蜂② | 君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

もう大きく育った息子達ですが、まだまだ教えられることが多い日々の詩です。

その日の夕方

僕は雨の中を自転車で走っていた


車1台が通れる程の狭い道で

前から来た車とすれ違う時

目の前に蜂が浮かんでいた


僕は蜂を避け切れず

ぶつかって蜂は何処かに消えた

過失割合は100対0で僕の方が悪い


もしカッパの中に入り込んでしまって

もがくうちに刺されたら怖いなと

思った2分後に首筋に違和感

視界にぼやけた茶色い物体


慌てて自転車を停めて

カッパの襟を引っ張ると

見覚えのあるフォルム

さっきの蜂が襟にしがみついていた


すぐに手で払うと蜂は

地面に落ちる前に急旋回して

今度は本当に何処かに消えた