「勝山心中」押川國秋
2001年10月刊行
2004年10月講談社文庫 
2013年4月1日電子書籍化
講談社

江戸時代初期の花魁勝山の物語。
遊女として生きたひとりの人間を描いたもの。

たまたまこの時代に生まれてきて、
偶々女性の体を持っていて、
生きる舞台が遊廓で。

時代が変わっても、
女性でなくても、
生きる場所がどこであれ、

人間として生きるとはどういうことなのか。
やはり人間は一人では生きていけないのか。
一人では生きる意味はないのか。

怒りでもなく嫉妬でもなく、
この感情は何なのか。
わからない限り苦しい、辛い。
だけど、
わからない方が良かったのかもしれない。
わからなくていいのかもしれない。

自分の中の矛盾を抱えたまま生きていく時に、
人は何をよすがにするのであろう。

タイトルの「心中」の意味するところは?