ボルとベストラは薄暗い洞窟の中で永遠の愛を誓い合った。やがてそれは現実の形となった。3人の子が生まれたのだ。2人はその子達をそれぞれオーディン、ヴィリ、ヴェーと名付けた。
ボルとベストラ、そして3人の子達は、冷徹なニヴルヘイムの環境にあっても幸せで温かい家庭を営んでいた。しかし、そのような生活は長くは続かなかった。
飲み水を汲みにギンヌンガガップの溝へ行く役目はボルが負っていた。その日もいつものように汲みに行っていたボルは、巨大な体躯を持つ集団が近付いてくることに気付いた。それはムスペルヘイムで暴れ回っていた巨人族であった。
つづく
