ファンとアイドルとの距離感は、近すぎず、適度に離れているほうが、素直に楽しめると信じています。
アイドルからみて「誰だか忘れたけど、自分のファンなのは解る」っていう程度距離感が、健全に応援できるし、イベントに参加した時、お互いに新鮮さを保てると思っています。
アイドルにとって「会いに行ける」というキーワードはもはやスタンダードになりつつあります。
アイドルにかぎらす芸能とは、ファンに足を運んでもらってなんぼの商売ですから、会いに行けるのは昔から普通のことだったのです。
でも、会いに行けるチャンスが以前と比べて格段に増えているのは事実で、それだけアイドルたちの負担も増加していて、失礼な言い方をすると、それほど売れてないのにやたらと忙しいという状態に陥りやすい。
小さな頃から歌やダンスのレッスンを受けてきた子ならまだしも、十代半ばで芸能生活をいきなり始める子は、学校、レッスン、イベントの繰り返しで心休まる時がなく、疲弊してしまった挙げ句ドロップアウトということになりやすい。
学校とレッスンの時間帯は確保しなければならない、とすると、イベントの開催頻度をもう少し減らし、負担軽減を図ってあげるのは、アイドル自身にとってもファンにとっても、長い目でみればプラスになることだと思います。
僕がその「重要なお知らせ」を読んだのは、自宅へ帰るバスの中でした。

全国ツアー愛知公演に行った報告をしつつ、GEMスターになぎちがいないと寂しいよ~なんて書いておこうかと思い、携帯を開いたところで、あの題名が揚がっていたのです。まさかそこに「大関凪」の名前が掲載されるなんて、夢にも思っていませんでしたから、目が点です。

特徴的な、いつも笑顔でのパフォーマンスは、推しではない僕にも強い印象を残しました。歌やダンスの素養がないにもかかわらず、持ち前の根性と運動神経で、並み居るライバルを追い抜き、GEMスターティングメンバーに選ばれました。一見普通の高校生でも、ステージにあがると強い光を放つスターの素質をもつ女の子、それが大関凪さんでした。

彼女は16歳にして人生に優先順位をつけなければならない立場になってしまった。彼女の結論は、日常生活をとり、芸能生活をあきらめることだった。断腸の思いだったのでしょう。

僕は、十代半ばの少女たちに人生を左右する決断と覚悟を強いる、アイドルという職業の過酷さを垣間見た気がしました。正直言えば、もうちょっとなんとかならんかったかと思うこともありますが、既に結論は出てしまっているので、蒸し返してもせんないことではあります。
大関凪さんの今後の人生に、幸多からんことを祈るものです。