クラシックを聴きに来た小鳥 | 君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

もう大きく育った息子達ですが、まだまだ教えられることが多い日々の詩です。

クラシック音楽を聴きながら

ドレープの多いカーテンが

揺れる様を眺めていると


なんの脈絡もない人生の断片が

コマ送りみたいに

頭の上で映っては消える


クラシック音楽は

何百年も前の人々の

善意が紡いだ織物


人生は今ここにあると

教えてくれる


窓の外では小鳥が

軽やかな旋律のように

枝を行き来する


君の生きるも

今そこ


僕が挨拶しようと

カーテンを引くと

風のように何処かに消えた