レディアント・サーガ  序章 創生される世界 【第6幕】 | 幽玲の妄想ふぁんたじあ

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第6幕




 それは塩だった。命の水が蒸発し、中に含まれていた塩だけが積もっていたのだ。まさに≪命の塩≫である。

 アウドムラはおそるおそる命の塩に近付き、試しに一舐めしてみた。すると、アウドムラの腹に激痛が走り、ひとつの命が産み落とされた。

 それは雌牛であるアウドムラとは異なる姿形をしていた。2本の手と2本の足を持つ者。巨人族に似ているが、巨人族よりもうんと小さい。

 アウドムラはその命に≪ヴーリ≫と名付けた。そして、アウドムラの乳を飲んで成長したヴーリはユミルと同じように新たな命を生んだ。

 それは≪ボル≫と名付けられたが、ヴーリのように1人で新たな命を生むことはできない不完全な存在であった。自らの体に命を宿すことができず、命の種を他の体に与えることしかできない。しかし、ボルはたくましい肉体と勇気を持ち合わせていた。



つづく