ヨーグルトの是非 | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

日本人は「和食」を自然食でとるのが一番


 食事は、私たちの健康にとってもっとも重要な要素のひとつです。
 ところが忙しい現代人は、便利さや手軽さを優先し、ファストフード、インスタント食品、冷凍食品、レトルト食品、缶詰、瓶詰といった加工品など、食品添加物がたっぷり含まれた食材を多用しています。その結果、自然からかけ離れた食生活になりがちです。
 お金や手間がかかりますが、家族の健康のためにも、できるだけ自然の食材を選んで使い、食事を手づくりすることで、自然に沿った食生活に戻すことが大切です。
 理想の食生活は、自然農や有機(オーガニック)農でつくられた旬の食材を使い、食物添加物などの化学物質を使わない「自然食」です。日本の伝統食である「和食」は、私たち日本人の体質に合っています。ごはんやみそ汁を中心とする一汁三菜の和食こそが、日本に住んでいる私たちにとって、ふさわしい食事と言えます。
 実は、住んでいる気候や風土、遺伝が異なれば、からだにいい食事の内容も変わってきます。
 たとえば、パプアニューギニアの高地に住む人たちは、食事のほとんどが、タロイモといういもです。それでも彼らの栄養が足りなかったり病気がちだったりということはありません。プロレスラーのような筋骨たくましい体型の人が多く、みな健康。アフリカのマサイの人たちは牛乳を1日に5~10リットルも飲んでいます。彼らも身体能力が高く、健康に生きています。伝統的な生活をしているイヌイットの人たちは、トドやアザラシなど、ほぼ動物性食品100%の食事をしていますが、病気も少なく健康です。
 私は、動物性食品をあまり推奨していませんが、マサイやイヌイットの人たちは、動物性食品中心の生活でも問題なく暮らしています。どうして、このような違いが出るのでしょうか。
 答えは腸内細菌にあります。パプアニューギニアの人たちはいもだけを食べていても、腸内細菌がすべての栄養素を補っているのです。同様に、マサイやイヌイットの人たちも、彼らに適合した腸内細菌を持っています。腸内細菌は、その土地と切っても切り離せない関係にあります。
 日本に住む私たちも、日本人特有の腸内細菌を持っています。ですから、外国のものを食べたり、外国から入ってきた新しい健康理論に合わせたりする必要はありません。
 土地の恵みであり、知恵と工夫によって長年日本人の生活を支えてきた和食がもっとも健康に役立ち、腸内細菌もそれに合ったいいバランスを保っているのです。健康のためには、その土地に合った食事で腸内細菌を整えることがなによりも大切です。


 腸内環境は健康には欠かせません ・・ヨーグルトの是非


 腸内環境の大切さは、あなたもよく知っているはずです。毎日欠かさすヨーグルトや乳酸飲料を摂ったりしているのではないですか?
 腸内には、おもに小腸の粘膜部分などにいる「常在細菌」と、大腸で食べたもの(内容物)に生息する「腸内細菌」の2種類がいます。常在細菌は母親から受け継いでいて、小さい頃の食習慣や生活環境によって育まれ、少年・少女期にはほぼ「確定」し、あとは通常、死ぬまでそのままです。
 ところが、抗生物質を長期間とったり、大きなストレスを受けたり、糖質制限や無理な断食なんかをするとダメになってしまい、一度そうなると復活しません。とても繊細ですから大事にして下さい。
 なぜ大事にしたいかといいますと、常在細菌もトリプトファンからナイアシン(ビタミンB3)をつくってくれるからです。常在細菌がナイアシンをたくさんつくってくれれば、その分を体内でつくる必要がなくなって、脳内セロトニン用の材料となるトリプトファンを余分に確保できるのです。(このことはセロトニン神経系の部分で述べました)
 「腸内細菌のために、毎日ヨーグルトを食べなきや!」と思ったあなた、それちょっと待って下さい! 腸内環境を悪くするのは、肉類や乳・乳製品といっだ動物性タンパク質”たっぷりの食事です。ですから、ヨーグルトはむしろ逆効果なのです。
 ヨーグルトで善玉菌を増やそうと思ったら、毎日数リットル単位で食べないと意味がありません。このようなことは土台無理な話です。
 「ヨーグルトはカラダにいい」と信じている女性は多いと思います(男性も?)。でも、毎日相当な量を食べないと効果は期待できないようです。なぜでしょう?
 ヨーグルトの原料は牛乳。だから含まれる乳酸菌は動物性”で、これが日本人の体質にはあまり合わないのです。
 私達日本人は長い間、西欧人とはちがって乳製品をほとんど食べない生活をしてきました。ですから、そもそも動物性乳酸菌とは相性がイマイチなのです。それに比べると、お漬物などに含まれる“植物性乳酸菌”はずっと食べてきたものですから相性がよいのです。 ラブレクラウト(後藤日出夫先生の提唱されるものです)には「ラブレ菌」という植物性乳酸菌がたっぷりと含まれているので効果も出やすいというわけです。
 「それなら、ラブレ菌の入った乳酸飲料を飲めばいいんじゃない?」と思うかもしれません。でも、摂り方も大事なのです。
 腸内で細菌が生きていくには、仲間同士で集まって、他の集団と戦ったり共存したりする必要があります。この集まりを「細菌叢」といい、この状態をつくらないと細菌は生きていけません。
 ヨーグルトや乳酸飲料の場合、乳酸菌たちが細菌叢をつくれず無防備な状態のまま、胃酸や胆汁、免疫や他の細菌の攻撃を受けてしまうため、ほとんどが負けてしまって腸まで届きません。
 一方、ラブレクラウトの場合、乳酸発酵したキャベツ自体にラブレ菌が定住します。いわば食物繊維にラブレ菌が守られているような状態です。食物繊維は消化されにくいので、“船”のようにラブレ菌を腸まで運んでくれるのです。


動物性乳酸菌ではなく植物性乳酸菌をとろう’!


 「乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を生きたままとってより健全な腸を作る」などと謳われています。しかし、現実には常在細菌に直接作用することはなく、腸内で攻撃対象になることはあっでも定住することはありません。
 また、「善玉菌」の代表選手である乳酸菌やビフィズス菌のすべてが有用かというと必ずしもそうではなく、それらの中にもビオチンなどのビタミンを好んで消費してしまう悪玉菌が少なからず存在します。
 もっと言えば、わずかな量の乳酸飲料をとったからといって、腸内環境を健全にできるわけではありません。ヨーグルトや乳製品を常食としている人が、多量のヨーグルトをとり続けることによって、健全な腸内細菌を維持することは可能かもしれませんが、乳製品が主食でない食習慣の日本人が、ほんのわずかな量(100グラム程度・数回)の動物性乳酸菌飲料をとったからといって、腸内細菌が健全になると期待するには無理があります。 ある程度の効果を期待するのなら、継続的かつ多量な摂取(1日に数リットル以上)が必要だと思われます。
 基本的に常在細菌の在り様には個人差があります。他人の腸内細菌や動物由来の腸内細菌などが他者の腸内で共生できるはずがなく、わずかな乳酸菌を摂取しても、腸内で菌が生き残り細菌叢を形成することは極めて困難です。むしろ私たち日本人には、動物性乳酸菌ではなく、漬け物などで伝統的に摂取し続けてきた植物性乳酸菌のほうがなじみやすく期待が持てると私は考えています。
 「すぐき漬け」や、私がお勧めする「ラブレクラウト」は、ラブレ菌が細菌叢を形成した状態のまま摂ることができるので効果的です。
 いずれにせよ、腸内粘膜に善玉菌を定住させる可能性の少ない乳酸菌飲料に期待するよりは、常在細菌が好むエサを供給して善玉菌を元気にし、増殖させることのほうが実際には役立つ方法です。
 小腸常在細菌のエサとなるのは、おもに消化過程の糖質(ブドウ糖など)やタンパク質(アミノ酸)、およびペクチンなどですので、それらの栄養素をバランスよく摂ることが大切です(ただし、アミノ酸は悪玉菌を優勢にしますので摂り過ぎに注意)。
 じつは「万能健康ジュース」も、そうしたことを考えて作られたものなのです。


日本人の健康を守ってきた発酵食品


 日本は、世界でも有数の発酵食文化を持ちます。毎日の食生活のなかで、みそ、しょうゆ、酢、みりん、ぬか漬け、納豆、けずり節、麹など、さまざまな発酵食品が使われています。こうした発酵食品が、昔から日本人の健康を支えてきました。
 発酵食品は、微生物の働きで食品を発酵させることにより、栄養価や保存性が高まるなど、人にとって有用な食べものに変化した食品のことです。発酵を行う微生物には、一般に善玉菌と言われる麹菌、酵母、乳酸菌(ビフィズス菌を含む)、酢酸菌、納豆菌などがあります。発酵食品には、以下のような、健康にいいさまざまな効果があります。


●腸内環境をととのえる(整腸作用、便秘解消、腸内細菌の安定、免疫カアップなど)
●抗酸化作用がある
●デトックス作用がある
●うま味、甘みなど、風味がよくなる
●ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養価が高くなる
●食品の保存性が増す


 発酵食品は、できるだけ天然素材(自然農や有機農でつくられた食材で、添加物を使用しない)、天然醸造(伝統的な製法)でつくられたものを選びましょう。もし可能なら、自分でつくってみるといいでしょう。
 みそ、しょうゆ、みりん、酢、麹などは自作される方もいます。つくり方を覚えれば、実はそれほど難しくないのです。ほかにも、野菜や果物でつくった酵素ジュース、天然酵母をとって活用したパンづくりなど、いろいろな自家製の発酵食品を楽しんでおられるようです。
 ヨーグルトやチーズも代表的な発酵食品ですが、動物性食品であるため、摂りすぎには注意が必要。その点、豆乳ヨーグルトはお勧めです。
 乳酸菌とひと言で言っても、何百もの種類があります。腸内細菌は、できるだけ多くの種類が共存していることが望ましいので、多くの種類の発酵食品を積極的に食べましょう。


「ラブレクラウト」の勧め


 この腸内環境の改善のためには、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生は、「ラブレクラウト」を勧められています。
 

   そもそも”ラブレ菌”って何???


 私たちの腸にとって大切な役割をしてくれるのが乳酸菌です。
 乳酸菌には様々な種類がありますが、最近注目されている乳酸菌といえば「ラブレ菌」ではないでしょうか。CMなどで聞いたことのある人は多いと思います。
 ラブレ菌は「ラクトバチルス ブレビス サブスピーシス コアギュランス」という長い正式名称が付いています。
 ルイ・パストゥール医学研究センターの岸田綱太郎博士が、京野菜である「すぐき」というカブの一種の漬物から発見しました。
 1993年にはマスコミで報道され、日本で生まれた乳酸菌として大きな話題になり、注目されるようになりました。
 健康志向が強いアメリカでも「マジックピクルス」などと称されて注目される食品となっています。
 ラブレ乳酸菌は他の植物性乳酸菌と同様に、生きたまま腸まで届いて悪玉菌の増殖を抑えたり、便通を良くしたりといった働きをしてくれますが、これらの働きとは別に、ガンやエイズなどの大きな病気を予防するといった働きもあると期待されています。
 ラブレ菌を含む「すぐき漬」は、京都の三大漬物の1つで独特の味わいのある漬物です。 ラブレ菌が注目されるようになり、すぐき漬を買い求める人も多くなっていて在庫切れの販売店も多いようです。

 

 以上のように、ラブレ菌は、「すぐき漬け」から発見された植物由来の乳酸菌です。酸の強い漬けものの中に存在できることで、体内の酸にも大変強く、強力な生命力で生きたまま腸に届くのが特徴です。
 整腸作用による便秘解消、美肌効果や、免疫力を高める効果、コレステロール値を下げる効果のほかにも、アレルギーを抑制する効果などが期待できます。NK細胞はガン治療にも用いられていますが、ラブレ菌はNK細胞を活性化させる働きがあるため、治療のサポートとしても活躍してくれます。
 ラブレ菌は、便秘や肌荒れに悩まされている女性だけでなく、生活習慣病に悩まされている人すべてにぴったりの乳酸菌だといえます。


ラブレ菌でガンやインフルエンザのリスク低減!?


 ラブレ菌とは京漬物“すぐき”から発見された乳酸菌で、整腸作用や免疫賦活に効果があると言われてきました。そんな免疫力を高める効果を持つラブレ菌を含む飲料が、インフルエンザ予防にも有効であるということがカゴメの研究で明らかにされました。
 カゴメは約3000人の小学生を対象とする大規模な調査を行いました。その調査によれば、対象者にラブレ菌を含む飲料を継続摂取させたところ、摂取した児童のインフルエンザ罹患率は、摂取しなかった児童に比べて明らかに低いことが確認されました。
 つまり、ラブレ菌飲料を続けて飲むことでインフルエンザのリスクを低減できる可能性が示されたということです。
 参考までに、乳酸菌のインフルエンザ予防作用についてはこれまでにも報告はいくつがありますが、今回のように、地域的な影響を考えて狭い地域内で行われた数千人規模の比較調査は、なんと世界でも初めてです。これはかなり信憑性の高い結果です。

 

 塩分と酸の濃度が高い過酷な環境で生き抜くラブレ菌は、胃液・腸液などの乳酸菌の生存を脅かす消化液に強く、腸までの生存率が高い乳酸菌です。
 乳酸菌は、腸内で活動して乳酸を作り、悪玉菌が生存しにくく、善玉菌が活動しやすい弱酸性の腸内環境を実現するので、下痢や便秘といった腸内環境の悪化による便通の不調を改善します。
 また、腸内で悪玉菌が出す毒素は、肌荒れの原因になるので、悪玉菌の減少による美肌効果も期待できます。
 一方、ラブレ菌はガン細胞やウイルスの侵入に反応して細胞が分泌するタンパク質の「インターフェロン」の生成を促進させる効果があります。
 インターフェロンが生成されやすくなると、腫瘍細胞の発生や病原体などに素早く対応できるようになるため、身体の免疫機能が強化されます。
 特に、ラブレ菌が生成を促進させる「インターフェロンα」は、ガン細胞やウイルスを攻撃して感染症から身を守るために特に重要な「NK細胞(ナチュラル・キラー細胞)」を刺激して活発化させる機能を持っていますので、ガンやウイルス感染などの重大な疾患への防御力を効果的に高めることができます。
 この他にも、ラブレ菌には、コレステロール値を下げて動脈硬化や脳血管障害、心臓疾患などを予防したり、アレルギーを抑制したりといった様々な効能があります。
 植物性の乳酸菌であるラブレ菌は腸内にほとんど定着することはありませんが、毎日、継続して摂取すれば理想的な腸内環境を維持することはできます。
 サプリメントや乳酸菌飲料などを上手に利用して、定期的な摂取を心がけることが大切です。


意外にも、ラブレ菌を配合した市販ヨーグルトはない


 ラブレ菌を摂取したいのなら、 飲み物・ サプリメント、 このどちらかになるでしょう。 ラブレの飲み物はカゴメがだしているラブレがスーパーにいけばあるでしょうし、乳酸菌サプリメントはいろいろなメーカーがラブレ菌を配合した乳酸菌サプリメントを販売しているので、ラブレ菌を配合しているサプリメントの数は多いです。
 ラブレ菌を配合したヨーグルトはありませんが、ラブレ菌は摂取しやすい乳酸菌といえるでしょう。
 ただヨーグルトを食べるのが趣味で、ラブレ菌を配合したヨーグルトがほしいという人には、目的の製品がないということになってしまいます。
 自分でラブレ菌を植え継ぎして、自作ヨーグルトを作成する人もいるかもしれません。


 こうしたことから、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生が考案されたのが「ラブレクラウト」です。


「ラブレクラウト」


 ラブレクラウトの「ラブレ」は、ラブレ菌のラブレです。最近、「ラブレ乳酸飲料」が次々に発売されているので、あなたも知っているかもしれません。
 先程も述べたように、京都の伝統的なお漬物「すぐき漬け」から発見された植物性乳酸菌で、腸内で酢酸や乳酸などをつくり、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。また、腸の新陳代謝を活発にしてくれるので、消化吸収力や免疫力を高めてくれるといわれています。実際、すぐき漬けをいつも食べている人ほど、ガンの発生率が平均値よりも低いというデータがあり、ここに着目されました。
 「グラウト」はザワークラウトのクラウトです。ビア・レストランなどでソーセージと一緒に出てくるキャベツの塩漬けです。腸内環境を整える乳酸菌(善玉菌)がたくさん含まれていることから、かつて永い航海に出る西欧人たちが、不足しがちなビタミンを補給するために作り出した食べものです。
 ザワークラウトの主役であるキャベツには、「キャベジン」と呼ばれるビタミンUが豊富に含まれ、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防する働きがあり、「食べる胃腸薬」といわれています。
 また、キャベツに含まれる辛み成分には解毒作用や抗酸化作用があることも知られています。さらに、血管をやわらかくして血流もよくなりますから、肩こりや片頭痛の女性にはうれしい食べものです。