Headache Master School 2013 in Asia
平成24年の第41回日本頭痛学会総会のメイン・テーマは「頭痛診療の均てん化」でした。
私は、てっきり現在行われている「頭痛外来」の診療内容を普遍化し、統一したものとすることを思っていましたが、決してそうではありませんでした。
2013 年3 月国際頭痛学会主催でHeadache Master School 2013 in Asia が東京で行われました。世界のトップエキスパート14名(Burstein, Charles, Diener, Dodick, Ferrari, Goadsby, Gobel, Guidetti, MacGregor, Purdy, Schoenen, Schoonman, Rapoport, Zagami)(学会を主導される方々が、この世界のトップエキスパートとされる先生方は、いずれも”トリプタン御用学者”と称される先生方です)が来日し、頭痛医学の最新の進歩を参加者一人一人に伝授されました。学会を主導される方々は、これが、日本の頭痛診療・教育のあるべき姿を示すものと盲信され、ここに日本頭痛学会独自のHeadache Master School Japan(HMSJ)が日本の頭痛教育プログラムの中心となり,平成26年7月に、まずは竹島多賀夫先生をリーダーとして大阪で開催されることになりました(HMSJ-Osaka)。 同年9月には、寺山靖夫先生のもとで東京でも開催されました。
そして、平成27年7月26日(日)に、日本頭痛学会の主催で、寺山靖夫(岩手医科大学内科学講座 神経内科・老年科分野)先生を会長として、東京で、「さらなる頭痛医学、頭痛診療のレベルアップおよび専門医の養成」を目的として、Headache Master School Japan2015 (HMSJ 2015) が開かれました。
本年は、盛岡と大阪で2回にわたって行われます。そして、毎年、Headache Master School Japanは定期的に開催されることになっているようです。
学会を主導される方々は、欧米の頭痛診療の基準に「日本の頭痛診療」の精度を平均化させようとするのが最大の目的でした。これを「頭痛診療の均てん化」とされていました。
対象は、これから専門医を目指す方々が中心とされ、専門医は付け足しのようでした。 専門医養成講座というところでしょうか?
その基本的な考え方は、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および研究の”絶対的な基準”とされ、日本の業績よりも欧米の論文を無条件で評価する考え方が貫かれています。これから逸脱するものは一切排除する考え方が基本となっています。日本の業績を取り入れることが一切ないのが特徴となっています。
この点は1999年の「ADITUS Japan」以来、片頭痛研究は日本より欧米の研究が遙かに進んでいるといった考え方から、日本の業績は一切無視した形で、研究は進められてきました。このため”多因子遺伝”といった考え方は論外とされています。
HMSJ-Osakaでは、慶応大学医学部関連の先生方が講師となって、それぞれのテーマで Headache Master School 2013 in Asia で講演された先生の考え方に従って講義が進められ、結局、Headache Master School 2013 in Asia の”二番煎じ”というか”受け売りに過ぎません。
このように、慢性頭痛とは何か、片頭痛とはどのような頭痛なのか、といった基本的なことが自分自身の”頭”で考えられることはなく、欧米の研究者の受け売りでしかないことが如実に示されています。
日本独自の頭痛研究者としての考え方が全くなく、すべて欧米の研究者の考え方に盲従することが特徴になっています。それも、これまで鳥取大学医学部・神経内科の先生方および東京脳神経センターの松井孝嘉先生らの偉大な業績がありながら、これらを全く無視され、眼中にはありません。
このようなことで、「日本の頭痛医療の均てん化」は図れるものなのでしょうか?
このように極めて偏った考えが貫かれています。
このような「片頭痛研究は日本より欧米の研究が遙かに進んでいる」といった考え方はどこから来ているいるのでしょうか?
ここをきちんと理解しておく必要があります。
『国際頭痛分類』
現在、頭痛の専門家は「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準とされています。それでは、この国際頭痛分類の生い立ちはどのようなものなのでしょうか。これを振り返ってみることにします。
頭痛に関する医学分類は1962年にはじめて行われました。この分類は、「アドホック委員会による分類」としてよく知られており、いくつかの病名だけが羅列されただけのものですが、はじめて世界的に頭痛を医学分類したことで画期的なものでした。
これに続いて、世界初の頭痛分類であり診断基準である『 国際頭痛分類 初版』が国際痛学会から発刊されたのは1988年のことでした。
国際頭痛分類 初版が画期的な存在として注目を浴びたのは、各頭痛のタイプごとに詳細な診断基準を提示したことでした。初版はその後15年間にわたって頭痛に関する疫学的研究や臨床研究に広く利用され、1980年代に開発された片頭痛治療薬トリプタン系製剤の開発に極めて大きな貢献を果たしたと一部のノーテンキな専門医は賞賛されます。
しかし、この分類は、診断技術の向上を図ることを目的としたものですが、実際には、1980年代はじめにイギリスで合成されたトリプタンを意識的に評価する目的で作成されたものであるということを忘れてはなりません。
トリプタンが医学的に薬剤として評価されるためには、一定の基準に基づいて診断された患者のなかでの治療成績を調べなくてはならないからです。
この分類では、片頭痛の患者であっても、さまざまな条件のためにトリプタンの処方に向かない症状を示す場合には、その患者を片頭痛とは診断できないような基準をつくってしまったのです。たとえば、ほぼ毎日のように頭痛が起きる変容性片頭痛などは、この基準に従って診断しますと、緊張型頭痛になるように仕組まれています。
このようして、結局「国際頭痛分類」とは、欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していたものであるということを忘れてはならないということです。
トリプタン製剤が開発されてから・・
1991年に、現在汎用されている片頭痛治療薬としてのトリプタン製剤が全世界で初めて販売されました。
そして、1996 年に、片頭痛の克服をめざす国際的組織ADITUS が設立されました。
ADITUS とは「アクセス」を意味するラテン語で、片頭痛に関する情報の公開、患者と医師の開かれた関係をめざしたタイトルです。
ADITUS は、指導的専門医とともに片頭痛に関する最先端の研究を行うADITUS Faculty (組織)および実地診療で片頭痛治療にあたるプライマリケア医の代表が毎年2回、世界各地で集うADITUS Society(学会もしくは団体) から構成されており、その他片頭痛診療に関する最新情報を医師、一般市民に提供していました。この情報提供は各地で開かれる講演会、シンポジウム、年4~5 回発行される刊行物ADITUS レポートなどによって続けられています。
ADITUS はゼネカ薬品のグラント(基金援助)により運営されており、片頭痛の治療法および診断法の確立、向上を目指して、情報発信を行っておりました。
(ゼネカ薬品は、現在のトリプタン製薬メーカーのアストラ・ゼネカ社です。)
このような背景をもとに、1996 年 日本頭痛学会が設立されました。
さらに、このADITUSの研究会が日本でも1999年に設立されました。このようにして研究会が1999年を機にADITUS Japanとして発足しました。
(このように当初から、トリプタン製薬メーカーの頭痛診療・研究への介入があったことを忘れてはならない点です)
医師および一般市民への情報提供を目的とした種々の活動を主としますが、片頭痛については欧米の研究が日本に比べて進んでいることから、とくに最新の海外情報を日本の医師たちにすばやく伝達することに重点を置いていました。
ADITUS Japan の活動方針は、神経内科専門医を主体とする世話人によって決定され、東京に設置された事務局がその業務遂行にあたっていました。世話人は東京女子医科大学附属脳神経センター所長のI教授と北里大学医学部内科のS教授でした。
これ以外に世話人3名がおられました。。
これが、”現在の片頭痛研究および診療”のスタートでした。
ADITUS Japanでは、1962年に発表された米国神経学会の頭痛分類特別委員会の分類、さらにその後,1988年に発表された国際頭痛分類、2003年に、「国際頭痛学会による診断基準を伴う分類」の改訂分類が発表され、こうした「国際頭痛分類」を基本としました。
2000年にわが国にトリプタン製剤が導入されたことを契機に、日本神経学会が2002年に日本神経学会による治療ガイドラインの1つとして作成された「慢性頭痛治療ガイドライン2002」に始まり, その後2006年には日本頭痛学会が作成した「慢性頭痛診療のガイドライン」が発表されました.
このガイドライン作成に関して寺本純先生は、その著書「こうして治す片頭痛 薬物乱用頭痛といわれたら」(講談社)で以下のように述べておられます。
”立派な肩書きの先生方でないとガイドラインの「重み」がないため、あまり頭痛に詳しいとは思われない「専門医」が登場してガイドラインの作成にあたりました。さらに、日本の医学界は、欧米従属主義の考えから背後に存在する問題点、日本人の特性などを考慮することなく、海外の文献的エビデンスにただ追随しているのが実情です。こうしたことから、日本の業績よりも欧米の論文を無条件で評価する考え方から、それまでに欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していた「国際頭痛分類 第2版」を無条件に踏襲した形で「ガイドライン」が作成されることになりました。”
その具体的な内容は、トリプタン製剤を”第一選択薬”とし、これに付随した予防薬を中心とした「薬物療法」が全てとなりました。そして、これ以外のものは、すべてエビデンスなしとされてしまいました。これは作成された経緯からは、至極、当然のことでした。
このため、カイロプラクター、整体師、鍼灸師の方々の施術はまったく評価されることはありませんでした。
このように当初から、トリプタン製薬メーカーの影響が大きかったことです。
そして、2005年には、頭痛専門医制度が発足するに至りました。
この「慢性頭痛診療ガイドライン」は、トリプタン製薬メーカーによって、日本全国、津々浦々までの医療機関に配布されるほど徹底しており、あたかもトリプタン製薬メーカーが作成したかのような印象がありました。
そして、トリプタン製剤の宣伝が大々的に行われ、当時は、頭痛専門医と称される先生方がテレビ・新聞などのマスコミを通じて、トリプタン製剤が”片頭痛の特効薬”として宣伝されていたことをご記憶の方々も多いのではないでしょうか?
このように、トリプタン製剤が日本で販売される以前の10年間は、このようにしてトリプタン製薬会社の介入のもとに、神経内科医・脳神経外科医に対して啓蒙活動が進められると同時に、日本頭痛学会が結成され、トリプタン製剤が導入されるや、間もなく「慢性頭痛診療ガイドライン」が作成され、さらに頭痛専門医制度が発足するに至りました。
まさに、”電光石火の迅速な早さ”であったことを銘記しなくてはなりません。
このようにして、トリプタン製剤の売り込み戦略が展開されていました。
こうした段階で次々と「片頭痛治療」の啓蒙書が出版されるようになりました。
こうした書籍の代表的なものは、寺本純、間中信也先生の書籍ではないでしょうか。
これらに引き継いで、清水俊彦先生、立岡良久先生、永関慶重先生、北見公一先生、竹島多賀夫先生、長島正先生、松井孝嘉先生などの書籍が一般書として多数出版されました。
こうした書籍の大半は松井先生のものは除いて、すべてトリプタン製剤の宣伝目的でした。
ただ、寺本純先生の著書はかなり批判的なものであったことが注目されました。
こうした書籍の中には「トリプタン製剤による”適切な片頭痛治療”」という”殺し文句”が必ずありました。このように、トリプタン製剤を服用することが、適切な治療とされました。当時から、辛い頭痛が緩和されれば、一件落着とされました。
このようにして、2000年のトリプタン製剤販売に向けて、諸々の団体が片頭痛啓蒙のために活動が行われていたことが理解されると思います。この背景には製薬会社が必ず存在しました。この当時の活動の詳細は「頭痛外来へようこそ」(保健同人社)で述べられており、とくに患者団体とある医師との関係が詳しく書かれており興味深いため、一度ご覧下さい。
とくに患者団体は、自分の会員を一部の「頭痛外来」へ送り込み、こうした頭痛外来を片頭痛患者で溢れ返らせ、こうした頭痛外来を担当する医師は、トリプタン製薬メーカーによって「片頭痛医療界の”カリスマ医師”」と煽てられ、誰もがこれを信じ切っています。
そして毎年、頭痛学会総会が開催されます。この総会では、他の学会と異なる点は、シンポジウム、教育講演、ランチョンセミナー、イブニングセミナー、招待講演等々、多数行われますが、これら全てが「トリプタン製薬」の製薬メーカーを中心に、製薬メーカーがスポンサーとなって名を連ねており、まさに奇異な思いにさせられます。
あたかも、「トリプタン製薬」の製薬メーカー協賛の発表のような印象を感じさせられます。これが、学問を論じる場なのかと疑いたくなります。
そして毎年、全国各地で、頭痛研究会や勉強会が開催されますが、必ずといってよいくらいトリプタン製薬会社がスポンサーになっています。
当地域では「関西頭痛懇話会」が存在しますが、これも某トリプタン製剤の製薬メーカーがスポンサーになり、年2回、高級ホテルで開催され多額の金額を拠出されています。
最近では、あるトリプタン製薬メーカーは、市場拡大をめざして、片頭痛が女性に多いことから、生理痛は片頭痛であり、月経時片頭痛には、ある種類のトリプタン製剤が極めて有効だと、学会専門医を入れ替わり・立ち替わり役者を変えて宣伝しまくっています。
こうした月経時片頭痛の辛さは、本人にしか分からず、このような薬剤が効くと思っておられる方はどなたもおられないはずです。そして、専門医たるものは、月経時片頭痛がなぜいつもの片頭痛より頭痛の程度が激しく持続時間が長いのかという考察もなく、ただ単に作用時間が他のトリプタン製剤より長いということだけに終始されます。こうしたことから、このような月経時片頭痛の改善策を患者さん自ら工夫され克服されています。
さらに、頭痛専門医のなかには、小児の片頭痛にまでトリプタン製剤の適応拡大を策略され、トリプタン製剤の市場拡大に荷担する”輩”が存在します。
学会専門医は製薬メーカーに言われるがまま宣伝し、いわばピエロのようです。
どこに、学者としての”矜持”があるというのでしょうか???
このように、現在に至るまで、徹底して、トリプタン製薬メーカーは、学会はじめ研究会に至るまで頭痛研究・診療に介入・浸透し尽くされているといっても過言ではありません。このように一般の医学会からみれば特殊な世界(学会)というしかないようです。
トリプタン製薬会社と二人三脚で行われてきた頭痛診療、頭痛研究、啓蒙活動
以上のように、現在の頭痛学会を主導される方々は、当初からトリプタン製薬会社と二人三脚で、頭痛診療と研究を行ってきました。
現在の学会を主導される方々は、片頭痛治療の世界に”トリプタン製剤”を導入したことを「片頭痛治療の進歩」と自画自賛され、片頭痛の病態はすべて”トリプタン”で説明が可能とされ、片頭痛の適切な治療とは”トリプタンを服用すること”であり、これで片頭痛治療方法が完結したかのように主張され、それ以降何も考えず、治療がうまくいかなければ「一般開業医が”トリプタン製剤”を処方しない」といって責任転嫁される現実が存在します。
とくに片頭痛が慢性化するのは、一般開業医がトリプタン製剤を処方しないためなどと訳のわからない専門医は平気で述べています。
これまで、トリプタン製剤の売り上げが伸びなかったこともあり、学会は、Headache Master School Japan(HMSJ)という日本の頭痛教育プログラムを作成し、頭痛専門医の量産を目論んで、トリプタン製剤市場・販路拡大を計画されています。
頭痛専門医であれば、必然的に片頭痛にトリプタン製剤を処方するからです。
このように学会主導者と、トリプタン製薬メーカーとの連携は現在でも継続しています。 こうしたことから、片頭痛が、単一遺伝子から生じるものがあることから、すべて単一遺伝子による”遺伝的疾患”であるかのごとく考え、原因不明の”不思議な・神秘的な頭痛”とされ、一生、お付き合いすべきとされ、高価なトリプタン製剤と予防薬の併用を行う「薬物療法」に終始する現実が存在しているわけです。
以上を要約すれば・・
以上を要約すれば、現在の専門家は、1980年代はじめに片頭痛治療の世界にトリプタン製剤が開発されたことによって、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者は、イギリスで合成されたトリプタンを意識的に評価する目的で「国際頭痛分類」を作成しました。
これに従って、国際頭痛学会は、「国際頭痛分類」基づいて、慢性頭痛、とくに片頭痛の診断基準を作成し、片頭痛を厳格に定義することにより、片頭痛を見逃さないようにして、片頭痛を正確に診断して、トリプタン製剤を処方させるようにしました。
以来、片頭痛を「病気」として扱うように考えが改められることに至った訳です。
ということは、片頭痛にはトリプタン製剤さえ服用しておれば、片頭痛が”治る”とさえ豪語する専門医まで出現する始末です。
このようにして、本来、片頭痛は東洋医学では”未病”の段階にあり、すなわち生活習慣の問題点から引き起こされる病態とされていたはずのものが、トリプタン製剤が開発されて以来、いつの間にか、「病気」とされてしまいました。
一般的には、西洋医学では、薬物療法で治療可能なものが、所謂「病気」として扱われており、その殆どは対症療法にすぎないものです。
このようにして、片頭痛という辛い痛みで発作期間の3日間の苦しい寝込む程であったものが、トリプタン製剤によって、劇的に緩和されたことから、「病気」とされ、さらに日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛とはまったく別の範疇の病気とされてしまいました。本来なら、日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛、片頭痛は一連の連続した”未病”の領域にある病態であったはずのものです。このように、トリプタン製剤を服用していても片頭痛は治ることはありません。ただ、辛い頭痛を緩和させているにすぎないものだからです。
こうしたことから、全世界の頭痛の専門家は、片頭痛を厳然とした「病気」と考え、生活習慣を原因とした”未病”という生活習慣病と考えてはおりません。この相違点をきちんと理解・認識しておく必要があります。
この点は、西洋医学では、病気と健康しかなく、東洋医学でいう”未病”という概念がないための宿命ともいうべきものです。この点が一般の方々には理解しにくい点になっています。
このことは、現在の日本の専門家もまったく同様で、片頭痛はトリプタン製剤を服用しておれば片頭痛は治ってしまうと考えています。しかし、このように考えて、いくらトリプタン製剤を服用しようとも、幾度も幾度も発作は繰り返され、逆に、3割の方々は慢性化させることによって、頭痛地獄の憂き目にあっていることを忘れてはなりません。
専門家の方々は、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者によって、作成された「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の”絶対的な基準”とされます。
その理由は、「国際頭痛分類 第3版β版」は世界で最も権威ある国際頭痛学会が作成したものとされますが、先程も述べたようにトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者によって、作成されたものです。そして、Headache Master School 2013 in Asia で、世界のトップエキスパートとされる先生方は、すべて”トリプタン御用学者”と称される先生方です。
このように、学会を主導とされる方々が信奉される欧米の学者は”トリプタン御用学者”と称される先生方です。
このようにして、トリプタン製薬メーカーは国際頭痛学会と「国際頭痛分類 第3版β版」にも影響・関与していることになります。
これまで学会を主導とされる方々は、学会を創設以来、当初からトリプタン製薬会社と二人三脚で、頭痛診療と研究を行ってきました。
このように、当初から現在に至るまで、徹底して、トリプタン製薬メーカーは、学会はじめ研究会に至るまで頭痛研究・診療に介入・浸透し尽くされているといっても過言ではありません。このような事実は、以下のことをキチンと理解しておく必要があります。
DR.RATH HEALTH FOUNDATION の「製薬業界は一般大衆を欺いている」
”製薬業界は私達の社会をコントロールし続けます。製薬業界の求めるところは医学研究をコントロールし、医療従事者をこの製薬業界に依存させることです。この権力を確実に手放さずに済むよう、製薬企業は立法機関およびメディアをうまく操っています。全メディアを通じた大規模な宣伝キャンペーンでは、医薬品のPRおよび宣伝部門によって、製薬業界の真実を隠そうと煙幕が張られています。
製薬企業は、ルイ・パストゥール、ロバート・コッホ等の医学上のパイオニアと重ね合わせて自社のイメージを描こうとしています。彼らは人道主義に基いて疾病の根絶を目指していると主張しています。しかしながら、真実はまったくその逆です。つまり、製薬業界は、製薬市場拡大の基盤として疾病を存続させ続けることが目的なのです。コーデックス・カルテルは、意図的な疾病の根絶妨害をその目的としています。したがって、製薬業界は人類救済の伝統にもとづいてではなく、自らの利益を維持するために無数の人間を犠牲にする組織的犯罪者のグループであるIGファルベン社の伝統に基づいて運営されているのです。”
こうしたことから、現在でも、人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与しているといわれ、さらに、ほとんどの現代病である生活習慣病(動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられていながら、片頭痛が後天性ミトコンドリア病とは考えることはないということです。
ミトコンドリアを治すものが”病気を制する!”とされています。
しかし、この事実は、医学界では何十年もタブーとされてきました。
オットー・ウォーバーグがワールブルグ効果(がん組織では、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化が低下し、酸素がある状態でも嫌気性解糖系でのエネルギー産生が主体である」という現象)を発表した時には、この事実がわかったのですが、製薬会社や医者の利益を守る為に封印されました。
このようにして、頭痛領域では、活性酸素とか後天性ミトコンドリア病といった立場から片頭痛という頭痛を考えることはあり得ないということです。
我が国では、トリプタン製剤が導入される以前から、片頭痛が”多因子遺伝”による生活習慣病であるという考え方が存在していたはずです。にもかかわらずです。
このように、学会を主導とされる方々が、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準とされるということは、トリプタン製薬メーカーにとって不利益になる考えは一切されることはないということを意味しています。
こうした考えで頭痛診療および頭痛研究を推進される以上、これで「日本の頭痛医療の均てん化」は図れるものなのでしょうか?
私の考えるような「頭痛医療の均てん化」とはまったく異質のものをさしているようです。
このように考えるなら、頭痛専門医の役割とは一体何なのでしょうか???