「蟻の棲み家」

望月諒子

2022.2.10(5刷)

新潮文庫


帯にあるとおり「イヤミスを超えた衝撃作」。

しんどい。

でも「大どんでん返し」ではないという感想。

葉真中顯の大どんでん返しに衝撃を受けたからか。

直喩に少しわざとらしさを感じる。


自分の生きている範囲外のことを、人はあまりにも知らなさ過ぎるのかもしれない。

そして今いる範囲内でしか生きていけない生き物なのかもしれない。

そこから這い出すにはどれほどのエネルギーが必要なのだろう。

知らないまま批判する人間のどれほど多いことか。

無責任に言い放つのは簡単。

対岸の火事。