糖質制限について | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 昨日は私のブログにアクセスされた「リトルミイ」さんのブログを拝読させて戴きました。時間の経つのを忘れさせる程のインパクトがあり、背筋が凍る思いがしました。
 現在の「頭痛外来」がここまで落ちてしまったのかと、一般開業医以下ではないかと、絶望させられ、誰がこのようにしてしまったのかと、今更ながら歯がゆい思いがします。
 このような「頭痛外来」もしくは頭痛専門医を作ってきた学会を主導される方々はどのように思っておられるのでしょうか。残念ながら、こうしたことはお偉さん方には決して届くことはなく、こうした現状はいつまでも継続されていくようです。


 このブログのなかで、「リトルミイ」さんは、糖質制限について真剣に取り組んでおられるようですので、烏滸がましい限りですが、私見を述べさせて頂きます。


 これまで「カロリー制限食」として、栄養士や医師は「糖質60%、脂質20%、タンパク質20%」が推奨されてきました。しかし、「糖質制限食」を提唱される江部康二先生は、人類本来の食生活からみると最悪のバランスであるとされます。
 このような「糖質60%、脂質20%、タンパク質20%」という摂取比率には科学的根拠はないとされ、どのような比率が適切なのかは明確になっていません。「人間にとって最高の健康食」としての”糖質、脂質、タンパク質の比率”がどのようなものなのでしょうか。
  そして、腸内環境に関する第一人者とされる藤田紘一郎先生が糖尿病になった際にこのような食事療法を厳格に行っても、糖尿病は一向に改善されず、疑問に思われたようです。


 そこで、人間が食事からエネルギーを産生する場所は、私達の体を構成する細胞のなかにある小器官・ミトコンドリアです。
  エネルギーの産生システムは、「解糖系」と「ミトコンドリア系」という2つのプロセスに分けることができます。
 まず、解糖系についてですが、これは食べ物から得られる栄養素をエネルギーに変換するシステムです。原料になるのは主にブドウ糖(糖質)です。ただ、即効性がある分、一度に作り出せる量は決して多くありません。
 これに対してミトコンドリア系は、解糖系で分解された栄養素に加え、呼吸によって得られた酸素など、ほかの多くの要素も関わっています。
  細胞内のミトコンドリアという器官で栄養素を取り出し、酸素と結びつけ、水を作り出す過程で、解糖系とは比較にならない多量のエネルギーを生み出すことができます。
 生物はこうしたミトコンドリア系の膨大なエネルギーを獲得することで進化の切符を手に入れたわけですが、工程がとても複雑なため、瞬時にエネルギーが必要なときには、シンプルな解糖系が必要になります。


 「解糖系」は、酸素を使わず、糖質を分解してエネルギ―をつくり出します。
 「ミトコンドリア系」は、酸素を使って、食事で得られた糖や脂肪、タンパク質や解糖系で生まれたピルビン酸を材料にエネルギ―をつくり出します。


 「解糖系」は、細胞質で、酸素を使わず低体温の環境で働きます。ピルビン酸を経由して乳酸をつくり出す過程で、ATP(アデノシン3リン酸)を瞬時につくります。グルコース(ブドウ糖)1分子当たり、2分子のATPが生成されます。
 骨格筋(白筋)、精子、再生上皮細胞、骨髄細胞、ガン細胞など分裂の盛んな細胞は、解糖系のエネルギ―を主体に活動します。瞬発力と分裂に使われます。


 「ミトコンドリア系」は、ミトコンドリア内で、酸素を使って高体温の環境で働きます。グルコース(ブドウ糖)1分子当たり、36分子(計38分子)のATPが生成されます。 「解糖系」の18倍、あるいは19倍の効率で、安定的にエネルギ―をつくり出すことができます。骨格筋(赤筋)、心筋、脳神経細胞、卵子、一般の細胞などは、ミトコンドリア系のエネルギ―を主体に活動します。
  ミトコンドリア内でのATPの産生は「TCAサイクル」と「電子伝達系」です。


 たとえば、瞬時にエネルギーが生み出せる解糖系=無酸素運動は、短距離走のように素早い動作を行うときに必要になります。実際に試してみるとわかりますが、人は全速力で走るとき、息を止めて無酸素状態になっています。
 そうでなけれは全力疾走はできません。素早い動作というのは、すべてが嫌気性の無酸素運動なのです。もちろん、無酸素の世界は長続きできるものではありません。
 全速力で走るとすぐに疲れ、動きが止まってしまいますが、それはブドウ糖が分解される過程で疲労物質である乳酸などが作られるからです。そのため持続力が必要になるときには、解糖系からミトコンドリア系のエネルギーに切り替わります。
 マラソン選手のように長時間にわたって運動が持続できる人は、ミトコンドリア系をうまく活用しているのです。


 このため「解糖系」と「ミトコンドリア系」の2つのエネルギー産生のバランスがとれた生き方を心がける必要があります。


細胞内のエネルギーシステムは、年齢により変化します 


 このように、解糖系とミトコンドリア系のエネルギーを必要に応じて使い分けていますが、年齢によっても変化します。


・20歳位までは、解糖系が優位
・20~50歳代:解糖系とミトコンドリア系の比率が1対1
 (年代により、多少の比率は変わります)
・40~50歳代:解糖系からミトコンドリ系への移行が強くなります。
・60歳代以降:ミトコンドリア系が主体


  年齢とともに、無理が利かなくなったと感じるのは、ミトコンドリア系への移行が進んでいるからとも言えます。ですから、年齢=体のエネルギーシステムにあった生活の仕方(無理をしないなど)も必要になってきます。


50 歳すぎてもいっぱい糖質とってたら危険です 


 ミトコンドリアがはたらく原料は『酸素』。多くの酸素を取り込んでいます。
 ところが、50 歳過ぎても摂取する糖質が多いと『解糖系』が働いてしまいますので、ミトコンドリアの働きを妨害してしまうことになります!
 妨害するだけでなく、ミトコンドリアが取り込んだいっぱいの酸素が、体に悪い『活性酸素』に変わってしまいます!
 活性酸素は、酸化力が強くさまざまな細胞を酸化させてしまう、悪いやつで、老化やがんに繋がるものです。
 このようなことが無いように、50 代以降の人は『ミトコンドリア系エンジン』を活性化させてあげるような、生活態度をしてゆかなくてはなりません。
 一番簡単なのは、炭水化物を控えることです。


 子供時代は、成長期にあり細胞分裂も盛んなために解糖系が優位となっているため、少々糖質を摂ったからといって摂りすぎになることはありません。
 このように、エネルギー産生のしくみには、解糖系とミトコンドリア系の2つのがあります。この両者の調和がとれてこそ、健康が保てるのです。
 このためには、解糖系とミトコンドリア系の2つのエネルギー産生のバランスがとれた生き方を心がける必要があります。


 このような事実を念頭に置いて、藤田紘一郎先生は50歳を境にして、食事の摂り方、とくに糖質の摂り方を変える必要があると提唱されますが、厳密には言及されていません。

 

病気の最大原因は”過食”です。


 これは、実際にはどのようなことなのでしょうか?

  
 消費されなかった余分な糖と劣化したタンパク質=AGE


 糖質の過剰摂取は癌だけではなく、人類の万病のもとになります。
  消費されなかった余分な糖は、コラーゲンなどのタンパク質と結びつきAGE(終末糖化産物)という物質に変質してしまいます。このAGEの有害な毒物の蓄積が、ミトコンドリアの機能を悪くする原因になっています。
 このような糖質の過剰摂取は、過食だけでなく、ドカ喰い・早食いによる一過性の高血糖でも起きることを忘れてはならないことです。


体内に貯まるほど老化が進むAGE
 

 AGEとは終末糖化産物(Advanced Glycation End Products)、すなわち「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のことです。強い毒性を持ち、老化を進める原因物質とされています。
 老化というとすぐに思い浮かぶのはお肌のシミ・シワや認知症などかもしれませんが、それだけではありません。AGEが血管に蓄積すると心筋梗塞や脳梗塞、骨に蓄積すると骨粗鬆症、目に蓄積すると白内障の一因となり、AGEは美容のみならず、全身の健康に影響を及ぼしていると言えます。
 体のあちらこちらで深刻な疾病を引き起こすリスクとなるAGEを体内に貯めない生活・減らす生活を送ることが大切です。 .
 
 食事から摂取した炭水化物はアミラーゼ酵素によってブドウ糖に分解され、細胞に供給されてエネルギーとして消費されます。ところが消費されなかった余分な糖は、コラーゲンなどのタンパク質と結びつきAGE(終末糖化産物)という物質に変質してしまいます。 肌や目の水晶体のタンパク質は入れ替わり周期がとても長いためAGEが蓄積してしまい、その結果シワやタルミがでたりくすんで透明感がなくなったり、白内障になったりといった老化現象が現れます。


糖化の原因

 
 細胞内でエネルギーを生産するミトコンドリアが原料としているのが、血糖の『糖』です。元気なミトコンドリアは『糖』をどんどん私達のエネルギーである『ATP』に変換しています。
 息切れもない、疲れない、健康なカラダには、豊富なATPが供給されています。
 一方ATPが不足しがちになると、生命維持のための心拍や呼吸などに優先的にATPが消費され、遺伝子修復やガン細胞撃退などさまざまな弊害が出てくると言われています。


 ATPが不足になるのは糖が足りない場合と、糖をATPに変換するミトコンドリアの活性が悪くなる場合とがあります。
 現代社会において糖が足りないということは稀で、一般的にはミトコンドリアの活性が悪いために糖を変換しきれないことがほとんどです。
 この変換しきれない糖が『糖化』の基になります。細胞内の糖はミトコンドリアにダメージを与え、ますますミトコンドリアを減らし活性を悪くします。そうするとミトコンドリアは糖をATPに変換せず、大量の活性酸素を発生し始めます。
 酸化と糖化のダブルパンチで加速度的にミトコンドリアを悪化していくのです。
 このようにして、活性酸素による酸化とエネルギーに変換しきれない糖による『糖化』の2つによって、ミトコンドリアの働きが悪くなってきます。


■ AGE : 終末糖化合物


 ミトコンドリアが変換しきれなくなった糖は先ず細胞内に貯め込まれ、それでも余った糖は血糖として血液を循環します。これが血糖値です。
 各器官の組織を構成するタンパク質と糖が結合し、糖化物になります。
 その後、糖化反応中間体になり、『AGE:終末糖化合物』という物質に変質します。

 

 炊き立てのご飯の甘さはデンプンが糖質に変わったからですが、時間が経つと黄色くなり、粘り気と弾力が無くなります。肌が糖化すると黄色いくすみとなり、ハリや弾力低下などとして現れます。
 これを防ぐには血糖値を低く抑えることが重要です。ミトコンドリアの活性を良くし、代謝を上げることで予防できます。


AGEが体内に蓄積されるしくみ


体内でつくられるAGE


 AGEは、2通りのしくみで体内に溜まっていきます。
 一つ目は、体内でつくられるAGE。
 血中のブドウ糖が過剰になって溢れ出すと、人間の体の細胞や組織を作っているタンパク質に糖が結びつき、体温で熱せられ「糖化」が起きます。こうして「タンパク質と糖が加熱されてできた物質=AGE」ができるのです。
 体内のタンパク質が糖化しても、初期の段階で糖の濃度が下がれば元の正常なタンパク質に戻ることができます。しかし高濃度の糖がある程度の期間晒されると、毒性の強い物質に変わってしまい元には戻れなくなります。

 

 食べ物から体内に入るAGE


 もう一つは外から取り込むAGE。「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」はいろいろな食べ物・飲み物の中にも含まれ、私たちは食事や間食として取り込んでいるのです。
 分かりやすい例として、ホットケーキを挙げてみましょう。小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)をミックスして加熱すると、ホットケーキが焼けます。そして、ホットケーキ表面のこんがりキツネ色になっている部分こそが糖化した部分。ここにAGEが発生しているのです。
 こうした飲食物に含まれるAGEの一部は消化の段階で分解されますが、約7%は排泄されずに体内に貯まってしまいます。


老化の速度を決める方程式 AGEの量=血糖値×持続時間


 体内でできるAGEの量は、「血糖値×持続時間」で表すことができます。
 血糖値が高いほど、体の中で糖とタンパク質が結びついて多くのAGEが発生します。 そして糖に晒される時間が5年、10年と長くなればなるほどAGEは貯まり続けるのです。
  また、AGEを多く含む食べ物を頻繁に食べると、それだけ蓄積量が増えていきます。


AGEを下げるためには・・

 

 AGEは日常的に体内で少しずつ生成されていますが、余計なAGEを蓄積させないための方法があります。
 

  1.AGE値の高い食品と調理法を知る


 主食では、パン、パスタ、コーンフレーク、パンケーキなどに多くのAGEが含まれています。これに対して、ごはんはトーストしたパンの3分の1のAGE量です。
 また、AGEの生成は加熱によって促されますので、生で食べるのと、短時間で高温調理したものではAGEの量が桁違いに変わってきます。特に注意したいのは、唐揚げ、ハンバーガー、ステーキ、清涼飲料水など若い男性が特に好んで食べるもの。外食をする際には気をつけたほうがいいかもしれません。

 

   2. 生!茹!煮!の和食がオススメ


 伝統的な和食では、高温調理するものはそんなに多くないのでオススメです。生の状態の刺身やおしんこ、酢の物などはAGE量が最も少なく、茹でる・煮るという調理法はAGE量を効果的に抑えるのに有効です。
 焼き魚よりも、煮付け。焼き鳥よりも、水炊き。生姜焼きよりも、豚しゃぶ。といった具合に調理方法にも気を配ると良いでしょう。

 

  3. 食事のスタートは野菜から

 
 和食を食べるときはおひたしを、洋食ならサラダを食事の起点にしましょう。野菜から先に食べることで、血糖値を上昇させにくくさせ、AGEが貯まりにくくなります。さらに、野菜に含まれる食物繊維は、腸内の善玉菌の大好物なので、腸内環境を整えることもできます。

 

 4. 一口目から完食するまでは、最低でも20分かける
 

 過度の早食いもAGEを増加させる原因となります。大量の糖質が胃から腸へ一気に届くことで、糖とタンパク質が反応しやすくなり、AGEを生成させやすくしてしまうためです。
 ですので、ひと口ずつしっかりと咀嚼しながら食事をすることを心がけましょう。一気食いしてしまいがちな牛丼などは避け、できるだけ定食メニューを選び、一口目から完食まで20分を目安に食事をすると良いでしょう。


AGEを増やさないために

 
 ついつい飲んでしまう炭酸飲料や、ガムなどのお菓子の甘味づけに使われる人工甘味料は、ブドウ糖の 10 倍の速さでAGEを作るため、食べ過ぎ、飲み過ぎには注意しましょう。成分表示を確認し「果糖ブドウ糖液糖」「果糖液糖」「異性化糖」などと書かれている場合は注意が必要です。
 
 
 以上のようにしてAGEを増やさない工夫が必要になってきます。


薬剤の影響


 ここで「リトルミイ」さんの場合は、片頭痛の予防薬としてこれまで各種の薬剤を服用されてきました。
  予防薬として使われる抗てんかん薬のデパケンにもミトコンドリア毒性があり、要注意です。

 長期間にわたる服用では、結局何をしているのか分からなくなります。
 専門医のなかには、小児の片頭痛にまでデパケンを処方される先生がいますが、このような時期から服用することは考えものです。
 病気を治すために飲む薬(市販の鎮痛薬や病院で処方される薬剤などすべてです)これらのものは、つい最近まで、人類の体内に入ることはなかった物質なので、体は異物と理解してしまいます。
 そして、異物を解毒しようと、ある酵素を出します。この酵素が働く過程で、活性酸素が発生してしまうのです。このため、過剰に服用した鎮痛薬は異物そのものであり、これを解毒するために過剰に活性酸素が発生することによって”ミトコンドリアを弱らせる”ことになります。
 特に、私達が、日常的に感じる極く軽度の頭痛に対して、日常的にテレビのコマーシャルで「頭痛革命宣言」などと言ってあたかも”救世主”のように宣伝されるがために市販の鎮痛薬を安易に服用されますが、後天性ミトコンドリア病を作る根源になってきますので厳重な注意が必要になってきます。


 以上のように、長期間にわたる薬剤の服用は、その種類は問わず要注意ということです。


「リトルミイ」さんの場合は、断薬されて1年以上経過しているため、もう大丈夫とは思いますが・・・


 生活習慣病とは慢性的な「乳酸アシドーシス」


 「生活習慣病」とは、ミトコンドリアの機能低下と考えてよいと思われます。
 従って、生活習慣病を改善させるには、ミトコンドリアの機能を本来の姿に戻せばいいだけです。
 解糖系が働きやすい環境は、低体温、低酸素、高血糖の3条件です。
 主として解糖系でエネルギーを得ている「低体温」「低酸素」「高血糖」の状態が、エネルギーの低下した状態なのです。
 解糖系でATPを作るには、大量の糖質が必要になり、大量の乳酸を排出して身体を酸性に傾けます。ということは、糖質を過剰に摂取すれば、エネルギー産生系は解糖系に傾くことを意味しています。
 糖質の過剰摂取は糖尿病だけではなく、人類の万病のもとです。
 消費されなかった余分な糖は、コラーゲンなどのタンパク質と結びつきAGE(終末糖化産物)という物質に変質してしまいます。このAGEの有害な毒物の蓄積が、ミトコンドリアの機能を悪くする原因になっています。このためエネルギー産生が、さらに、解糖系に傾くことになります。
  解糖系のエネルギー産生が高まると、炭水化物(ブドウ糖)からエネルギーを作り、その際に副産物として乳酸が産生されます。ミトコンドリア系が十分に働いている場合は、副産物の乳酸も栄養としてエネルギー産生に使われます。
 しかし、ミトコンドリア系のエネルギー産生能力が低下しておれば、乳酸がエネルギー産生のためにミトコンドリアで利用されないため、細胞内で乳酸が余った状態になります。
 酸性である乳酸が細胞内で余っていくと、慢性的な乳酸アシドーシス(pHが本来の状態よりも酸性側に傾く)状態になります。乳酸アシドーシスは、乳酸の過剰産生、代謝低下により起こります。このようにして、乳酸アシドーシスの状態になると、ミトコンドリア系はますます働きが悪くなります。


 ミトコンドリアの機能が低下するのは、「低体温」「低酸素」「血液の酸性側への傾き」(健康な状態では弱アルカリ性のpH7.35〜7.45ですが、7.35未満になる)の状態です。
 このような状況になると、ミトコンドリアの機能低下によって十分なエネルギー(ATP)が得られないため、解糖系のエネルギー産生が盛んになります。
 このようにして、ミトコンドリア系はますます働きが悪くなります。
 ミトコンドリア機能が悪くなれば、解糖系が作ったピルビン酸・乳酸を代謝(還元)できませんので、必ず乳酸が溜まることになります。
 後天性ミトコンドリア病(ミトコンドリア系の働きが悪くなれば)になれば、乳酸アシドーシスになるのは、そのためです。
 片頭痛でも、エネルギー産生は解糖系に傾くことになります。


 糖尿病、片頭痛やガンを治すには、高体温、高酸素、低血糖の状態にして、ミトコンドリア系にシフトしていく必要があります。そのためには、ストレスを少なくして(ストレスにうまく対処して)、副交感神経優位の状態に戻していかなくてはなりません。


ミトコンドリアが不調になると・・・
 

 ミトコンドリアの機能が低下すると、ATPが不足するほか、ATPがうまくつくられないことにより活性酸素が増加し、その結果、身体にはさまざまな不調が現れます。

 めまい、動悸・息切れ、疲れ、肌荒れ、貧血、無気力、うつ状態等々・・・
 身体を元気に健康に保つためには、ミトコンドリアを元気にすることが大切なのです。
 ミトコンドリアの数が少なく弱ってくると、細胞が適正に活動するために必要なエネルギー量が不足し、細胞や組織はその役割を充分に果たせなくなります。私達が元気でいられるのは、ミトコンドリアが十分エネルギーを供給してくれるからです。そのため、ミトコンドリアの数が少なく活力が無ければ、その私達の活力もなくなってしまうということです。
  片頭痛もミトコンドリアが弱ることで起きる頭痛ですので、ミトコンドリアをいかに元気にすることができるかが片頭痛を改善させる最大の“鍵“となります。

 

 

 結局、糖質を摂り過ぎるだけでは、酸化ストレス・炎症体質を増悪させるだけで、自覚症状として出ることはありません。「低体温」「低酸素」「高血糖(糖質の摂り過ぎ)」の3つの条件が重なることで、片頭痛という自覚症状が出現して、私達に知らせてくれることになります。謂わば、片頭痛はイエローカードとしての症状で、警告してくれています。