理学療法士 新人の時の気持ち | 人生の意味を変えます、「仁義礼智信」日本で2人しかいない理学療法士 渡辺賢治。
他の先生ならもっと出来るんじゃないか?それに比べて俺(私)は…


そんなこと思ったことあるんじゃないですか?


俺(私)このままで良いのかな…


そんなこと思ったことあるんじゃないですか?


人は成長を妨害するような考え方をするんですよ。普通は。


そもそもなぜこの仕事を選んだんですか?


たくさんの患者さんを助けたいんだ!


そう思ってこの世界に入った方は、少ないんじゃないかな?


俺なんて「間違え」で入りましたからね。

もともと理学部か農学部で生物の勉強をしたかったんです。

究極的になりたかった職業は、国公立公園のレンジャーです。

野生動物の保護と密猟者の取り締まりです。


そんな俺が今は、治療家ですわ…


ブラックマンデーというのが昔あって、一夜にして株が暴落して、世の中大混乱…


それで進学を諦めたんですよ。


高3の11月ですよ!

途方に暮れるって (  ー̀дー́ )チッ!


母親がそんな俺に「理学療法士科」の願書を持ってきたんですよ。看護師だった母が、知り合いの理学療法士の偉いさんに推薦状でも書いてもらったんでしょうね。

簡単に受かりました。


今でもはっきり覚えてます。養成校初日に担任の女の先生が言ったこと。

「この学校に入学した皆さんは、他の大学生と違って、将来理学療法士になるということが決まっています。」


もはや職業訓練校ですよ。


内心、「俺は違う!  違うの、俺だけなの?」と思いました。


それから学生時代は、勉強なんてやる気なく、テストは落とさないけど、超低空飛行…


理学療法士なんて、なる気はサラサラなかった。まだ働きたくない!ただそれだけで学生をやってただけですよ。


それからは反抗的態度で問題児でした。

2年生から3年生に上がる時は、俺を含む8人が呼び出され、学年主任と担任に「ここに集まった8人は、もう分かってると思うけど、留年決定です」と言われました。


もう頭が真っ白になりましたよ。

俺はテスト落としてなかったから、何かの間違いだろ?でも決定と言ってたぞ?!


頭が真っ白になった後は、目まぐるしく色んな考えが巡りました。ヤクザな親父に殺される…これが一番頭に巡りました。


話なんて全く入ってこない。気が付くと話は終わって、担任が「渡辺だけ残れ」といわれ、他の7人が部屋から去ると担任が続けてこう言った「渡辺…おまえはテストは通ってる。だけど態度が悪すぎて、某先生が合格を出さない。例年ならおまえは留年だが、定員20名のこの学校で、一年で8名も留年を出すのは問題だ。だからおまえは特例でもう1回全部テスト受けろ。それで1つでも落とせば留年。全部受かれば進級を許す」

衝撃でした…


まだ若かったから腹立ちましたよ。


そんな俺も、今大学で講義したり、多くの治療家の先生方の前で偉そうに語ってるんだから…


俺は思うんですよ。

アインシュタインの小学校の時分の先生は、「こいつ、アカンわー」って思ったんじゃないかな。

シェークスピアに国語を教えた先生も「こいつ、アカンわー」って思ったんじゃないかな。

ニュートン然り


だから俺は、こいつダメやわと思わない。


アインシュタインの先生もアインシュタインの才能に気付いた時は、それこそビビったんじゃないかな。


世の中にいる、なんでも良いけど治療テクニックの創始者、「ほんとすげーな!こんな風になりたい」そう思うことってあると思うんですよ。


じゃあそのすげー先生は、そのテクニックであらゆる患者を助けてると思いますか?


ハッキリ言って、それは無いです。


やっぱり悩んでるんじゃないかな。