慢性頭痛の周辺 その16 噛み合わせ | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

イントロダクシヨン ・・「片頭痛に悩む女性にお勧めです」から引用


 片頭痛は治らない、薬とうまく付き合っていくものだというのが医学界の常識。

 でも、私も高校の頃に突然の閃輝暗点→嘔吐→頭痛という症状にものすごく恐怖を覚えたものです
 そしてその頃は、まだまだPCが広く普及していなかった頃なので、これが片頭痛という事も分からず、また病院に行ってもうまく自分の症状を伝えられず、またトリプタンなどの薬も世に出ていない時代でした。
 ですので、これがただの頭痛だと認知しておらず、何か恐ろしい病気が潜んでいるのでは・・・と思っていました。
 短大を卒業し、就職してからもこの症状は見られました。
 キツかった・・・
 小さな店だったので、一人で店番している時に片頭痛が起こったら、吐き気と痛みを抑えながら接客。
 合間合間にトイレに駆け込んで吐きつつ・・・
 あの頃は頭痛より、吐き気の方が我慢できず、苦しかったなぁ~。
 しかし、『あること』をして、私の片頭痛はピタリと治まりました。
 本当にそれをしてから、片頭痛は一度もやってきません。
 その『あること』とは・・・

 私、下の歯の奥歯が1本、変なふうに生えてきていたんです。
 みんな上に向かって生えているけど、1本だけ横向きに。
 永久歯の生え変わりのときにそうなってしまっていて、それをそのまま放置していたんだけど、歯磨きしにくいし、虫歯になったらやっかいだろうなぁと思い、23歳の頃に抜いたんです。
 そしたら・・・『これが原因だったの??』っていうくらい、片頭痛は起こらなくなりました。
 今、ネットで色々検索していたら、虫歯や歯並びが頭痛の原因である事もあるらしいですね。
 子供の頃から頭痛に悩まされてきた人が歯列矯正をしたら治ったとか、虫歯を治したら頭痛が治まったとか そんな声が色々と紹介されていました。
 ですので、片頭痛に悩む方は、一度歯医者に行って検査してみるのもいいかも。
 私はもう片頭痛で悩みたくないので、それを機会に4本生えていた親知らずも全て抜きました!
 しかし、緊張型頭痛(筋肉の張りからくる頭痛)は今でもなりますが・・


噛み合わせと頭痛


 頭痛に悩まされている方は意外に多いようです。しかし頭痛の原因としてあまり知られていないのが「歯の噛み合わせ」です。ちょっと試してみてください。まず両手でこめかみを押さえながら、歯をカチカチ噛み合わせてみましょう。続いて歯ぎしりをするようにアゴを動かします。筋肉が動くのがわかります。
 頭痛は主に頭部に分布するこれらの筋肉の疲労、血液の循環障害によって起こります。それは極度に緊張した後だったり、仕事に追われていてホッと気が抜けた休日だったり、疲労感や倦怠感を覚えるとき、風邪をひいたかなと感じたとき、女性では月経の時などがあげられます。つまり、人間本来の抵抗力が弱くなったときに頭痛も現われます。
 それでは噛み合わせと頭痛の関係について考えてみましょう。
 まず噛み合わせが乱れたり悪くなるのはどんな場合でしょうか。大きなむし歯があるときや、歯を抜いたまま長いあいだ放置していたとき、口の中の一番奥の歯、いわゆる親しらずが出てきたとき、歯槽膿漏で歯がグラグラし、ものが噛めなくなってきたとき、そしてもともと歯並びが悪い、などが噛み合わせの乱れの原因です。
 「噛み合わせの乱れは万病のもと」とも言われています。ほとんどの方が「私は頭痛持ちだから」とあきらめて、市販の鎮痛剤を 常備されていますが、一度、ご自分の口の中を鏡で確認され、思いあたることがあったら歯科医に相談されることをお勧め致します。


かみ合わせ異常から起きる様々な全身症状


 噛み合わせとは、上下の歯の接触の仕方を言いますが、噛み合わせが正しい状態になっている人は実に少なく、ほとんどいないと言っても良い程です。
 噛み合わせが正しくなくても、すぐに症状として現れるわけではないため、噛み合わせが正しくないことに気付いていない人が多いのです。
 また、日頃悩まされている頭痛や肩こりなどの不定愁訴の原因が、噛み合わせにあるということに、気付いていない人も多いようです。
 噛み合わせは、顎周辺や口の中だけでなく、全身に悪影響を及ぼします。口の中の健康だけでなく、全身の健康のために、噛み合わせを正しくすることが大切です。

 歯の数・高さ・大きさ・さらには、噛み癖などいわゆるかみ合わせ異常によって起きると考えられている症状群は「咬合関連症」と呼ばれ、その症状は歯科領域以外に多く現れます。
 顎関節症状が発現し、歯科治療により改善され、はじめてそれらの症状群が、口腔領域の異常が原因であることに気付くことが多くあります。こうした顎関節症症状が出る以前の症状を咬合関連症といいます。
 頭痛・肩こり・手足の運動および知覚障害・難聴・めまい・立ちくらみなどがその代表例です。
 かみ合わせ異常により、左右、前後の歯牙の高さなどに影響を与え、頭の重心が変化することにより、脊椎のゆがみを起こします。脊椎のゆがみは、椎間板の変形圧迫などを起こすことにより、領域下の神経伝達障害などを起こし、手足の運動および知覚障害を発生させると考えられています。
 さらに、頭位置異常により、頭位置を正常に保とうとすることによって、頭を支える各種筋肉の緊張が持続することにより、緊張型頭痛、肩こりなどの原因となって症状が現れます。

 最も多く見られる症状でかみ合わせ治療で、比較的改善される症状は、次のようなものがあります。


1. 頭痛・肩こり・めまい・立ちくらみ・低周波低下型難聴(比較的若年層40代までが多い)突発性難聴やメニエールと診断されるタイプ。
 ・ 頭痛が起こりやすい
 ・ 慢性的に肩こりがある
 ・ 時々、めまい、立ちくらみがおきる

 1. 腕がだるい・痺れる・握力低下・腕が上に上げられない・背中に廻せない・などの腕機能障害(整形外科では変形性頚椎症と診断される症状)

 ・ 40肩、50肩で腕が上がらない

2. 首が左右に廻せない(肩こりの発展型)四十肩・五十肩・腰痛・ヒザ痛など脊椎関連の症状。

 ・ 首から後頭部が張った感じがある
 ・ 首が廻りにくくバックの運転がしにくい
 ・ 40肩、50肩で腕が上がらない
 ・ しばしば腰痛になる

3. 歩行機能障害・ふらつき・足のもつれ・足の痛み・骨盤の変形・ヒザ関節症状。

 ・膝が痛く階段の上がり下がりが困難
 ・ 膝の関節が痛い
 ・ 歩行時ふらつきを感じる

4. 姿勢関連では、猫背・側湾・斜頚など

 ・ ぎっくり腰になった
 ・ 深呼吸をすると胸や背中が痛い
 ・ 上を向いて眠れない
 ・ 最近、猫背になってきている

6. 自律神経失調症と診断される多くの不定愁訴

7. 原因不明の歯の痛み・特に大臼歯の突然の痛み(虫歯などの原因がない)

5. 歯周病の治療をおこなっているが改善されず、最後に抜歯に至る難治性歯周病

 ・ 難治性歯周病

6. 顎関節症

 ・ 顎が外れやすい
 ・ 口を開ける時、関節部に音がする
 ・ 口を開ける時、関節部に痛みを感じる
 ・ 口を開ける時、関節部がひっかかり開けられない
 ・ 全く口が開けられない


噛み合わせを悪くする原因となるものとして


  悪い姿勢
  よく噛まないこと
  同じ動作を繰り返す
  歯を失うこと(抜けたままにしておくこと)


など


かみ合わせの影響が全身に及ぶワケ


 かみ合わせが悪いと、重心をずらしてバランスを取ります。頭のバランスが崩れると、さらに、バランスをとるために肩や腰に歪ませてバランスをとるようになります。
 バランスをとるために、他の部位でバランスを崩しながらカバーしてしまうのです。
 このようにして、噛み合わせのアンバランスが、さまざまな部位のバランスの乱れ、歪みを作ってしまうのです。
 体の歪みが、さまざまな悪影響を及ぼすことはよく知られていますが、噛み合わせも体の歪みに大きく影響しています。


歯の噛み合わせを治す・・体の歪み(ストレートネック)との関連から


 脳神経外科の学会では「頭痛が起きる原因は、首の骨(頸椎)の歪みである」という報告がされています。
そして、この頸椎の歪みが起きる原因の1つとして考えられるのが、歯の噛み合わせです。
 歯科領域では、「歯の噛み合わせを変えることによって、頸椎の歪みが改善される」
という報告がされているのです。

このことから、


  歯の噛み合わせが悪い
     ↓
  首の骨が歪む
     ↓
  頭痛が起きる


 ということが考えられており、逆に言えば歯の噛み合わせを改善することによって、 歪みを治し、頭痛を改善することができると言えます。
 長年頭痛薬を飲み続けて治らなかった頭痛を、噛み合わせを改善することで改善することができたというケースが多数報告されています。


歯の噛み合わせが悪いと、どうして頸椎が歪むののでしょうか?


頸椎の歪みと歯の噛み合わせの関係

頸椎の歪みと歯の噛み合わせの関係について説明します。

 実は、歯の噛み合わせが悪い人は、頭が前傾して猫背になっていることが多いです。
 なぜなら、私たちの身体は4~5kg近くある人の頭の重さを、頸椎と歯の噛み合わせによって支えています。
 噛み合わせに問題があると、重たい頭を支えることができず、頭が前に倒れてしまうのです。
 大事な頭を支えるためにも、歯の噛み合わせはとても大切なのです。

では、あなたの歯の噛み合わせは大丈夫でしょうか?


ここで簡単な自己診断方法を紹介します。


 まずは鏡を見て、口をゆっくり大きく開けてください。このとき、まっすぐ開かない、または左右にぶれながら動くようであれば、かみ合わせがずれています。
続けて、歯どうしが触れないように口を閉じ、また大きく開けて、という動作を10回くり返してください。だんだん、右と左の筋肉が同じ動きをするようになってきます。
最後に、口を自然に閉じた位置でかみましょう。これが、あなたのナチュラルなあごの位置です。
 この「ゆっくり開けて、閉じて」という動きは、いつも縮んでばかりの筋肉を伸ばし、楽にする効果があります。歯やあごにいいストレッチですから、ふだんの生活に取り入れてみてください。軽いかみ合わせのズレなら、このストレッチで治ってしまう場合もあります。
 ただし、痛みがあったり、おかしいなと思うときには、必ず医師に相談してください。

脚上げテスト


 仰向けに寝ていただき、誰かに片手でヒザを押さえ、片手で足首をつかんでもらいながら上に上げていきます。

そして、
 脚が90度近く上がる人=健康
 脚が上がらない人=頭痛が起こりやすい

ということがわかります。


 これは、腰の骨の下にある仙骨とその外側にある腸骨(お尻の内側の骨)を繋いでいる「仙腸関節」という関節と顎の関節は連動しており、これにより、仙腸関節の状態が良い人は脚が上がり、歯の噛み合わせが良いことがわかりますが、上がらない人は噛み合わせが悪いことがわかるのです。


どのように歯の噛み合わせは改善すれば良いののでしょうか?


 噛み合わせを治すための最適な方法は、「歯医者さんでの歯列矯正」と「テンプレート療法」という2つの方法があります。

 歯列矯正は矯正器具を付けたり、気になる歯を削って仮歯にして歯並びを変えていく方法です。あなたの周りにも歯に矯正器具を着けている人を見かけたことがあると思います。


テンプレートの使用方法

 そして、テンプレート療法は口の中に器具を入れて、歯の噛み合わせを改善していく方法です。テンプレート療法は、頭痛治療の奥の手と考えられているほど注目されている療法で、歯の噛み合わせだけでなく、全身の歪みにも効果を発揮します。
 人間の身体は、例えば右の奥歯がすり減っていたり、抜けていると頭が右へ右へ傾いてしまいます。また、左右両方の奥歯が低くなっていると頭を支える力が弱くなり、どんどん頭が前傾し、猫背になっていってしまいます。
 テンプレートは歯並びを矯正するのではなく、 奥歯の高さを調整して、頭を正しい位置に矯正する治療法なのです。

噛み合わせはインプラントにも悪影響を及ぼします

 噛み合わせが悪いままインプラント治療を行ってしまうと、トラブルの原因になってしまいます。また、インプラント治療によって噛み合わせが悪くなる場合も同様です。
 せっかくインプラントを埋入しても、噛み合わせ調整が適切でなければ、しっかり噛めませんし、頭痛や肩こりなどの症状の原因となってしまうのです。
 もちろん、インプラント治療に限らず、入れ歯やブリッジなどの歯科診療において、噛み合わせ調整は大変重要です。歯科診療が原因で噛み合わせが悪くなり、健康に悪影響が及ぶのでは元も子もありません。
 噛み合わせの調整は、歯科診療において大変重要なのです。

 しかし、歯列矯正には70~100万円もの治療費が、テンプレート療法もテンプレートを作るために30~50万円近く費用がかかってしまうため、本当に歯の噛み合わせが原因なのかがわからない人は、簡単に手が出せないかと思います。


 この点は、ネットで内田信友先生がHPで詳しく説明されていますので、こちらを参考にするのもよいかもしれません。「N.H.R.頭痛解消法」も販売されています。


食事をする際に、よく噛む・・セロトニンの活性化


 食事の際は必ず物を噛みますね。
 このものを噛む動作(咀嚼) も、一定のリズムを伴った運動であるといえます。
 上述のリズミカルな運動と同じく、セロトニンの活性化に役立ちます。
 「運動はちょっと苦手・・・。」と、考えられている方でも、食事は必ず取るでしょうから、食事の際によく噛んで食べることを心がけてみてはいかがでしょうか。
 『ものをよく噛む』と言うことは、栄養の効果的な摂取や、消化を助けることにもつながりますし、あごの筋肉の維持など、セロトニンの活性化以外にも様々なメリットがありますし、どなたでも簡単に試せる方法です。
 なぜ、唾液=つばを出すのがいいのかというと、唾液には、アミラーゼと言う酵素が入っていて、食べたものを消化することを助けてくれるほか、成長ホルモンも含まれていま
す。この成長ホルモンは、傷ついた細胞を修復したり、新陳代謝を促し老化防止するなどミトコンドリアを守ってくれる要素があるからです。
 すなわち、唾液の量が多いと、それだけミトコンドリアが守られ、数が減るのを防いでくれると言うことです。また、味蕾の感覚を鋭敏にするとも言われています。
 成人が一日に出す唾液量は、0.5ℓから1.5ℓといわれています。
 平均値だけ見ても一リットルもの開きがあるのです。
 この量を増やすだけで、あなたのミトコンドリアは守られ、若さを保つアンチエイジングの効果もあります。

 こういったことから、歯の噛み合わせが悪ければ、セロトニンが活性化されないことにより頭痛を起こしやすくしてくるとも言えます。

 また、歯のかみ合わせの悪さが、咀嚼する度に三叉神経核に異常な刺激を送り続け、これが「脳の興奮性」を高め、これが片頭痛の原因となるとも考えられています。

 また、先程も述べましたが、歯の噛み合わせの悪さは「体の歪み(ストレートネック)」を引き起こしてくることにもなり、これも頭痛の原因ともなってきます。


 これに関連して以前にも記事に致しました。


http://ameblo.jp/yoyamono/theme4-10086045838.html


 特殊な原因の片頭痛 (6)虫歯


   http://ameblo.jp/yoyamono/entry-11958811789.html