先日オンラインサロンで

お茶会をしたときのこと

 

参加者さんの一人から

こんな質問が。

 

『私は口が立つ方なので、彼との話し合い中に"何も言えなくなる"と言われます。』

 

あぁ、昔の私みたい。

とてもよくわかりすぎて……

 

 

私も昔から口が達者で、

自分の意見を伝えるのはいいんだけど

彼の言うことに対しても

論破してしまっていて。

 

あの頃の私は

言葉を「武器」ではなく

「凶器」にしてしまっていたなと

今ならよくわかります。

 

高校生の頃、彼と喧嘩中

その様子を見た私の母から

『ユウは、相手の言葉を聞きなさい。』

と言われたことがあって。

 

当時はその意味がちゃんとわかっていなくて

「聞いてるよ!」

「●君がちゃんと話せばいいじゃん!」

ってプンプン怒ってた。

 

これが、聞く耳を持たないってことなのにね(笑)

あぁ書いていても恥ずかしい…。

 

 

そこからいくつかの恋を経て

リョータさんと出逢い結婚し、

またもやその壁にぶち当たります。

 

感情と言葉がすぐに繋がって

スルスルと口から出る私は、

そこにタイムラグが生じる

リョータさんを理解できなくて。

 

『どう思ってるの?』

『なんでもいいから今思っていることをそのまま言ってみて』

と、無言の時間を許さなかった。

 

だけどリョータさんは無言のまま。

すごく困った顔にも見えるし

とても悲しい顔にも見える。

 

(なんで思ったこと、言ってくれないのよ)

ってイライラしながら

だけど彼の気持ちは

彼の言葉でしか聞けないのだから

待つしかなくて。

 

『もういい!』って出て行くこともできるし

『出てって!』と追い出すこともできるけど

それをやっても私が求めるゴールには

到達しないとわかっているから

 

リョータさんの言葉で話してくれるまで

ただただ待つことを選びました。

それは当時の私にとって

「耐える」という表現の方がしっくりくるほど

とても苦痛で苦手なことでした。

 

シーンとしすぎて時計の針が動く音が聞こえて

なんとなく「10秒」数えてみたり、

「仲直りしたら何食べようかな」と

意識を外に向けてみたり、

 

リョータさんが話すまで待つ

という時間に集中すると焦ったいから

他のことに意識を飛ばして無理やり

時間が過ぎるのを耐えていた感じ。

大袈裟ではなく本当に、

相手のペースを待つというのは

私にとってすごく苦痛だったんだ。

 

そうするとポツポツと、

リョータさんが言葉を口にする。

私の目をじっと見ながら。

 

そのときにわかったんだ。

リョータさんは

考えがないから何も言わない

のではなくて

私に優しさと配慮と愛情を持って

言葉を厳選してくれていたんだ、

ってこと。

 

思えばどんなときだって

リョータさんが発する言葉で

私は一度も傷付いたことがない。

 

私が感情的になった喧嘩も

きっと私が傷付けたときも

いつだって自分がどんな感情だって

『大切な人に向ける言葉』を

選んでくれていたんだよね。

 

言うのが早いから偉いんじゃない、

言葉の意味と重さをよく理解して

相手に向ける言葉を選べる方が

ずっと凄いことなんだ。

 

そしてそこからリョータさんの

責任感と強さと愛情を

つよく感じて尊敬して。

 

その頃から自然と

会話の中でリョータさんからの言葉を

待てるようになった。

 

今までみたいに「耐える」ではなく

無言の時間の彼の心に感心を持って

ちゃんと対話ができるようになった。

 

言葉の裏側にある優しさにまで

ちゃんと気付けるようになったから

私も優しさで返せるようになった。

 

相変わらず彼のペースは遅いけど(笑)、

そんな自分と彼のペースの違いも

「人とのコミュニケーションなんだ」

って理解して

私が話したい相手のペースを

正解だと思えるようになった。

 

 

私はずっと喋るのが得意だったけど

裏を返せばそれは

「聞くのが苦手」ということ。

 

ずっとその弱い自分を直視したくなくて

彼を論破し、彼に勝って、

女の子に負けられる強さのある男性を

パートナーに選んできたけれど

 

不思議なもので夫となったリョータさんは

弱い自分を直視し

向き合わざるを得ない相手でした。

 

きっと私たちがこんなにも正反対なのは

ちゃんと意味があって、

自分とは違う人との関わりの中で

自分を成長させなさい。というお告げかも。

 

そしてきっと私がずーっと昔から

どこかで願っていたことだったんだと思う。

 

待てる人になりたい、

聞ける人になりたい、

論破で言い負かすのではなくて

ちゃんと二人で解決できるように

 

本当の意味での強さを持ちたい、

とずっとずっと求めていた気がする。

 

 

結婚して8年、

気が付けば私は待てるようになって

自分が発する言葉も選べるようになって

伝え方が変わり、聞き方が変わり、

夫との関係もどんどん変化して

 

リョータさんはよく私に

『優しくなった』と言うんです

そして

『強くなった』とも。

これが私が欲しかった意味での言葉なのだと

伝わるからすごく嬉しくて。

 

決して厳しくなく、無理にでもなく、

本当になりたい私にさせてくれた夫に

一生分の感謝をしています。

 

本気出せば言葉で刺せちゃうけど、

でもあなたが教えてくれたように

言葉は武器に、

相手を包み込むために

愛を持って使います。

 

 

 

▽全ての人間関係に当てはまる、苦手な人との付き合い方

 

 

▽親と子の適度な距離について考えた記事
(途中まで試し読みできます。)

 

 

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