気持ちの行方 | 君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

もう大きく育った息子達ですが、まだまだ教えられることが多い日々の詩です。

僕は気が動転していたと思う


みんなが食べて

もちろん僕も食べて

残ったわらび餅が三つ


きな粉を薄く纏って

肩を寄せている


こういう時は

僕が完食するのが通例だけど

なんだか気が進まない


ふとシフト表を見ると

明日が休みになっていた


休みの日には

その前々日から気持ちを上げて

前日の夜にピークを持ってくるのが

正しい休日の消費の仕方なのに


休みだと気付いたのが

前日の夜11時だった


あと1時間ほどで気持ちを

爆上げしなきゃ帳尻が合わない


だから気持ちが50倍速で動いて

わらび餅が目に映らなかった


落ち着いて落ち着いて

深呼吸をくり返す


!!


なんと気が付けば

わらび餅が消えている


長男がこっそり

三つをこっそりしっかりと

食べてしまっていた


深呼吸をあと二回した後で

食べようと思ってたのに


この空振りした気持ちを

どう慰めればいいのか

途方に暮れる午前0時


もう休日が始まっていた