現在、慢性頭痛さらに片頭痛の原因は全く不明とされています。
果たして、これが真実なのでしょうか?
これまでも、明らかにしておりますように、片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛であり、その遺伝形式が”多因子遺伝”と考えれば、慢性頭痛の病態そのものも明確になるはずです。
しかし、現在の学会を主導される方々は、このような考え方をされないために、慢性頭痛さらに片頭痛の原因は全く不明とされているにすぎません。
片頭痛の遺伝形式が”多因子遺伝”と考えれば、その環境因子を解く鍵となるものが、女性の慢性頭痛を”要素的に”分析することによって、明らかになってきます。
こういった意味で、「女性の慢性頭痛」は、「慢性頭痛の病態」解明を解く鍵となっています。
慢性頭痛の基本病態は、以下のようなものです。
まず、片頭痛と緊張型頭痛は連続した一連のものです。
さらに、慢性頭痛の基本的病態には「体の歪み(ストレートネック)」が存在します。
片頭痛は”ミトコンドリアの機能障害による頭痛”です。
そして、片頭痛の大半は、”多因子遺伝”です。
その”環境因子”として、以下の6項目があります。
1.ホメオスターシス・・ストレスの関与
2.免疫(腸内環境)の関与
3.生理活性物質との関与・・脂肪摂取の問題
4.体の歪み(ストレートネック)の関与
5.セロトニン神経系の関与・・脳内セロトニン
6.ミトコンドリアの関与
今回は、「女性に慢性頭痛がなぜ多いのか」という論点から、上記の項目から分析を試みました。今回の分析では、「ホメオスターシス」の論点は、前回述べたばかりでもあり、「ホメオスターシス三角」を形成する3つのなかの、自律神経系の調節には、”セロトニン神経系”が関与し、内分泌系は”ホルモン”と”生理活性物質”が関与し、免疫系には”腸内環境”が重要な位置を占めていると述べました。”セロトニン神経系”、”生理活性物質”、”腸内環境”について、述べていますので、「ホメオスターシス」については、敢えて省略させて頂きました。
このような分析は、これまでネット上で、kaolune さんが「Sweet Days」でされています。専門家が”女性の片頭痛は治らない”と言っていますが、これは迷信でしかないことを肝に銘ずるべきです。
このようにkaoluneさん によって、片頭痛の病態が、専門家の立場からでなく、謂わば素人の立場から論じられていることを考える限りは、頭痛診療を現実に担当される頭痛専門医は、率先して見習うべきであり、恥とすべきです。
頭痛専門医が、「国際頭痛分類第3版 β版」を頭痛診療および研究の”絶対的な基準”とされる以上は、このような考えに至ることはないようです。
このように概観してみますと、「女性の片頭痛」の大家とされる方々は、月経関連頭痛をただ単に、細かく分類されただけに過ぎないようです。専門家とは、「国際頭痛分類第3版 β版」でも示されるように、頭痛そのものを「細分類」するだけの能力しかないと考えるべきなのかもしれません。このような「臨床頭痛学」では、私達にとっては何ら役立たないものと考えなくてはなりません。
今回のファイルは、以下です。
「女性の慢性頭痛」 慢性頭痛の”謎”を解く鍵
http://taku1902.jp/sub365.pdf