誤解があっては困りますので・・ | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 これまで、専門家の考え方を論評してきましたが、こうした批判をした専門家がすべてではないことをお断りしておきます。
 私は、これまで頭痛懇話会に始まりさらに、頭痛研究会へと変遷した時代から神経内科関連の多くの専門家の先生方にご指導を仰ぎ、薫陶を受け、これが、これまで私の考え方の”礎”になっています。
 それが、現在の学会になってからは、これまでの様相とは一変してしまいました。
 しかし、このようにご指導して戴いた専門家の方々の考え方が、実際には表に出てこないことが不思議でならないことです。
 現実に、表だって出ているのが、これまで批判をしてきた専門家の考え方です。
 このように、私がご指導をお受けした方々の考え方が一切表にでてこないことは、何を意味しているのでしょうか。
 こうした方々の考え方が優先されれば、現実の患者さんの救いになるはずです。
 ここには、一方的な見解しか、表に出てきていないことを意味します。
 これらは、学会が容認されないということなのでしょうか。私は、このようなことを問題にしています。未知の学問の世界にはいろいろな考え方が存在するはずであり、反対の考え方を容認されない以上は、なぜ容認できないのかを理論的に明確にさせる必要があります。

 これを、「国際頭痛分類 第3版β版」では容認されていないからといった理由から排除しているのであれば、「国際頭痛分類 第3版β版」を”教義・教典”とするカルト教団と全く変わらないことになり、果たして学問を論じる場として相応しいのか甚だ疑問になってきます。
 ここに、学会の最大の問題点が存在するようです。


 私は、平成25年7月に、学会が主催されるHeadache Master School Japan(HMSJ)を聴講させて頂きました。

 これは、学会を主導される方々が、「日本の頭痛教育プログラム」と自負されることから、どのような考え方をされておられるのかを確認する目的でした。

 その内容は、2013年3月に、国際頭痛学会主催でHeadache Master School 2013 in Asia が東京で行われ、世界のトップエキスパートとされるトリプタン御用学者14名(Burstein, Charles, Diener, Dodick, Ferrari, Goadsby, Gobel, Guidetti, MacGregor, Purdy, Schoenen, Schoonman, Rapoport, Zagami)が講演された内容をそのまま伝達することになっていました。
 それも、慶応系の若い、臨床経験もそれ程あるようには思われない講師陣が謂わば”二番煎じ”のような形式で述べ、自分の考え方が一切示されないお粗末なものであり、結局、「国際頭痛分類 第3版β版」を徹底させることだけのことでしかありませんでした。
 ここに学会の考え方がすべて集約されているように思われました。


 私が、これまで批判してきたことは、こうした方々の考え方です。


 このように、これまで、私が批判した専門家が、すべての専門家ではないことをお断りします。この中には、立派な考え方をされる先生は当然のこととしていらっしゃいます。
 なぜ、反対の考え方もあるといったことを明記されないのでしょうか。
  このことは、 名古屋の寺本純先生が指摘される、現在の日本頭痛学会が作成した「慢性頭痛診療ガイドライン」作成に参画された慶応系の先生方と国立系の先生方との対立の構図を如実に示しているのでしょうか。そうであれば由々しき問題としか言えないようです。

  このようにして、学会自体も、反対の考え方を封じ込めてしまい、一方的な考え方で、統一されていることを知っておく必要があります。
 そして、一般の医師に対しては、目〇澤 〇先生のような頭痛専門医のからは、「ブログは、一般の患者さんたちも見ることが出来るものであり、自分が主張していることを何でも書けばよいと言うものでもありません。学会で認められれば一般の人たちに語って良いこととなるでしょう」ということになっています。
 このようにして、私達は、一方的な考え方しか得られないことになります。


 こういったことから、一般の方々は、カイロプラクター・整体師・鍼灸師を頼り、また専門家が行われる「頭痛外来」以外の別の先生方が行われる有料の「頭痛外来」が繁盛し、専門家は、専門家で「頭痛医療の均てん化」と称して、現実の片頭痛患者さんを置き去りにし、世界の頭痛診療に追いつき・追い越せと、叱咤激励し、日夜研究に励まれます。


  日本には、日本独自の世界に類をみない頭痛研究の研究業績が存在しました。それが、日本にトリプタン製剤が導入された途端に、こうした研究業績がすべて否定され、頭痛研究そのものがおかしな方向にねじ曲げられ、迷走しているだけのことで、これまで否定されてきた研究業績を繋ぎ合わせれば、とっくの昔に、片頭痛の病態は解明しつくされているはずです。これだけのことでしかありません。

 実際に、片頭痛の病態は9割は解明され、あとは群発頭痛とどのように関連しているかを究明するだけのことです。
 にもかかわらず、未だにトリプタン中心に、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛研究の絶対的な”教義・教典”とする以上は、迷宮入りすることは誰の目にも明らかでありながら、こうしたことすら分からない集団がいるということでしかありません。このような方々が、片頭痛は治らないと、自分の思考過程も反省もすることなく、言い張っているに過ぎません。専門家と自称する以上は、自分の考え方の根拠となるものを再確認することが常々求められています。

 

 私の臨床医としての師匠からは、常に、如何に学会で第一人者とされる先生の考え方であれ、疑って掛かれ・決して鵜呑みにはしてはならないというのが「座右の銘」であり、さらに重要なことは、薬物療法の信奉者であってはならない、と教わり今日に至っております。

 このことが、実際、現実に生きているということです。


 現在の頭痛医療は、どこか、狂っているとしか言えないようです。