片頭痛治療上の生活指導とは・・その3 | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 前回は、片頭痛治療上の「生活指導」の基本的事項について述べてまいりました。
 それでは、これまでどのような「指導」が提唱されてきたのでしょうか。
 まず、この点から明らかにしておきましよう。


   http://taku1902.jp/sub043.pdf


 ここで述べられていることが、従来の指導内容のすべてと思われます。

 しかし、これだけでは、皆さんの片頭痛そのものにすべてあてはまるものなのかという疑問が当然生まれてくるはずです。これらをすべて完璧に行うためには、頭がこんがらかって、困惑してしまうことが目に見えてきます。

 そこで、従来から言われる「生活習慣」を見直すための基本があります。その原点に振り返って見直すことが極めて重要になってきます。
 片頭痛の発症要因は、これまでの皆さんの生活習慣・・食生活・睡眠の取り方・生き方そのもの・・の中にあります。こうした要因の関与はひとそれぞれです。すべての人にあてはまるものは何一つとしてないはずです。頭痛持ちが100人おれば、100通りの要因があるはずです。しかし、大雑把に分類すれば、3つの要因しかありません。それは


 1.ミトコンドリア
 2.セロトニン
 3.体の歪み(ストレートネック)


 この3つです。これらの要因3つはお互い密接に関与しあっております。このスペクトラムのうち、どの要因の関与が関係しているのかは、個人・個人異なります。これは、ひとそれぞれ生まれ育った生活環境が異なるからです。

 こうした点を念頭に置いて、片頭痛が「慢性頭痛」のなかで、どのように発症してくるのかという「発症過程」を知ることが極めて重要となってきます。
 これを知るためには、以下をまず、ご覧下さい。


   http://taku1902.jp/sub004.pdf

 

 まず、以上をご覧頂いた上で、冷静に皆さんの「頭痛の起こってきた過程」を分析することが重要になってきます。
 これまで片頭痛の方々を診せて頂いて思うことですが、診察の場面では、得てして誘導尋問のようになりかねないということです。決して、医師の言うことが正しいとは言えないことが多々存在します。明らかなことは、自分の頭痛は皆さんしか知り得ないということです。このため、冷静に、自分の頭痛の経過を振り返って分析する以外にありません。 このようにすることによって、自分の頭痛の問題点を炙り出すことが重要です。
 医師の立場からは、どのような点が、これまで述べた3つの要因に悪影響を及ぼすのかといった知識を提供することしか出来ないことを認識しなくてはなりません。
 「慢性頭痛」とくに片頭痛を改善させるためには、医師が治してくれるのではなく、自分で治すものであるとの認識を持つことが極めて重要になってきます。
 多くの片頭痛患者さんで改善が得られない理由は、カリスマ医師とされる有名な「頭痛外来」を受診されれば「治してもらえる」と期待されるようですが、まず他人任せでは治すことは到底不可能です。ここが、片頭痛改善のための鉄則です。
 少なくとも、医師にできることは「トリプタン製剤」を処方し、発作頻度が多ければ「予防薬」を処方するだけのことです。これと同時に「生活指導」として何が重要であり、どこに問題があるのかを片頭痛でお悩みのあなた方とともに「問題点」を炙り出していく作業に協力してくれる「医師」でなければ、まず無理です。医師の役割には、こうした「相談相手」のようなものなのかもしれません。気楽に相談できる、的確に回答してもらえる医師を見つけることも大切なのかもしれません。

 しかし、このような問題点が仮にみつかったとしても、改善してくれるのは「医師」でなく、あなた自身であることを忘れないことです。
 片頭痛改善のための”特効薬”はありません。
 とくに片頭痛の場合は、食生活が重要な位置を占めています。この食生活の問題点は、医師には推測することはできても、改善させるのは「あなた自身」なのです。

 先程のファイルをもとに、あなたの場合、どこに問題がありそうか、ということから把握することがまず出発点になります。
 このような意味から「片頭痛治療上、生活習慣の改善」の指導は必要不可欠となってきます。