これまで、長々とミトコンドリアについて記述してきました。
ブログ「イミグラン錠副作用なしで偏頭痛を治しちゃえ」の開設者・小橋雄太さんには以前、以下のように批判されていました。
ミトコンドリアについてです。片頭痛にどれくらい影響するのか僕には分かりません。僕は学校でミトコンドリアは母系遺伝と習いました。すると父から子への遺伝はないわけです。ところが片頭痛では父から子への遺伝が3割くらいの確率であると聞いています。この辺のつじつまが合わないように、僕には見えます。
次にセロトニンについてです。僕は自分のセロトニン濃度を測られたことがありません。だから片頭痛の人はセロトニン濃度が低いと言われても実感がありません。片頭痛になってる人のセロトニン濃度を測った実験とかあるのでしょうか?それに僕は特に太陽の光を浴びるように意識したり運動したりもしていません。かなりセロトニン生活から逸脱していると思います。でも片頭痛予防はできているので、セロトニンの重要性はよく分かりません。たまに散歩すると気分がいいので、それでセロトニン濃度が上がってるのかもしれません。どれくらい影響があるのか、機会があったら実験してみたいと思います。
次にマグネシウム補給についてです。これはすでに実験済みです。残念ながら僕には効果ありませんでした。
次にストレートネックについてです。病院で検査してもらったり整体院で見てもらったりしましたが、これまでストレートネックだと診断されたことはありません。ストレートネックがなくても片頭痛になる人もいるのでしょうね。
・ミトコンドリアについては多因子遺伝や環境因子が関わっていると答えて頂いたようですが、医療従事者でない僕にはよく分かりません。恐らく大丈夫だと思いますが、患者さんにもそんな専門用語を使っているのかと想像すると心配になります。
・診察の時はシロウトにも十分理解できるよう話をされるよう祈るばかりです。
これまでも、多因子遺伝といった表現をすることはなく、患者さんの兄弟姉妹の有無を確認し、他のご兄弟姉妹に片頭痛があるかどうかをお聞きして、他の方に片頭痛がなければ、このような遺伝の仕方をし、ご兄弟には生き方・考え方が異なる訳ですから、このような違いによって片頭痛は発症してき、この相違点がどこにあるかを考えてみましようと言えば、「ミトコンドリアについては多因子遺伝や環境因子」なことは理解されています。
そして、ミトコンドリアそのものの知識は中学生・高校生の方が、大人よりはずっと豊富のように思っております。
結局のところ、小橋さんは”知ろうとしていない”ということでしかありません。
専門用語と毛嫌いされるようですが、常に、理解しているか一つ一つ確認しながら話を進めれば、なにも問題はないはずです。
こういった意味で、反って中学生・高校生の方が、分からないことは分からないと教えてくれるだけ説明しやすいとさえ思っております。
この点、大人の方が知ったかぶりをして、そんな当たり前のようなことを言うなといった素振りをされるため、始末が悪いとさえ思っています。
中学生・高校生の方のように、分からないことは分からないと教えてくれる方がずっとましではないのではと思います。知ったかぶりをされる割には、まったく理解していないことの方が多いように思われます。
このように、片頭痛がマグネシウム低下によってミトコンドリアの機能が低下する病気(頭痛)である、といった説明は、中学生・高校生の方に分かってもらいやすいように思います。このように、片頭痛とは、どういった頭痛なのかを理解することができれば、その後の対処法は簡単に理解されることになります。そして、こうした方々は、ほとんど経過は良好のように思っております。
また、小学生の場合、お母さん自身が片頭痛を持っておられることが大半であり、自分と同じ苦しみを味合わせたくないということから、それこそ真剣に聞いて頂けることになっています。
このように小橋雄太さんが現在何歳か私には分かりませんが、大人だけが「専門用語を使っているのかと想像すると心配になります」と宣われているということでしかないようで、理解できていないにも関わらず、分かったような態度を示し、実際には、なにも実践されないことが多々あります。
このように、片頭痛を治していくためには、適切な年齢があるように思えてなりません。
ただ、大人でも真剣に片頭痛と向き合う意志を持たれる限りは、それに見合った改善が得られることも事実です。問題は、片頭痛をどのように考えるかだけのことでしかないと思っております。
これまでも再三再四述べておりますように、日常的に感じる極く軽度の頭痛をどのように考えて対処するかということです。
日常的にテレビで放映される市販の鎮痛薬のコマーシャルに従って、日常的に感じる極く軽度の頭痛に対して、安易に服用を繰り返しておれば、気がつけば片頭痛へと移行していたということは日常茶飯事に繰り返されていることです。
これを野放しにするために、Headache Master School Japan (HMSJ)を開催して、頭痛専門医を毎年量産せざるを得なくなるということでしかありません。
結局、このように野放しにすることによって、製薬業界は潤い、医学研究者および医療従事者をこの製薬業界に依存させることが可能となり、丸く収まっているのが現状です。
このように患者不在の「頭痛研究」が旧態依然として続行されることになっています。
このようなことを理解して頂くことを目的に、これまで3つのシリーズを継続してきました。3つの異なる観点から、慢性頭痛とはどのように考えるべきか、今回のミトコンドリア・シリーズでは片頭痛はどのように考えるべきかを述べました。
一貫して言えることは、頭痛の専門家が金科玉条のものとされる「国際頭痛分類 第3版β版」は、専門家は「国際頭痛学会」が作成された最も権威あるものとされますが、現実には、名古屋の寺本純先生がその著書「こうして治す片頭痛薬物乱用頭痛といわれたら」(講談社)で示されるように、欧米のトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成したものと酷評されるものです。この点をきちんと認識しておく必要があります。
このような「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準とされる限りは、いつまでも”片頭痛は原因不明の”遺伝的疾患”とされ、永久に、「片頭痛とはマグネシウム低下によってミトコンドリアの機能が低下する病気(頭痛)」と考えられることは、あり得ないということは理解されるはずです。
現実に、原因不明の”遺伝的疾患”とされながら、毎年、Headache Master School Japan (HMSJ )が開催され、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準とすることを徹底して教え込まれることになっています。まさに「患者不在」の考え方でしかありません。
このため、私達は、日常的に感じる極く軽度の頭痛および片頭痛に対して、どのように向き合えばよいのかを自分で考えていかなくてはいけないということです。
こういった目的で、これまでの3つのシリーズを掲載してきました。