片頭痛治療上、最も大切なこと | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 片頭痛を治すために、重要な点があります。それは、以下の点です。


1.片頭痛が”遺伝的疾患”でない。・・生活習慣病である。
2.”トリプタン製剤”は、片頭痛の特効薬でない。単なる”痛み止め”である
3.片頭痛は”カリスマ医師”と言えども治せない
4.自分で”治そう”という意志さえ持てば治せる頭痛である


 以上の4点を認識さえすれば、簡単に治ってしまうものです。


 1.に関しては、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生の以下の書籍をご覧下さい。
 先生は、多くの生活習慣病や慢性疾患に対して、「・・親からのメンデル型の遺伝と思われている体質の多くは、自分の生活習慣、とくに食習慣の中にひそむさまざまな要因に起因しています。それにも関わらず、多くの生活習慣病や慢性疾患に対して生まれながらの体質ゆえんとあきらめている人たちが多いのではないだろうか」と警鐘を鳴らされます。


「アレルギー・炎症誘発体質の真実」(理工図書)
「お医者さんにも読ませたい片頭痛の治し方」(健康ジャーナル社)


 特に、片頭痛の場合、以下のように説明されます。


「片頭痛持ちの人は細胞の活力を支配する「ミトコンドリアの活性の低さ」に問題があり、このため常に活性酸素が発生しやすく炎症を起こしやすい体質「酸化ストレス・炎症体質」を作ってきます。活性酸素が発生しやすい「酸化ストレス・炎症体質」に加え「ミトコンドリアの活性の低さ」が重なれば非常にわずかな刺激であっても活性酸素が過剰に発生されてしまうのです。この要因として食生活の関与を指摘され、いわば生活習慣病であると述べておられます。


 昨日、公開致しました「片頭痛治療のしおり」では、以下の2章


 第17章片頭痛体質改善のために・・3つの約束
 第18章片頭痛体質の改善のためにー酸化ストレス・炎症体質の改善


 を、出版社との兼ね合いから削除しました。しかし、この「しおり」の中の一番核心に触れる部分です。この「酸化ストレス・炎症体質の改善」なしには、片頭痛の改善はありえません。それほど、重要な位置を占めております。そして、「お医者さんにも読ませたい片頭痛の治し方」(健康ジャーナル社)の中では、片頭痛という病気は”遺伝的疾患”ではなく、”生活習慣病”そのものであると切々と訴えかけておられます。
 私は、日常生活を送る中で何気なく無意識にする”姿勢・動作”が関与していると思っています。

 確かに、遺伝的な要因で起きる片頭痛の存在は認めますが、あくまでも”遺伝的素因”が存在するということであって、これだけでは片頭痛は発症することはありません。あくまでも、これに日常生活を送る中で何気なく無意識にする”食事・姿勢・動作”という”環境因子”が加わって、はじめて片頭痛を発症させてくるということです。あくまでも無意識にする”行為”であるために、気付かれないだけのことで、これが原因不明とされてきた理由にすぎません。

 

2.に関しては、申すまでもありません。”トリプタン製剤”が発売され15年も経過しました。多くの方々が、この恩恵に預かりましたが、これまで”トリプタン製剤”で完全に治った方々がおられるのでしょうか? 片頭痛患者さんは減少したのでしょうか?
 片頭痛の発作の都度、”トリプタン製剤”を服用していないと、将来「脳過敏症候群」や「脳梗塞」になるといった”脅し”に屈してはなりません。
 するべきことをきちんと行いさえすれば、決して、このようにはなりません。


3.に関しては、最近、小橋雄太さんのブログ「イミグラン錠・副作用なしで偏頭痛をなおしちゃえ」で興味ある記事を掲載され、小橋さん自身は、片頭痛は”医療機関では治らない”といった持論をお持ちのようです。ここをご覧頂ければ、私のような”ヤブ医者”のコメントすることではありません。こちらで、確認して頂ければ、わかりやすく説明されておられます。

 私から言えることは、片頭痛は医師が治す病気ではありません。自分で治すべき病気です。医師は、あくまでも相談相手・助言者であり、薬を単に処方する存在でしかありません。フランクに相談できる医師でなければ、相談すらできません。患者さんが主導のはずです。あくまでも、良好な”患者さんと医師の関係が築けなければ、到底治すことは不可能です。少なくとも、カルト教団の教祖と信者のような関係では、根治は望めないことは確かです。片頭痛患者さんの自立が必要です。


4.に関しても、小橋雄太さんのブログ「イミグラン錠・副作用なしで偏頭痛をなおしちゃえ」での、小橋さんの片頭痛克服の記録をご覧頂ければ、いかに「自分で”治そう”という”意志”が大切なのかが理解されるはずです。


 最近の記事でも掲載致しましたが、ネット上で販売されている「片頭痛改善マニュアル」の中のひとつである山崎有為さんの「頭痛解体新書」に書かれていることです。山崎さんは自分の「片頭痛」を「セロトニン生活」を徹底させることによって、自らの片頭痛を克服された体験に基づいて「頭痛解体新書」を作成されたようです。そして、山崎さんの娘さんも片頭痛をお持ちのようです。それで山崎さんは娘さんの片頭痛に対して、どのように対処されておられるのかが極めて興味あったことです。山崎さんは、娘さんに対して「こうしなさい、ああしなさい」と言って手取足取り指導はなさらないようでした。それは、娘さん自身が、片頭痛を改善させようとする”意志”が生まれるまで待つというスタンスをとられておられました。私は、ここに片頭痛を改善させるための”真髄”があるように思えてなりません。
 自分で治そうという”意志”が生まれて初めて、「何をどうすればよいのか」という考え方が生きてくるということです。ということは、闇雲(やみくも)に「こうすれば改善する」といったことをいくら説明したとしても、目の前に”トリプタン製剤”というたちまち痛みをとってくれる”麻薬”なみの薬があれば、誰でも”安易な”方向に流れていき、根治させようとは一切されません。治そうとしない限り、”勝利の女神”は微笑んでくれないということです。


 先日も述べました。繰り返しになりますが・・


これまで竹島多賀夫 中島 健二先生らは「片頭痛の分子生物学」 日本内科学会雑誌 第90巻 第4号・平成13年4月10日 の中で以下のように述べておられます。


 これまで、片頭痛が遺伝性疾患であるという考えは古くからありました。症状が多様であること,確実な診断マーカーが無いため,あくまで症候学的な臨床診断に頼らざるを得ないこと,また,完全な動物モデルが無いことなどにより,片頭痛は科学的な解明が困難な疾患のひとつとされてきました。


 このように”科学的な解明が困難な病気”には、常に”カリスマ教団”に等しい集団が生まれてくるのは「世の常」です。片頭痛医療の世界でも、カリスマ医師が当然のごとく存在し、悩める患者さんたちは、このようなカリスマ教祖につどって集まり、信徒として、うやうやしく”神薬”として”トリプタン製剤”を処方されている構図でしかないようです。まさしく”片頭痛の世界”はこうした世界でしかありません。

 エビデンス・エビデンスと連呼される割には、果たして”自分たちの論理”にエビデンスが構築されていると言われるのでしょうか? 少なくとも、少数例の”臨床経験”から述べているものでしかありません。症状からだけで片頭痛を捉える限りは限界があるはずです。もっと、幅広く、頭痛学以外の”論点”から俯瞰する必要があるはずです。


 こういった考え方から生まれた「片頭痛治療のしおり」でした。


 ここでは、慢性頭痛がどのようにして発症してくるのか、この中で片頭痛そのものが、どのように発症してくるのかを、時系列的に考察する観点から推測しました。この考察から、何をどのようにすべきかを述べてきました。
最も忘れてならないことは「酸化ストレス・炎症体質の改善」です。この”肝心要”の項目が 昨日の「片頭痛治療のしおり」では欠如しています。この点は、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生の書籍「お医者さんにも読ませたい片頭痛の治し方」(健康ジャーナル社)を必ずご覧下さい。これまで、片頭痛が”遺伝性疾患”で治らないといった”神話”で騙され続けてこられたのかが理解され、どうすれば根治するかが理解されるはずです。

 いい加減に、”神話”の世界から脱出すべきです。


 このような考え方から、「片頭痛治療のしおり」は作成されております。片頭痛を治そうと思われた方々のために作成致しました。是非とも、参考にして頂ければと思っており