君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

もう大きく育った息子達ですが、まだまだ教えられることが多い日々の詩です。

100円ショップへ行ったが

目当ての物が見つからない


ではなくて

何が欲しくてここに来たのかを忘れ

店内の真ん中で立ち尽くす


だけど

じっと立っているのは

迷惑だし挙動不審なので

取り敢えずうろうろすれば

思い出せるだろう


という目論見はもろく崩れ

なのに豊富な品揃えに気を取られる


そうそう

大っきなマグカップが欲しかったし

シリアル用の小ぶりなスプーンも

何かに使うフックも

細いヤスリも

瞬間接着剤も

充電ケーブルも


でもそれらじゃない

今はいらない

この先も当分は間に合ってる


結局答えは見つからないまま

何も買わずに店を出て

家に帰ってやっと気付いた


そうだった

ATMに行きたかったのだった