「片頭痛のセルフケア」をご覧頂いて・・ | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 皆さんは、恐らく「片頭痛のセルフケア」をご覧になられる前は、巷で「片頭痛のセルフケア」で勧められている以下のようなものを恐らく期待されたと思います。


こめかみを冷やす

アイスノンや冷やしたタオルなどで、痛む方のこめかみを冷やしましょう。
広がった血管をもとに戻してあげることで、痛みが和らぎます。

コーヒーを飲む

コーヒーや紅茶、緑茶などに多く含まれるカフェインにも、血管を縮める効果があります。
吐き気がなければ、積極的にカフェインを摂りましょう。

暗い静かなところで横になる

頭痛が起こると、身体を動かすのさえつらいもの。
横になって安静にするのが一番なのですが、痛みを和らげるためにも次のことに気を付けましょう。

・部屋を暗くする
・テレビなどは消し、できるだけ音のしない状態にする


その他として・・


発作時は、入浴はさけましょう

食事をきちんと摂る

誘因となる飲食物を摂り過ぎない

寝不足、寝過ぎを避ける



 しかし、今回のものでは、こうしたことは書かれておらず、さぞガッカリされたことでしょう。今回の「片頭痛のセルフケア」では、富士通クリニックの五十嵐 久佳 先生や獨協医科大学神経内科教授の平田幸一先生が以前から提唱されておられた「片頭痛のセルフケア」に示されるようなことについて述べたものです。

  しかし、こうした先生方と根本的に異なることは、専門家が金科玉条のものとされる「国際頭痛分類 第3版β版」から一切離れ、片頭痛が”多因子遺伝”による遺伝形式で継承され、ミトコンドリアの機能障害による頭痛である、という観点から系統立てて理論的に、何をどのようにすべきかについて述べたものであり、前記の両先生とは全く立場が異なります。


 また、書籍の表紙には「薬に頼らず・・」と出版社の編集部の意向から記載されていますが、絶対に薬を使わずにという意味ではありません。

 それは、慢性頭痛である片頭痛は、極めて初期の段階から、完成された片頭痛、拗れにこじれた慢性片頭痛等々各種の段階があります。

 すべての方々が、人生で初めて頭痛を自覚した段階のように極く軽度の状態にあるとは限りません。このような”人生で初めて頭痛を自覚した段階のように極く軽度の段階”であれば、一切、鎮痛薬それも市販の鎮痛薬ですら、服用せずに対処すべきと考えております。安易に、市販の鎮痛薬でその場凌ぎで服用をし続けますと、軽い段階の頭痛が次第に増強してくることになるからです。別の手段で解消することが大切になってきます。

 しかし、多くの方々は、既に片頭痛まで移行しています。このように至った方々に対して一切、薬を使わずに発作が消え去るまで、じっと我慢して耐えなさいとは、決して申し上げている訳ではありません。発作回数の多い方々では同時に予防薬を併用されておられる方もいらっしゃるはずです。こうした場合、トリプタン製剤と予防薬を服用されると同時に並行して、「片頭痛のセルフケア」に示されることをもとに、これまでの生活習慣の問題点を見つけ出し、この問題点を改善できるところからひとつずつ改善して頂くことをお勧めしております。

 このように根気強くひとつずつ問題点を改善して頂いて、最終的にすべての問題点を是正することに至れば、片頭痛が起きなくなってくるということです。


 このようなことを実行して頂くことを目的として書かれたものです。

 このためには、慢性頭痛とはどのようなものであり、人生で初めて頭痛を自覚した段階の極めて初期の段階から、完成された片頭痛へ、さらに拗れにこじれた慢性片頭痛の段階へとどのように進展していき、片頭痛が慢性頭痛のなかでどのように位置づけされるのかを理解して頂くことが大切であり、このように進展するなかで、どのような生活習慣の問題点が加わってくるのかを知ることが必要です。

 そして、片頭痛の発作時にはどのようなものが発作の引き金(トリガー)になっているのかを知ることが重要になってきます。

 このような知識がなくては、あなたのこれまでの「生活習慣の問題点」は把握できません。これを見つけ出して頂くための知識を身につけて頂くためのものです。このようなことを目的としたものです。


 このため”片頭痛を一発で治そう”と考えておられる方々には何ら益するところはありませんのでご覧にならないで下さい。時間の無駄になってしまいます。


 できれば、片頭痛を発症されて間もない方々がベストと思っております。とくに女性の場合、中学生・高校生の段階が最も適切な段階と考えております。このような方々だけでなく、少なくとも20歳前、遅くとも結婚を考える以前までに対処され、結婚までには改善までもっていくべきと考えています。対処が遅れれば、遅れるだけ改善されるまでに時間がかかることになってしまいます。

 仮に、脳内セロトニンの低下が主要因となっている方の場合、セロトニン活性化を目的とした「セロトニン生活」を行うにしても、効果が見られるまでに最低見積もっても3カ月を必要とされます。

 このように気長に行う必要があります。対処が遅れることによって、次々に新たな環境因子が追加されることになり、このため生活習慣の問題点を見つけること自体が困難となり、錯綜とした状態に至ることになり、何から手を付けてよいか分からなくなってくることになってしまいます。

 こうしたことから、発症早期から対処すべき理由になっています。


 また、現在、片頭痛で苦しまれる方々の子供さんが同様に”頭痛”を訴えることになれば、「片頭痛予備軍」として、この段階から対処すべきです。現在の専門家は、ミトコンドリアおよびストレートネックの論点から片頭痛を考えていないことから、今回の「片頭痛のセルフケア」で述べているようなことは一切指導することなく、すべてお薬で対処され、結局、ケセラセラで、なるようにしかならないということでしかありません。もっと積極的に、片頭痛への移行を阻止しなくてはなりません。

 このことは、子供さんにあなたと同じような苦しみを味あわさせないためにも重要なことです。決して、血筋・血統・遺伝のなせるワザと考えないで、この時期から対処しましょう。


 ただ、既に、慢性片頭痛のような厄介な段階に至って苦慮される場合は、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生の提唱される「3つの約束」を、特に、たちまち「万能健康ジュース」、「ラブレクラウト」を実行されることをお勧め致します。詳しくは「お医者さんにも読ませたい 片頭痛の治し方」(健康ジャーナル社)をご覧下さい。こちらの方がずっと参考になると確信しております。


 今回は、片頭痛発症早期の方々を中心に述べております。



 現在学会を主導される方々は「片頭痛は”遺伝的疾患”であり、原因は全く不明とされ、専ら、トリプタン製剤と予防薬の服用がすべてとされます。
 しかし、片頭痛の大半は”多因子遺伝”という遺伝形式をするミトコンドリアの機能障害による頭痛と考えるべきものです。ということは生活習慣病そのものと考えるべきものです。生活習慣病であるとすれば、糖尿病と同じように患者さんのための治療指針がなくてはなりません。

 学会がこのように考えないことから、このような治療指針を作成をされることもなく、現実の頭痛外来という診療の場でも「生活指導」が徹底しておこなわれることなく、わずか「くすりの服薬指導」で終わっています。

 その結果、片頭痛患者さんの3割の方々を慢性化させることになっています。

 このような治療指針の謂わば代用・代替図書として、今回の「片頭痛のセルフケア」を出版しました。
 ただ、辛い頭痛発作をトリプタン製剤で緩和できることで”大満足”され、今後、どうなってもよいと思われる方には必要のない治療指針です。


 いずれかの時期に、”薬からの解放を願う”方々のために作成されたものです。