ユミルとそのユミルから生まれた巨人族、そして魔物達は、あまりにも本能に忠実であった。腹が減れば、次々とユミルから生まれる自らの兄弟達を喰らった。そこに秩序はなく、ただ混沌が支配していた。
アウドムラは恐怖した。自分が喰われるのは時間の問題であると。やがてアウドムラはムスペルヘイムとニヴルヘイムの広がる次元を離れ、命の源泉であるフベルゲルミルへと逃れた。
ユミルとその子らに脅かされることのない静かな世界。アウドムラが平穏な時を過ごしていると、泉のほとりに何やら白い粉のようなものが積もっていることに気付いた。
つづく
