの乱れ、ストレスなどによる片頭痛が加わり、「仕事を休めない!」と鎮痛薬を多用するようになってきます。このような安易な市販の鎮痛薬の服用は、後天性ミトコンドリア病を作る根源にもなっています。
 結果、鎮痛剤を連用する薬物乱用による片頭痛が激増していきます。


家事、育児、仕事・・・片頭痛が悪化しやすい時期


 結婚後は、自分の事だけで無く家事も増え片頭痛を悪化させる要因が増えます。しかし妊娠すると片頭痛の頻度は減少し、全く無くなる人も。つかの間の平穏が訪れます。
 出産後は、授乳による睡眠の分断、ホルモンの影響により、頭痛が再発して悪化。
 子育て中は、旦那さんは夜遅く帰ってきて、お弁当や行事などで早起きが必要に。
 行事も目白押しで忙しくなると同時に、睡眠不足になりやすくなります。睡眠不足は、”確実に”ミトコンドリアの機能を悪化させます。
 生理による片頭痛も悪化しやすい年頃なので、頭痛の頻度が加速度的に増加します。
 片頭痛は、音や光などの外界の刺激に過敏になり、いつもはかわいい子どもの声すらも、つらく感じることも。片頭痛の頻度を減らさないと、自分を責めたり追い詰めてしまったりすることになりかねません。


  この 20 ~45 歳代はエネルギー産生系は解糖系とミトコンドリア系の比率が1対1になっており、解糖系が同比率で働いていますが、解糖系が働きやすい環境である「低体温、低酸素、高血糖」の状況になることによって、この年代では片頭痛発作を繰り返すことになります。


 女性は月経の出血により鉄分が少しずつ失われていくことで鉄欠乏性貧血になる人が多く、20代、30代、40代と年齢が高くなるにつれて貧血の人が増える傾向にあります。40代になると女性の約3割が貧血になっています。
 体内で鉄が減少すると、貯蔵鉄であるフェリチンが使われ減っていきます。フェリチンが不足すると血液中の鉄分も徐々に不足し、最後にヘモグロビンが減少し貧血が起こります。
 貯蔵鉄のフェリチン、理想値は100~300 で、男性の99.9%はフェリチン100以上です。 50歳以上の女性の80%はフェリチン100以上です。
 しかし、15~50歳女性の80%はフェリチン30以下の鉄不足で、40%はフェリチン10以下の深刻な鉄不足です。
  鉄欠乏性貧血にまで至らない鉄欠乏状態である方々は成人女性の約40%存在します。


 鉄不足ですと電子伝達系の機能が低下し、十分なATPが産生できません。
 このように、鉄不足はTCAサイクルや電子伝達系での反応が進みにくいため、エネルギー不足で疲れやすい、強い冷え症などの症状が発現し、また脂肪が燃えにくくなります。
 このように、鉄分の不足は、ミトコンドリアのエネルギー代謝がスムーズに行かなくなるため、片頭痛を引き起こしやすくなってきます。


 私達の体には活性酸素を取り除く手段として、「抗酸化物質」が備わっています。
 このなかで、スーパー・オキサイド・ディスムターゼ SODの産出能力は25歳から下降しはじめ、40歳を過ぎて急速に低下することが分かっています。
  コエンザイムQも同様に40歳を境に減少してきます。


片頭痛が去っても、頭痛に伴う症状が残る!?


 閉経を迎えると片頭痛は次第に減っていきます。しかし鎮痛剤の連用を続けたまま更年期へと突入する人も多く、もともとは片頭痛の合併症だったはずの、肩こり、めまい感、不眠など、“もやもや”した症状が続く状態になります。
 頭痛は弱いけれど連日で、時には朝から痛むといったものに変化します。
 これは片頭痛に伴う症状(随伴症状)の方が「頭痛の痛みよりも目立つ状態」ともいえます。
  これは「体の歪み(ストレートネック)」が長期間に渡って放置されたためです。
 そして、エネルギー産生系も、更年期になってきますと、解糖系からミトコンドリ系への移行が強くなります。
 更年期の片頭痛は少なくなるものの、「女性ホルモンの減少」や「体の歪み(ストレートネック)」ストレスによる「脳内セロトニンの低下」の要因が関与するために、悪化してくる場合も多いのが実情です。
  そして、閉経を迎えるとやっと、片頭痛は次第に減っていきます。
 これは、エネルギー産生系の解糖系が殆ど働かなくなるためです。

 
更年期の頭痛


 女性の閉経の前後5年間(約10年)のことを「更年期」といいます。更年期の女性の体は、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急激に減ります。
 このエストロゲンの急激な減少によって引き起こされる症状は「更年期障害」といわれ、「顔のほてり(ホットフラッシュ)」「動悸・息切れ」などの身体的な症状と、「疲れやすい・憂うつ」「もの忘れ・神経質」などの精神的な症状があらわれるようになります。
 これらの症状は40歳から60歳頃にみられるものですが、近年では若年の傾向にあります。また、症状の種類や程度、時期がさまざまですので、自分が更年期障害であることに気づかない場合もあるようです。
  女性に頭痛が多いのは、女性ホルモンのエストロゲンの影響があります。エストロゲンが急に変動することで、脳の血管や脳内物質に影響を及ぼして、頭痛が起こりやすくなります。


女性ホルモンの低下と更年期障害の関係


 女性ホルモンのエストロゲンは、子宮に作用して月経を起こす、脳の視床下部の体温調節中枢などに作用する、骨を作る働きを促進する、活性酸素を消去する、心臓や血管に作用する、皮膚に作用してシミのない弾力のある肌を作るなど、身体のさまざまな部位に作用しています。そのため、エストロゲンが減ることで生じる更年期障害は生理不順、ホットフラッシュ、関節痛、不眠・憂うつ、動悸、シミ・たるみと、さまざまなのです。


なぜ更年期の重い人と軽い人がいるのか


「顔のほてり」や「うつ状態」を引き起こす活性酸素


 更年期障害の発症には、女性ホルモンであるエストロゲンの急激な減少が深く関与しています。さらに、年齢的には子供の反抗期や受験、結婚といった家庭の問題や、仕事の対人関係などの心理的なストレスがかかる時期。このようなストレスと女性ホルモンの減少が重なることで更年期の症状があらわれやすくなり、「顔のほてり」や「うつ状態」などのさまざまな症状が出てくるのです。


ストレスは活性酸素を発生させる

 
 心理的ストレスや肉体的ストレスを受けると、体内ではたくさんの活性酸素が発生してしまいます。実はこの過剰な活性酸素が更年期障害・片頭痛を引き起こす引き金となっています。しかも活性酸素の発生量の多い人ほど、更年期障害が重いといわれています。


女性ホルモンのエストロゲンは活性酸素を消す「女性の強い味方」


 エストロゲンには、活性酸素を消す抗酸化作用があります。
 女性ホルモン自身が活性酸素を減らすわけではありません。
 まず、女性ホルモン(エストロジェン)が活性酸素を減らすメカニズムですが、女性ホルモンは、活性酸素を減らす酵素を増やす働きがあるのです。
 しかも、その増やし方は巧みで、活性酸素が少なくなると活性酸素を減らす酵素を増やす働きも失われるのです。つまり、完全に活性酸素をなくしてしまうことはないのです。活性酸素には、いろいろな役割があって活性酸素を完全になくしてしまえばよいというものではないのです。うまく制御しながら活性酸素を減らすエストロジェンの働きは巧みで、そのために女性は長生きできるのです。


 エストロジェンにはもうひとつの役割、ミトコンドリアを増やす機構があります。エストロジェンはミトコンドリアに直接働きかけてミトコンドリアを増やしてくれます。


ミトコンドリアの働きを悪くする「活性酸素」
 

 活性酸素は、体内に入り込んだウイルスや細菌をやっつけ、殺菌する役割を持ちます。
 一方で細胞を酸化させ老化促進や健康トラブルにつながるデメリットも持ち合わせます。
 ミトコンドリアは、その活性酸素の生産源として注目されました。
 私達が呼吸した際に取り込む酸素の90%以上が、ミトコンドリアで使用されます。ミトコンドリアがエネルギーを作る過程で、酸素の一部が活性酸素に変わると考えられているのです。 皮肉なことに、ミトコンドリアから作られる活性酸素は、ミトコンドリア自身も傷つけます。傷ついたミトコンドリアは働きが悪くなるだけでなく、より多くの活性酸素を作るという悪循環が生まれるのです。


 女性ホルモンがミトコンドリアの活動を助ける
 

 女性ホルモンには、活性酸素を減らすメカニズムがあることが分かっています。女性ホルモンは、活性酸素を減らすための酵素を増やす働きがあるのです。
 しかも、活性酸素が減ってくると、酵素を増やすのを止め、活性酸素がなくならないように調整してくれます。
 体を酸化させ老化を促進する活性酸素ですが、完全になくなると、体内の殺菌効果も弱くなります。そのため、上手く調整する女性ホルモンの働きではとても重要と言えるでしょう。 女性の平均寿命が男性よりも10歳ほど長いのは、すぐれた抗酸化物質である女性ホルモンの存在が役立っているのです。
 出産や閉経でホルモンバランスが崩れると、体調不良や病気になりやすいのも、そういった理由があるのかもしれません。


 女性ホルモンの抗酸化力は抗酸化ビタミンであるビタミンCやビタミンEなどよりもはるかに高く、活性酸素から女性の心と体を守る強い味方として働いているのです。
 成熟期の健康な女性はエストロゲンが十分に分泌されており、脳の視床下部などにある活性酸素はエストロゲンによって消され、増えすぎることはあまりありません。
 しかし、更年期の女性はエストロゲンの分泌量が急激に減少することによって活性酸素を消す力が弱まるため、体が活性酸素にさらされやすくなります。


顔のほてりやうつ状態を引き起こす活性酸素


 体温調節を行う脳内の「視床下部」という部分が多くの活性酸素にさらされると、ホットフラッシュを引き起こすホルモンが分泌され、顔がほてる、汗をかくなどの不快な症状があらわれます。
 脳は活性酸素にさらされると、傷ついたり、機能が低下する危険性があります。そこで、活性酸素から脳を守るエストロゲンの代わりに、活性酸素を消す「ノルエピネフリン」という物質が放出されるのですが、ノルエピネフリンはホルモン分泌を促す働きがあるため、活性酸素を消すとともに、ホットフラッシュを引き起こすホルモンの分泌を異常に増やしてしまうのです。
 さらにストレスによって脳がより多くの活性酸素にさらされると、うつ状態を引き起こすコルチゾールというホルモンがたくさん分泌されます。そして血液中のコルチゾールが高濃度のままになると、脳の機能が低下し、うつ状態に陥ってしまうのです。

 

活性酸素を消すと更年期障害は軽くなる
 

 更年期障害の女性の脳内は過剰な活性酸素にさらされていて、症状が重い方は活性酸素を消す力が低下して、脳機能の低下や調節力の乱れが生じやすくなっています。この過剰な活性酸素が、うつ状態、もの忘れ、不安感、そしてホットフラッシュなどを引き起こす大きな要因といわれています。
 従って、過剰な活性酸素を消すことが更年期障害を軽くする重要なポイントなのです。


生理に関連して起きる頭痛


 女性の片頭痛患者さんの約半数は片頭痛発作が月経と関連して起こるということを自覚され、実際に頭痛ダイアリーで確認しますと、月経2日前から月経中に片頭痛が起こることが多いとわかります。月


 「生理痛」と「月経時片頭痛」の異同


 kaoluneはブログ「kaolune のSweet Days 」のなかで、「生理痛」について述べておられ、その原因として、10の要因を挙げておられます。それは「冷え」「血液の質」「血液の量」「骨盤の開閉」「カラダの歪み」「ストレスによるホルモン異常」「エストロゲン過剰」「毒素の排泄」「マグネシウム不足」「子宮が未成熟」とされます。
 単純に述べれば、マグネシウム・セロトニン・メラトニン・有害物質の摂取(環境ホルモン)・生理活性物質の乱れを指摘され、まさしく「生理痛」とは「片頭痛」そのもののような錯覚を覚える程類似しているようです。
 kaoluneさんの申されるには、「私も生理痛があった若かりし頃、片頭痛にも大変悩まされており、まさにその仕組みを知って食や生活習慣を変えてからはどちらもなくなりました。お薬を飲むのは簡単ですが、いろんな角度から自分を振り返り、変えられることから変えてみて、再発しなくなるのが一番だと思っております。」


  このように、生理痛とは、まさしく「月経時の片頭痛」のような印象を持たされ「痛み」という症状の発生機序を考える上で、極めて貴重なブログと思われます。 
  

質の悪い脂肪の多い食生活と冷えがプロスタグランジンを増やしている

 
 生理痛の激痛の原因になっているのがプロスタグランジンです。


 生理のときに子宮内膜を剥がすのを働きかける物質ですが、必要以上に多く出過ぎてしまうことで、生理痛が激痛になってしまいます。
 ですからのこのプロスタグランジンが必要以上に多く出過ぎる原因を知って、多く出過ぎないようにすることが生理痛を改善する上でとても大切なポイントになります。

 
プロスタグランジンが多くですぎる原因は?

 
プロスタグランジンが多く出過ぎてしまう原因は主に2つあります。

 

  1.プロスタグランジンの原料となる脂肪が多くなる食事
  2.プロスタグランジンが生理のときに長く子宮に働きかけてしまう「冷え」

 
 それぞれに簡単に説明をしましょう。


1.プロスタグランジンの原料となる脂肪が多くなる食事
 

 あまり自覚がない女性も多いですが、女性は脂肪分が多いものが好きなのです。たとえばケーキです。これにはたくさんの脂肪分が含まれているので、1個食べただけでも相当な脂肪分を体に入れることになります。このほか日常的に食べるものでも脂肪分が多いのが菓子パンやサンドウィッチなどのパン類です。
 菓子パンにもサンドウィッチにも油が多い食品が使われているので脂肪分がとても多いので、しかも、こういいった食事に含まれている脂肪は質が悪いです。
 良質な脂肪としては、魚に含まれる油やアーモンドに含まれる脂分が有名です。
 これらの良質な脂肪は体にも必要なものなので適量を食べるのが望ましいですが、市販のケーキやサンドウィッチ・菓子パン等に含まれる脂肪分はたいていが天然の脂肪分ではなく合成された質の悪い脂肪分なので、体に必要な脂肪分とはとても言えない成分になります。
 ですから、市販のパン類全般を常食し、間食はケーキのようなクリーム系の脂肪分が多い食事が多い現代女性の食事中の脂肪分は過剰になっています。
 といっても脂肪分も多く食べても、体の中できちんと消費されるか、食物繊維が絡め取って便と一緒に体外へ出れば問題ありません。でも、パン類中心の食事はサラダを食べていたとしても食物繊維が圧倒的に少ないので体外に出す量も少なく、実際は過剰になってす。中性脂肪として貯まっているのが現状です。
 そして、体の中で消費されずに貯まった脂肪分は、プロスタグランジンの原料になります。体の中には脂肪分が余っていますから、プロスタグランジンも多く作られてしまいます。
 そのため、多く作られたプロスタグランジンは、生理のときに必要以上に出過ぎて、子宮内膜に収縮しなさいと命令をたくさん送ってしまい、生理痛が酷くなってしまうのです。
 ですから、脂肪分の多い食事にならないように調整すると、生理痛を和らげることにつながります。


2.プロスタグランジンが生理のときに長く子宮には働きかけてしまう「冷え」
 

 プロスタグランジンは生理のときに出てくる物質ですが、血液の中を通って子宮まで辿り着き、子宮に収縮しなさいと働きかけます。
 このときに、体が冷えているとプロスタグランジンが子宮のところで長居してしまいます。なぜ長居してしまうのかといいますと、冷えていると血液の流れが悪くなるからです。


 血液の流れが悪くなることで、血液の中にあるプロスタグランジンが子宮に長く止まってしまうのです。
 プロスタグランジンが長く止まれば、その間にずっとプロスタグランジンが子宮に収縮しなさいと働きかけてしまうので、生理痛の痛みが長く続いてしまう原因になるのです。ですから、体とくに子宮のある骨盤周辺を冷やさないようにするのが、生理痛を和らげることに繋がるのです。
  (低体温はミトコンドリアの働きを悪くさせます)。


  ここで、子宮の筋肉が収縮・弛緩する仕組みについて、簡単にご説明します。
 

 筋肉の収縮にはミネラルが関わっています。細胞内のカルシウム濃度が高くなると筋肉がきゅっと収縮します。そのカルシウムはどこから来るかと言うと細胞外からと細胞内のカルシウム貯蓄庫から の2パターンがあります。
 大雑把に言えば


 脳からの指令を自律神経が筋肉に伝える
        ↓
  細胞外からカルシウムが流れ込み細胞内では貯蔵庫からカルシウムを出す
        ↓
    細胞内のカルシウム濃度が高くなる
        ↓
       筋肉が縮む


 という流れになっています。


 逆に、弛緩させるためには細胞内のカルシウムの濃度を減らす必要があります。
 どうやってカルシウムを減らすのかと言うと細胞膜にあるポンプで細胞外にカルシウムを汲み出し細胞内の貯蔵庫にも貯蔵庫のポンプでしまい込むのです。このポンプを動かすエネルギー源を作るのにマグネシウムが関わっています。ここで もしマグネシウムが足りないとポンプを動かすエネルギーがないため(いわば バッテリー切れ状態)カルシウムを汲み出せませんし、貯蔵庫にもしまえません。
 細胞内はカルシウムが多い状態が続き筋肉は収縮し続けることになります。


 それからもう一つ、収縮を伝える神経伝達にもカルシウムとマグネシウムが関わってます。
 カルシウムはメッセンジャーをたくさん出しますが、マグネシウムはメッセンジャーが出過ぎないようにします。ということは、マグネシウムは神経伝達において「収縮せよ」という信号が届きすぎないよう調節してくれているのです。
 これらのことから、筋肉が収縮しすぎず弛緩するには マグネシウムが必要であることが理解されるはずです。
 マグネシウム不足では、子宮筋層はギュ~っと収縮しっぱなし になります。
 すると子宮筋層の血行はもちろん悪くなり、細胞は酸欠を起こしますから SOS信号である発痛物質が出てきますし、その状況を助けるために、プロスタグランジンが活躍することになります。このために痛みが出てくることになります。
  月経前に血中マグネシウムを骨や筋肉へと移行させるため、脳内のマグネシウムの割合が低下します。その為、月経中に片頭痛を起こしてきます。


エストロゲン過剰と生理痛・片頭痛


 「エストロゲン」は次の妊娠へ向けて機能層を再び増殖させ、ふっくらと厚みをもたせるホルモンです。
 子宮を赤ちゃんのベッドだとすると「エストロゲン」によって新しいシーツのかけ直しが行われるのですが、もしこの「エストロゲン」が過剰だとシーツを必要以上に重ねてしまいます。シーツを何枚も何枚も重ねてベッドに敷き詰めてしまうと、いざ シーツ交換という時にもの凄く大変です。
  子宮も同じで、機能層が厚みを増す過ぎると古くなった機能層を剥がすのもそれを子宮から押し出すのも大変です。
 月経の開始や経過にはプロスタグランジンE & F2αが関わっています。
 出すのが大変となると、このプロスタグランジンE & F2αがたくさん必要となります。
 プロスタグランジンE & F2αは、発痛物質による痛みの感度を上げますので、痛みは増強され、ひどい生理痛が発症します。


 では 「エストロゲン」が過剰になる原因は何でしょうか?


☆その1「夜型生活」


 夕方~夜間星空にかけて「メラトニン」という催眠ホルモンが分泌されますが、日没後に光を浴びるとその分泌は抑制されてしまいます。
 「メラトニン」は、自然な眠気をもたらす働きだけでなく、抗酸化物質としてフリーラジカルを分解する抗老化ホルモンでもあり、また卵巣で「エストロゲン」が作られすぎるのを止める働きもあります。
 現代では夜中まで電気を煌煌と灯すことが出来ますし、テレビテレビやパソコンパソコンなどの光も目から取り入れています。
 この夜も光を浴びつ続ける生活により、「メラトニン」がキチンと分泌されないと体内リズムが狂うだけでなく、老化が進んだり、「エストロゲン」の産生が過剰になることが分かっています。
  スタンフォード大学医学部の研究によると


夜型生活で「メラトニン」分泌減少
        ↓
・メラトニンの抗酸化力が足りず DNAのがん誘発性変異が起こりやすくなる
・乳がんの癌細胞を活性化するエストロゲンの分泌が過剰
        ↓
乳がんリスクが上昇アップ & マウスでの腫瘍成長が早まる


 という事が分かっています。


  夜型生活の女性は そうでない女性と比べて、生理痛もPMSも重く 周期も不規則だと言う事も分かっています。


☆その2「エストロゲン様環境ホルモンの摂取」


 肉、牛乳、乳製品 これらにホルモン剤が含まれている可能性がある事をご存知ですか?
 例えば、乳牛は早くからそして大量にお乳を出させるために、遺伝子組み換え牛成長ホルモンというのが投与されている事があるようです。日本では規制も表示義務もないみたいです。
 アメリカでは、逆にこのホルモン剤を「投与してません」と書くと、投与している牛乳の販売を妨害すると裁判が起こり、区別しちゃいけないようになってるのです。
 政治と経済の癒着が何も知らない国民の健康を犠牲に利益を得ているのです。
 ホルモン剤投与でたくさんお乳を出す牛さんは、ママさん達ならわかると思いますが乳腺炎を起こしやすくなります。
 その乳腺炎防ぐために抗生剤も投与されているのです。
 牛にもホルモン剤は使われており、日本では4種類のホルモン剤投与が認可されています。
 ホルモン剤に抗生剤をお肉や牛乳 乳製品から取っているかもしれないなど普通は気付きません。
 近年「エストロゲン」が圧倒的に過剰になっている女性が増えているようです。殺菌剤・防腐剤・食品添加物・農薬・ダイオキシン。。。
 食べたり 飲んだり 塗ったり 口からも 鼻からも 皮膚からも吸収された環境ホルモンは「エストロゲン」に似た作用を体内で発揮し、子宮内膜の増殖を進めて、月経時にプロスタグランジンを大量に必要としてしまいます。
 使い捨てナプキンにも環境ホルモンが含まれています。
 何十種類もの環境ホルモンに晒されて生きている私達、初潮の低年齢化、女性特有の病気の増加&低年齢化をみるとこの影響は侮れない程に大きいと感じます。なるべく環境ホルモンから身を守る事が大切です。


☆その3「肝機能の低下」


 過剰の「エストロゲン」は 肝臓で代謝され、体内で増えすぎないようにホメオスターシスが働いています。
 しかし 肝臓が疲れて肝機能が低下してしまうと、「エストロゲン」の代謝が出来ず 多過ぎる状態が続いてしまいます。
 血液の浄化作用も弱まりますので 血行も悪くなり、肝臓の疲れ自体が生理痛と無関係とは言えません。
 肝臓が疲れてしまう原因は何でしょうか?
☆食べ過ぎ 飲み過ぎ 薬 農薬 食品添加物の摂取、食べ物も飲み物も 薬物も 肝臓が代謝分解に関わっています。
  そこに力を取られてしまうと エストロゲンの代謝に手が回りません。


☆目の使い過ぎ


 東洋医学の見方では 目と肝臓は深い繋がりがあります。
 目の蒸しタオルや耳引っ張りなどを取り入れながら目を酷使しないように 気をつけましょう。


☆ストレス


 ストレスの解消は ココでも大切になってきます。


  早めに寝ること
  環境ホルモンをさけること
  暴飲暴食をさけること
  目を酷使しないこと
  ストレスをためないこと


 これらが「エストロゲン」から見た生理痛対策となります。

 

  以上のように、「kaolune のSweet Days 」のなかで、kaoluneの申されるには、「私も生理痛があった若かりし頃、片頭痛にも大変悩まされており、まさにその仕組みを知って食や生活習慣を変えてからはどちらもなくなりました。お薬を飲むのは簡単ですが、いろんな角度から自分を振り返り、変えられることから変えてみて、再発しなくなるのが一番だと思っております。」 このことが全てを物語っているものと思われます。


        「かおりのコトノハ」より引用しました
          
https://ameblo.jp/kaolune/theme-10024006090.html