発作前、甘いものを無性に食べたくなる?? | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 あなたは、片頭痛の発作前になると、食欲が通常以上に出たり、甘いものを無性に食べたくなったりしませんか?
 やたらとお腹がすいて過食になったり、前日しっかり休んだにも関わらずあくびがでて眠たい、集中力が落ちる、気分が落ち込んだり、いらいらする、体がだるい、首や肩が凝りはじめる。音や光がやかましく、まぶしく感じたり、匂いに過敏になる。
  情緒不安定になる、気分がすぐれない、あくびを繰り返すなど・・・。

  このような症状が、頭痛の前30分から二日間に出現することがあります。
  こうした症状は”予兆”と呼ばれ、これから何となく頭痛が起こりそうな気がする「予兆」と呼ばれる症状とされています。


 このように、前兆を伴わない片頭痛でも、「なんとなく頭痛がきそうだ」という漠然とした予感を感じることがあります。


具体的には、


  だるい
  気分がよくない
  イライラする
  食欲が通常以上に出る
  体がむくむ
  甘いものを無性に食べたくなる
  眠気を感じる


 といった状態になり、そのあとに頭痛が起こるケースです。
 こうした漠然とした症状については「予兆」とよんで、前兆とは区別しています。
 このような予兆は、片頭痛患者さん全員に診られるのではなく、  5人中1人(約20%)の割合でみられます。


 片頭痛のほとんどは、「前兆のある片頭痛」と「前兆のない片頭痛」の2種類で占められています。「前兆のある片頭痛」は全体の20 % 弱、「前兆のない片頭痛」は全体の80 %くらいです。


 「前兆のある片頭痛」にはその名の通り前ぶれがあるのですが、この前ぶれは、ほとんどの場合、目の前に星が飛ぶ、ギラギラとまぶしく感じる、目がみえにくくなる、などという視覚の異常です。星のようなものが現れ、それがだんだん広がっていき、やがて消えていく症状は、閃輝暗点と呼ばれ、よく知られた症状です。
 この「前兆のある片頭痛」の前ぶれは、日本人ではほとんどが視覚症状なのですが、欧米人では視覚症状は40 % ほどで、残りは、言葉がうまく出なくなるといった言語障害であったり、体の半身がしびれるといった感覚異常が占めています。
 また、それらが交互に変化しながら現れることも多いようです。
 日本人でも言語障害や半身のしびれが現れる人がいますが、これは非常にまれです。
  「前兆のある片頭痛」の場合には、これらの前ぶれ症状がだんだんと消えていき、それに代わって頭痛が起こってくるというパターンを辿ります。


 これに対して、片頭痛の大半を占める「前兆のない片頭痛」は、その名称からいかにも前ぶれがないように思われますが、じつは違います。
 「前兆のない片頭痛」もほとんどの場合、なんらかの前ぶれがあるのです。ただ、「前兆のある片頭痛」のようにはっきりした症状ではないために、「前兆のない片頭痛」と命名されているのに過ぎません。


 では、「前兆のない片頭痛」の場合には、どんな前ぶれが出るのでしょうか?


  その症状はさまざまですが、多いものとしては、首すじや肩の張り、生あくび、具体的な症状は出ないが何となく予知感(頭痛がおこりそうな感じ)がある、軽い頭痛がする、といったものです。
 また、それほど多くはないのですが、腹部にも症状が現れる人もいます。膨満感、排便感、吐き気(悪心)逆に食欲亢進など、胃腸の蠕動運動の乱れによる症状が現れます。
 「前兆のない片頭痛」の場合には、「前兆のある片頭痛」のパターンとは異なり、なんらかの前ぶれの症状が続いたまま、頭痛が起こってきます。


 現在、専門家の間では、こうした予兆や前兆がなぜ起きるのか原因が不明とされます。


 前兆に関連して、「大脳皮質拡延性抑制」が提唱されていますが、この「大脳皮質拡延性抑制」を起こす原因が分かっていないとされます。
 発作が鎮まった後も気分の変調があったり,尿量が増加したりするなど全身の症状を伴うことが分かりました。
 そうなると,片頭痛は脳の血管,あるいは脳だけの局所的な疾患ではないのではないかという疑問が持たれています。

 
それでは、予兆はどのようにして起きるのでしょうか?


予兆と脳内セロトニンの低下


 片頭痛の患者さんでは、ミトコンドリアの機能が低下しています。
 私達の体を構成する細胞の中にある”ミトコンドリアは食事から摂取した栄養素から生きる為に必要なエネルギーを作り出しています。エネルギーを常時たくさん使う細胞であるほど、ミトコンドリアの数が多く存在し、ミトコンドリアは、私たちの”活力源”ともいえるものなのです。
 そして、私達が日中活動している際に、常時活動している神経系がセロトニン神経系です。このようにエネルギーを常時たくさん使うセロトニン神経系は、ミトコンドリアの働きが悪くなりますと、同時に「セロトニン神経系の働き」まで悪くなってきます。
 言い換えれば、ミトコンドリア働きが悪いと、脳の神経細胞の場合、「セロトニン神経」が選択的に「ミトコンドリアの働き」の影響を受けやすく、セロトニンを産生しにくく、セロトニンの合成やその合成のための酵素も充分な量を生成できなくなってしまいます。
 このようにセロトニン神経系はミトコンドリアと連動して作用しています。

 

 女性は健常男性より 約52% 脳内セロトニンを産生する能力が低く、またセロトニンの前駆物質であるトリプトファンが欠乏すると、女性では脳内セロトニン合成が男性の4倍減少する、と言われています。
 セロトニン神経系は、生活習慣の不規則・ストレス・生理周期や、“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なると「脳内セロトニンの低下」が引き起こされてくることになります。
 このような生活習慣の問題があれば「脳内セロトニンが低下した状態」が潜在的に存在することになります。こうした生活は女性に多いため、女性では脳内セロトニンが低下しやすい状況に置かれていることを忘れてはなりません。

先述のように、片頭痛患者さん全員にあるわけではなく、このような生活習慣の問題がある方々に限定され、こうしたひとが20%前後存在します。)

 脳内セロトニンの低下は、「衝動性、過敏性、こだわり、緊張」が強くあらわれ、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの五感すべてが過敏になり、わずかな刺激にも敏感に反応してしまい、さまざまな自覚症状を訴えるようになります。脳過敏の原因になってきます。
 このように「脳内セロトニンの低下」した状態が発作間歇期に存在しています。
 片頭痛発作時には、さらに脳内セロトニンが低下し、これが片頭痛の発作に繋がってきます。 


脳内セロトニンの働きとしては


  1.大脳皮質を覚醒させ、意識のレベルを調節する
  2.自律神経調節する
  3.筋肉へ働きかける
  4.痛みの感覚を抑制する
  5.心のバランスを保つ


  この5つの働きがあります。


 脳内セロトニンは、脳内の様々な神経伝達物質に作用して「精神を安定させる」役割を持っており、さらに「満腹感」を感じさせ、食欲を抑制する作用も持っています。
 このため、強いストレスを感じたりイライラする時に甘いものや肉類などを食べたくなります。これは脳内セロトニンが低下したためです。


 これとは別の症状として、片頭痛が起きる前兆として、1週間前や数時間前に、”生あくび”が続けて出ることがあります。


 セロトニンを分泌する縫線核は、呼吸中枢にセロトニンを送って呼吸量を調整しています。縫線核は毛細血管中にセンサーを持っていて、血液中の酸素量などをチェックしているのです。体内の酸素量が不足したときにはセロトニンの分泌量を増やし、呼吸中枢を刺激します。
 したがって、セロトニンが不足すると中枢神経を充分に刺激できなくなります。そうなると酸素不足のままか、より不足した状態におかれることになりますので、それならば酸素をたくさん入れなければと、反応して生あくびが出るのだと考えられています。
 先述のように、片頭痛発作前には、脳内セロトニンが低下しており、このため片頭痛の予兆として、生あくびが頻発してくる場合があります。


 発作が鎮まった後も「気分の変調」、「眠気」があったりするのは、なお脳内セロトニンの低下が残存しているものと思われます。


 ただ、片頭痛患者さんすべてにこのような予兆がみられる訳ではありません。これは、先程も述べたことです。約20%前後の方々だけです。このため、こうした予兆のある場合は、「脳内セロトニンの低下」が著しい状態にあるものと考えるべきです。
 また、前回も述べたアロデイニアも同様に、「脳内セロトニンの低下」が著しい状態にあるものと考えるべきです。


 このため、こうしたアロデイニアや予兆が存在すれば、脳内セロトニンが枯渇寸前の危機的な状況にあると反省し、片頭痛発作のない間歇期に、対策を建てて対処しなくてはなりません。

 そのためには、脳内セロトニンをどのように増やしていくかを考えなくてはなりません。そのやり方は、以下をご覧下さい。


 「脳内セロトニン」って増やせるの???
    
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12061557400.html


 このようにして、日頃から対処しておく必要があります。

 

ここでコマーシャルです。


  頭痛が気になったら・・
   
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12638708200.html