ある日、母の動きが少し違っていました。どこか痛いのと聞くと「腰が少し、でも大丈夫だよ」という返事が。
気にはなりましたが、しばらく様子を見ることにしました。

次の夜、朝ご飯を持って行くと動けなくなっていました。デイサービスからは、何も連絡がなかったので、帰宅してきたから動けなくなってしまったようです。

すぐに救急病院を受診しました。
レントゲンの結果、腰の圧迫骨折の疑いでした。その日は痛み止めをもらい、後日いつも受信している総合病院の外科へと連れて行きました。

レントゲンや骨密度の検査などを行い、第三腰椎圧迫骨折と診断されました。
治療は、鎮痛剤の服用と固定して安静にすることで、すぐコルセットの型を取りました。

DEXA法(デキサ法)(2種類のエネルギーのX線を測定部位に当て骨成分を他の組織と区別して測定する方法)による骨密度の検査では、68%と骨粗しょう症と言われました。
治療は、一般的には服薬となりますが、朝の起床時食前に飲まなければならず、母には無理と判断し、自己注射にすることにしました。もちろん注射は、私がすることになります。

朝は、朝ご飯の介助・コルセットの装着・デイサービスの用意、夜は、座薬・注射・洗顔・着替え・就寝準備となりました。

さすがに24時間の見守りは出来ず、無理に動いて痛みがぶり返す恐れがあるので、ケアマネージャーさんに相談するとショートステイを利用してはどうかとなり、すぐに対応してくれる所を探してくれました。

次の日には、対応可能な受け入れ先が見つかり、一週間母を預かってもらうことが出来ました。

家族だけで介護しようとすると大変ですが、色々な方の手助けや公的な支援をフルに活用することで、母も一人暮らしを続けていけそうな気がします。

母からお金を預かってしばらくしてからのことです。

必要なものは持って行くので家の中にはお金が無いはずなのに、ある日テーブルの上に近所のお菓子屋さんの包み紙がありました。そしてゴミ箱には3個分の「どら焼き」の包装紙・・・

これどうしたのと聞くと「買ってきた」と「お金は?」と聞くと「あるよ」と言う返事が!
母が違う部屋へ行っているうちに空のはずの財布を確認すると、十円玉など硬貨が何枚か入っていました。
よく見ると、そこには記念硬貨が。更に五百円紙幣もありました。

家の中のどこに仕舞ってあったのか、見つけ出し買い物へと出かけたのでした。
よく記念硬貨で買い物が出来たと呆れてしまいました。
そしてしばらくぶりに買ってきたものが、お菓子とは・・・

そのあと母がディサービスに出かけている内に、家の中を探すとあちこちから記念硬貨や古い紙幣が出てきました。

母は、外科で受信をした際に出血の他原因を確認するため、大腸カメラも実施することになりました。
次の受診科は、消化器内科です。

同じところで色々な検査を受けられるのは総合病院の良いところでしょう。
今は、受診予約出来るので待ち時間も昔ほどではありません。
予約無しで行くときは覚悟が必要ですが・・・

消化器内科では、問診とカメラの説明を受け、検査日程を決めました。
売店で検査準備キット(低残渣食下剤)を購入しました。

検査前日から普通食ではなく低残渣食(食物 繊維の少ない食事)を取り、時間毎に下剤を飲まなければなりません。
管理の出来ない母には無理な行程なので、付っきりで準備をしました。
チョット目を離すと置いてある下剤を勝手に飲もうともしました。
また、2リットルの水に溶かしたものを飲まなければなりませんが、もう飲めないとダダをおこされました。

下剤が効いてきてからは、もっと大変でした。
便意のタイミングが解らないないのか、紙パンツに大量の便が・・・
取り替えているうちにも・・・

そんな状況から朝となり、病院へと向かいました。
病院でもまた2リットルの下剤が待っていました。

下剤を飲ませながら、トイレへ何回も通いました。
便の状態を見て、看護師さんへ報告しなければならないので、その都度母へ流さないよう声をかけ中をのぞき、他の方へかなり迷惑をかけたのではと思いました。

持って行った紙パンツも底を突き、ようやく便の状態が水様便となり、検査が出来る状態となったのは来院してから3時間後のことでした。

検査の結果、小さなポリープが3個見つかりましたが、悪いモノでは無いとのことでした。
先生からは、後日内視鏡で取りますかと言われました。
また同じ行程(下剤)を行わなければならないので、年齢も高く抗血小板薬を服用している旨を伝えそのままにする事にしました。

もともと痔持ちの母で、脳神経外科から座薬を処方して貰っていましたが、悪化しため外科を受診しました。
常時黄門から親指大以上の痔核が出ており、紙パンツに擦れかなり出血していました。

しかし、母に痛くないのと尋ねても「ぜんぜん痛くない」との答えが返ってきます。
痛みに鈍感になってしまっているのでしょうか。

外科の受診結果、手術をしてもまた違うところから痔核が出てくるし、血液サラサラの薬を一定期間止めなければ手術は出来ないと。
様々なリスクを考え、温存することになり、今までより強い座薬を一日2本と処方されました。

今までは、本人に渡し付けて貰いましたが、1本を何回かに分けて付けていたようで、さっぱり効き目が表れていませんでした。
外科の先生から「ご家族がきちんと管理して2回使用してください」と言われました。

これを機に毎晩翌日の朝食を持って行き、私たちが座薬をつけることにしました。
ディサービスの無い日は、午前中に昼食を持って行き座薬の日々が始まりました。

一番最初に座薬を付けに行ったとき、何のためらいもなくお尻を出してくれた母でした。

嫌がらずに私たちに座薬を付けさせてくれる、母
朝食を持っていくと「まぁ、おいしそう!」と喜ぶ、母
ディサービスから「あー面白かった」と帰ってくる、母
私たちが何かしてあげると「ありがとう」と言ってくれる、母
何か説明すると「はい!わかりました」と元気に返事する、母

記憶は、5分と持たないので毎回同じことの繰り返しですが、良いボケ方をしてくれたと思います。

母は、一人暮らしで収入は年金のみで、住民税が掛っていません。
この場合は、市役所独自の「社会福祉法人等・民間等サービス利用者負担軽減」を利用することが出来ます。

この軽減制度は、住民税非課税の他いくつか要件を満たすと、ディサービスやショートステイなどの1割の自己負担額と食費・居住費が25%軽減されるものです。

母も申請し、承認されました。
貯えの無い母には、とても助かる制度です。

他には「食の自立支援事業」という配食サービスが受けられます。
宅配方式による給食で、食事を自宅に配達してくれるのと当時に安否確認を行ってくれます。
緊急時には登録した連絡先やケアマネージャーの方へ連絡してくれます。
利用料は一食375円と格安です。

また、介護ではありませんが、「後期高齢者医療限度額適用・標準負担額減額認定」を受けると、病院での診察にかかった費用が、一か月のうち一定額を超えると後は掛からなくなります。
高額医療の申請をその都度行わなくとも、同一病院なら一定額以上は掛からず、他病院で同月超過した分は、自動的に口座へと振り込まれます。

他にもさまざまな支援があります。
一人暮らしのお年寄りを抱えている家族にはありがたいことです。