自分の強みを活かした支援&多職種連携での地域支援の必要性! | ブルーアイランド

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青い空を撮り続けながら、日々の出来事や出会いを通じて気づいたことを掲載するブログです。

(2023年11月FB掲載)

先日、語ルシストの会の11月の例会が行われましたので報告を記載します。

 

今回は、写真家で宮崎もやいの会代表の小林氏に「自分の強みを活かした支援&多職種連携での地域支援の必要性」というタイトルで話していただきました。

 

市民活動センターの自主講座で「好きなこと、出来ることを、仕事に活かすための講座」というテーマでプレゼンした資料を基に文言を少々改善したり、最後に「多職種連携での地域支援の必要性」という部分を追加して話される。

 

精神障がい者に対する日中支援としての写真活動に関しての実践を通じて、支援者として感じられたことがつづられていて非常に身につまされる内容の話であった。

 

元々、写真表現としてアートに関り写真を生業として生きてこられた中で、息子さんが精神疾患に罹患したのが転機になり、福祉の世界に関わることになり、専門的な知識もなく、素人として精神福祉の世界に携わることになり、福祉のセオリーに囚われることなく色々と大胆に発想するなかで、写真による支援という独自の支援を実現できたのだと思える。

 

精神障がい者にとってカメラを持って野外に行って写真を撮ることによって、どのような効果があるのか、クールに分析されていることを体感する。

 

写真は選択する芸術であるということから、自分で被写体を選択することは主体の表出であり、諸々の撮るための選択をすることは主体性を発揮することにつながり、依存的な姿勢から積極性が芽生えてくることによって主体性を回復することになる。

 

人の視線が気になるということに関して、カメラで撮るためには見ることに集中するので、見られるから見ることへ意識が変換することによって、人の視線が気にならなくなり街中を悠然と散策されるということである。

 

人に話しかけられることが不安という方は、カメラを持っていることで県外の旅行者ということで、優しく話しかけられることには優しく対応できるのである。

 

また、公園などで小さな子供と一緒の母親に写真を撮らせてもらえませんか、と積極的にチャレンジされる方もいるということである。

など、写真活動を通じて色々な効果を得ることを実感されたことについて話される。

 

今回、最後の章で「多職種連携での地域支援の必要性」に関しては、語ルシストの会が目指している他機関・多職種による連携による支援ということもあり切実なテーマとして話される。

 

息子さんの自立を考えたときに家族だけ、一医療・福祉機関ではなかなか自立につなげるには厳しいということで、以前からACTという支援の在り方が家族及び当人にとって最善の支援ではないか、と考えられているということである。

 

ACTの支援内容は、365日24時間、訪問相談支援で、多職種(看護師・精神保健福祉士・作業療法士・精神科医)によるチームアプローチの支援であることで、状態に応じて適切で最善の支援を提供できる訪問型の地域支援体制ということである。

 

また、国も「精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム構築の推進事業」の中で、地域の実情に応じて柔軟に実施することが出来るアウトリーチ支援事業を創設していて、支援内容はACTと同じ多職種のチームによる訪問支援事業であり、訪問型の地域支援を推進しているのである。

 

と同時に、「精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム構築に係る役割の整理」で、重層的な連携による支援体制の構築ということで、地域に於いて、福祉・医療・保健・地域の関係機関がしっかりと連携して地域支援を実施することを明記していることもあり、もっと地域支援における他機関・多職種が連携した重層的な支援が可能な体制を市町村などの基礎自治体を基盤として進める必要があるとしているので、市町村が中心になり関係機関に働きかけて、精神障がい者及び疑いがあって、ひきこもっている方達を重層的な連携によって支援する体制を構築すべき、と話される。

 

パワーポイントの資料をPDFで宮崎もやいの会のHPに掲載しています。

http://www.m-moyai.com/index.html