幻想交響世界エクスマキナ Ep.0 幻想交響世界 Overture | 幽玲の妄想ふぁんたじあ

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しょーもない話と少しずつの小説をお送りする妄想世界をご堪能あれ


 神様なんかいやしない――

 人間,生きていればそんなふうに思いたくなるときもある。しかし,この世界には神がいる。

 遥か昔,神ソラスは,自らの住む世界の一部を切り離して新たな世界を創り,そこに住まう生命を生み出した。そして,別の神アルスは,その世界を調律するため,その世界の空に機械仕掛けの大樹を造り上げた。また別の神ディクスは,その世界が神々の意に沿わぬものとなると,これを破壊した。

 3人の神々は,それぞれの代行者として異なる種族の「人間」たちを生み出した。ソラスの眷属は「ソラシス」,アルスの眷属は「アルシス」,ディクスの眷属は「ディクシス」という。ソラシスとディクシスは,それぞれの使命を果たすため,知恵と世界を構成する力――アニマを与えられた。これに反発した一部のアルシスは,アルスから禁じられていたにもかかわらず,機械仕掛けの大樹に触れ,自ら知恵とアニマを手に入れた。しかし,アルシスが手に入れたものはそれだけではなかった。「暴食」,「色欲」,「強欲」,「憂鬱」,「憤怒」,「怠惰」,「虚飾」,そして「傲慢」――これら7つのものも手に入れたのだった。すると,力を手に入れたアルシスは機械仕掛けの大樹が安置された天空に浮かぶ城を中心とした国家をつくり,その世界の支配権を確立すべく,ソラスとディクシスを相手として,戦いを挑んだ。これに対し,ソラスとディクシスはアルシスから機械仕掛けの大樹を手に入れるために戦った。

 後に「ラグナロク」と呼ばれるその戦いは,世界を滅ぼさんとするほどに苛烈を極めた。世界は荒廃し,神々の意に沿わぬものへと変化しようとしていた。これを憂いた神ディクスは,その世界を破壊しようとした。しかし,神アルスはとある提案をした。その提案とは,機械仕掛けの大樹に触れたもののアニマのみ発現せず,その他のアルシスから差別されていたアルシスに神の力を与え,世界を調律させようというものであった。神ソラスとディクスはこれに同意し,3人のアルシスにそれぞれの力を与えた。そして,神の力を手に入れた「調律者」と呼ばれる者たちは,その戦いを調停した。しかし,その代償として,機械仕掛けの大樹の力により世界は2つに分かたれてしまった。

 ラグナロクの終結から1万年後・・・・・・世界は再び過ちを繰り返そうとしている・・・・・・

次回 「Ep.1 銀髪鬼 Bounty Hunter」