中学受験用アプリ『素因数分壊!』を作りました
中学受験算数で避けて通れない「素因数分解」を、手と目で体感できるようにしたアプリを作りました。タイトルは『素因数分壊!』です。
きっかけは「Wallprime」から
以前、QuizKnockさんが出していた『Wallprime』という3Dゲームがありました。キャラクターが壁をパンチで壊して進むという発想が非常に面白く、僕自身かなりハマって遊びました。
ただ、出題の偏りや現実離れした問題が多く、中学受験生には少しすすめづらかった。それでも「これを受験仕様に作り直したら最高なのに」と思っていたら、アプリがディスコンになってしまいました。
──それなら自分で作るしかない。そう思って始めたのが、この『素因数分壊!』です。
3Dは断念、2Dの“パラパラアニメ”で挑戦
正直、最初は3Dで作りたかったのです。3Dの方が軽く、同期も取りやすい。ですが、3Dの扱い方は全くの素人。モデリングも座標もシェーダも未知の世界でした。
そこで発想を変え、2Dのパラパラアニメ風にすることにしました。絵師さん(@saito_neopopさん)に素材をお願いし、描いていただいた画像を一枚ずつ名前を付けて並べ、動作を組み合わせていきました。
アニメーション部分が完成した後、出題のロジックを組み合わせていくのですが、初めての開発で勝手も分からず、試行錯誤の連続でしたが、作っているうちにアイデアが次々に出てきて、「弱点補強ドリル」や「得点履歴のグラフ化」などを追加していくうちに、開発期間はほぼ2年に及びました。
そしてようやく形にできたので、このたび正式に公開しました。
🎮『素因数分壊!』
App Storeはこちら
『素因数分壊!』画面イメージ
素因数の「嗅覚」が、見えない差を作る
素因数分解というと、多くの子は「12=2×2×3」くらいの理解で止まってしまいます。ですが、実際に差がつくのはその先です。
たとえば、85=17×5、51=17×3。 51/85の中に“17”が隠れていることを瞬時に感じ取れる子は少ない。
ところが、難関校レベルに達する子たちは、こうした約分を反射的に処理します。計算の正確さやスピードが違うのは、単に訓練量の差ではなく、この“素因数の嗅覚”の差です。
けれどもこの力は、テストでは数値化されません。「なぜ伸びないのか」が明確にならないまま、最後まで見えない差として残ってしまう。僕がこのアプリで可視化したかったのは、まさにそこです。
教育アプリとしての位置づけ
前作(補数チャレンジ)は無料アプリでしたが、今回は教育アプリとして明確な目的を持たせています。基本プレイは無料、そして中学受験に特化した要素を有料機能としました。
教育的な効果、そして「算数の構造を見る力」を養うという目的を考えれば、それに見合う価値を備えたアプリになったと考えています。
今後はアップデートで、円周率(3.14)の計算に強くなる素因数分解モードなどさらにブラッシュアップしていく予定です。一度購入していただければ、今後の機能追加もそのまま利用可能です。
多くの受験生に触ってもらい、「見えない差」を“見える力”に変えてほしいと思っています。
後日談──まさかの!?
最後に、ちょっとした後日談です。
そもそも僕が『素因数分壊!』を作ろうと思ったきっかけは、 言うまでもなく『Walprime』の存在でした。 あの「壁を壊しながら数字と遊ぶ」という発想は本当に面白くて、 素直にリスペクトしています。
だからこそ、ディスコンになったと知った時は、 「え、なんで……ファン多かったのに」と残念に感じていました。 それもあって、自分なりに“中学受験向きに調整した版”として アプリを作り始めたわけです。
……ところが。
公開準備が整ったタイミングで何気なく検索してみたら、
Walprime、復活してるやん。😂😂😂😂
でも正直嬉しかったです。 “数字で壁を壊す”という、あの唯一無二の世界観が戻ってきたわけですから。
もちろん、僕の作った『素因数分壊!』は、「中学受験」という狭い文脈に特化したアプリで、 Walprimeとは目指している方向が全く違います。
むしろ、数字で遊ぶゲームが別のアプローチで同時に存在してくれるのは、 算数好きとしては純粋に嬉しい状況です。
というわけで、Walprimeには心からリスペクトを送りつつ、 こちらの『素因数分壊!』も、中学受験生の力になれるよう 今後もアップデートを重ねていきます。
引き続き、ご愛顧いただければ幸いです。

















