腸内細菌を死滅させる、食品添加物の恐怖を知ろう
便利で簡単になった、現代人の食。でも、保存料、着色料、香料などの食品添加物という大きな罠も潜んでいます。先に述べたように文明は大きく変わっても、私たちの体は1万年前から変わっていません。
私たちの体にとって、1万年前になかったものは異物として感知されます。この量が多ければ多いほど、私たちの体は異物を排除しようと反応を強めます。
化学的に作られた食品添加物も免疫システムにとっては異物です。特に保存料(防腐剤)は、腸の健康において最も危ないと思っています。
私の長年の研究から、腸内環境の判断基準にもなる「便の量」が昔の人に比べて減っている背景には、自然からかけ離れた人工の食品添加物の存在があるのではないかと考えます。現に人工の食品添加物を含む食品を頻繁に食べている私たち現代人の糞便は、少なく貧弱になってきているのです。
先述の「ウン勢診断」でも書いたように、糞便の半分は腸内細菌やその死骸です。便が小さいということは、腸内細菌の数が少なく、働きも悪いことを表しています。
各加工食品に含まれる食品添加物の量はわずかですが、それが毎日の積み重ねによって、結果的に腸内細菌にダメージを与え、増殖を抑えてしまいかねません。腸内細菌を健やかに維持するためには、なるべく手作りの食生活を心がけ、自分が何を食べているかをしっかり把握することが大事なのです。